独歩の独り世界・旅世界

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『独歩爺最後の旅』インド篇 その 2, ゴア Goa 1, Panajiまで

わたしが乗るはずだった飛行機より1時間45分早く14:45に無事Goaに着いたまではよかったのだが、そのあともなにがなんだかわからないごたごたは続くのだった。それはルワンダがそうだったように、事前に調べてもいなかったし(そもそも最初から予定していた目的地ではなかった)ガイドブックも、また頼りになる情報も何一つなく来てしまったが故の混乱でもあった(何とでもなるだろうと舐めていた部分もあったかもしれない)。いや先発隊がいっているから何とかなるだろうという想いは確かにあった、というのもGoa行きを決めたのも数日前からの友人の情報をあてにしてのことだったのは事実で、日程調整上どこでもよかったのと、他にいってみたいところが思いつかなかったのも前回述べた通りであった。で、Goaの空港を出たあたりから、空港に近い街Vasco da Gamaへ出るためのバス停の場所といき方を前日lineでもらっていたから、まずそこを目指す。はっきりしたバス停があったわけではないが、その辺りにバス待ちらしい人はいたから、そのうち来るだろうとあまりあてにせずに待つ、来なければバイクタクシーがやたらいるという彼女の情報はこの時は偶々外れたようで、その時全く目にしなかったし、バスもなかなか来なくて少し焦る。タクシーのシェアも考えたが、3人いたバス待ちは一人が車を捕まえて脱落したから、結局40分くらいバスが来るまで待ってしまった。Vasco行のバスは20Rp、30分くらい乗ってVascoのターミナルらしいところに着いた(あとでもっと大きなターミナルがあったことを知る)。わたしはこの時点でもまだGoaの中心がPanajiというところだということを知らずにいてオールドゴアもそこが歴史地区だということは知っていたが、それがどこにあるのかさえ知らなかったのである。なのでとりあえずこのVascoを拠点にすればいいかと、ここでホテル探しを始める。airbnbで予約した宿(3/1~3)もどこにあるのか全く調べておらず、それも次の日一日かけて探すつもりでいたのだ。で宿探しにはモト(バイクタクシー)がいいだろうと、その辺りにはたくさんのモトドライバーがいたので交渉し、50Rpで宿探しをしてくれるドライバーのバイクの後部シートに跨り、ともかく安宿に連れてってくれるようお願いした。が、意外にもすぐに見つかるだろうというわたしの思い込みは、たいしたことのない宿で2~3軒断られてしまう。理由はよくわからなかった、ならばと少し高級そうなホテルに連れてってもらった。1900Rpでエアコン付き、願ってもない中級ホテルであったが、パスポート拝見というので渡すと、ここでも断られることになった。モトドライバーも困惑していたからそのホテルの人に改めて聞いてみると何やら許可証がないとかいっている、どうもインドは州によって法律が違うのでそんなこともあるのかと呆れてしまったが、要は外国人を泊めるにはその許可証を持ってなければならない、つまり軒並み断られたホテルはすべてそれを持っていなかったのであろうことがこの時ようやく明らかになったのであった。このホテルでダメならVascoでいくら探しても無理かもしれない、ということで、ならばPanjiにいくしかないとドライバーに言われ、そこへ行くバスターミナルへ連れてってもらったのだった。もっと大きなバスターミナルがあってエアコン付きのバスが待機していた。かわいそうだったがそれほどの距離を走っていなかったのでモトドライバーには50Rpで納得してもらった。Panajiまではけっこう遠くて小一時間かかったか?48Rpだった。PanajiのバスターミナルはそこがGoaの中心だったようでインド各地への長距離バスの出ている大きなバスターミナル(KTCバススタンドといったか)であった。

 

ま、やはり情報不足、特にこの時は地図がなかったのが大きかった。また、スマホでの確認もわたしの場合WiFiが繋がってないところではチェックできなかったので、あてずっぼというか、まさにカンだけが頼りで、それがこの時は全くあてにならずに往生することになった。ここでもまずモトドライバーを探すのだがこれがハズレだったことが致命的であった。あとからそのターミナルの近辺にはいくらでも適当なホテルがあったことを知るのだが、夕暮れ近い黄昏時に、黄昏れジジイのバイクにまたがってしまった一方の黄昏れジジイ(わたし)は相変わらず軒並み断られるホテル探しに、Goaの中心の街Panjiを隅から隅まで2時間ほど走り回ったかもしれなかった。十数件は訪ね回ってくれたと思うが、すべてfull fullと断られたのはやはりわたしを見て外国人とわかったので断られたとしか考えられられなかった(これでわかるようにGoaのモトドライバーはほとんどこの許可証のことを知らなかったのではないかと思われる)。いい加減呆れ疲れ果ててたどり着いたところは、この爺さんが最初に連れてってくれた1500Rpの宿であった。その時はまだ明るかったのだが、この時NGにした理由は1500Rpの宿でエアコンがなくWiFiもつながってなかったからだった。が、今思うとそこは許可証を持っていたと思われる、断ったのは宿の方でなくわたしの方だったからである。モトドライバーはここしかないという感じでそこへ戻った、その時数m手前にもう一軒宿があったのを見つけ、わたしは勝手にバイクを降りて歩いてそこへ行ってみた。見た感じが直感的によかったのだ。で、受け付けで聞いてみると、たぶん幸運が巡ってきたのだと思う、その時そのホテルのオーナーがそこにいて、もちろんわたしはPanaji中宿探しをしたが見つけられなかったというと、確かに哀れんでくれたのかもしれないが、彼がスタッフに確認していうには、その時空き部屋は3人部屋しかない、もしわたしが二人分の料金1600Rp払ってくれたらokだといってくれたのであった。部屋を見る必要はなかったが一応スタッフと一緒に部屋を確認、大きすぎるだけで問題ないことと1600Rp払う用意があることを伝えると、何やら書類を出して、必要なところをわたしに書き込むよう言う、たぶん名前やパスポート情報だった思うが、そこにすべて書き込んで彼に渡すと、裏表の書類に更に何かを彼が書き込んで全てokとなったのであった。つまり許可証がなくても書類の提出でその問題はクリアできたのかもしれず、ただそれが面倒ですべて断られた可能性もあったことをその時知るのであった。で、あとの問題はすでにこのホテルで交渉していることを知ったモトドライバーがそこに来ていて、約束の100Rpはすぐに払ったが、ま、2時間も走り回った身としてはそれで引きさがるわけにいかず、なんだかんだいってきた。しかし100Rpのバクシーシ(tip)には応ぜず、それでも50Rpは渡して納得してもらったのだった。いずれにしろ宿が決まり一件落着、思った通りそのホテルは当たりだったのだ。①その晩は食べなかったが、そこはレストランと一体になっていたこと②WiFiが繋がっていたのである③別にそこだけの話ではなかったが、Kingfisher(ビール、先にいったようにインドは州によって法律が違うので)がムンバイの半額、しかもその店で手に入ったこと等々が挙げられた。ようやくlineが繋がって、シャワーを浴びた後、その朝空港に行く前に仕入れてあった食料をビールのつまみにしてようやく落ち着くのであった。

 

しかしGoaの悲劇(どこかでこの言葉は使った覚えがあるが、そういう意味では今回の旅は失敗の連続、悲劇の連鎖だったかもしれない)はまだ続くのである。あくる日1Fのレストランでプーリ(マサラ?)とチャイの朝食をとってmail lineのチェックをして10時ころチェックアウトするのだが、なんといってもこの時WiFiの接続にこだわっていたのは、急遽予約した(3/1~3まで二泊)airbnbの宿の住所も連絡先も全くわかってなかったからであった。で、その朝初めてその所在が明らかになり、同時にgoogle検索でその場を確認すると、全くふざけた話でそこはなんとバスターミナルから歩いて10分くらいのところだったことがわかったのである。ところが前日2時間もかけて落ち着いた先(今いるホテル)はバスターミナルから歩けば30分、普通はバスを利用していく距離のところまで来てしまっていたのであった。しかしそれがわかっただけでもその日の行動は決まったようなもので、悔しいからチェックアウトしてその宿を探しに、つまりバスターミナルに向かって歩き出したのであった。すでにかなり暑くなっていた、そこら中にでこぼこのあるバス通り(Rio de Ouren オーレン川沿いの道)を北に向かって歩いていく、20分くらい歩くと前日にバイクに跨って通り過ぎた昔風の街並みの向こうに、見覚えのある湾のような川(Mandovi River もちろんこれらの名称はこの執筆時にgoogleにでていたものを載せている)が見えてくる、その大通りから一本路地を入ったあたりが情緒ある昔風?ポルトガル風?の古びた建物の並ぶ一画があった。どうやらその一画のどこかにairbnbのホテルはあるはずだった。うん、この場所なら雰囲気があって面白そうだ、とかなり期待した。そしてどのホテルかを探すのだが、この時ほどairbnbといえどもピンキリで、おそらく最悪のホテルにあたったことを知らされることになるなどとは思ってもいないことであった。まずまず住所がでたらめではっきりしていなかったのだ、ただホテル名だけは出ていたから、150mほどの一画、通り3本を隈なくチェックしたが見つけることができなかった。わたしのケータイは海外使用できなかったから連絡の取りようがなく、もう誰かに聞くしかなかった。何人目かで近くにお住まいだったご夫婦が、そのホテル名を知っていてそこへ連れて行ってくれた。そこは古い建物だったが確かにそのホテル名は出ていて受付は2階のようだった。外階段を上がって2階へ、呼び鈴もなく、ただ扉は開いたので中に入って<こんにちは>と声をかけるも応答はない、しばらく待ってみるが誰も現れない、そんなホテルってある?もっともairbnbはホテルとは限らない、普通のアパートの一室の場合だってあるのだから、だが、散らかしっぱなしの事務所兼応接間の一室に誰もいないとはどういうことなのか?不安になってくる。しばらく勝手にその応接間のソファで待つしかなかった。するとしばらくして、わたしの来訪を知って出てきたという感じでもなく、ひょっこりとおっさんが顔を出した。来意を告げ名前をいうも、何かよくわかってない感じ、ここはairbnbのホテルですよね?と聞いてみるがはっきりした答えはなかったのだ。あとでわかったことは、このおっさんはネパール人の使用人で英語がほとんどわからなかったということだったのだ。しかし、彼はわたしが来ることはわかっていたようで、部屋の場所を教えてくれ、鍵だけは渡してくれたのだった。わたしはそこがairbnbの宿であることを疑ったのである(それはそのオーナーよりも、こんな宿を認可しているairbnb、この場合airbnb Indiaに対して、とでもいった方が適切か?)。オイオイオイ、である、こんな宿があっていいのか ! ?こんなんで金取っていいのか ! ?

ようやく落ち着いたホテルのレストランで朝食をとる 3/1朝 

airbの宿の近くの湾のような川(Mandovi River) なかなか風情のあるところではあった ↑↓ 

人に聞いて連れてきてもらったairbnbのホテル

ホテル前の路地

冷静に振り返ってみると、こんなのも含めてインドなのである。インドならありうるという話でもある。当たりはずれが多すぎる、振幅の幅が大きすぎる。だから面白いのかも知れなかった。しかしここまでひどい目(宿)に出会ったことはなかった、この無責任さ、腹立たしさのぶつけどころがなかった。その使用人を責めても暖簾に腕押しなのでどうすることもできない、もっとも堪えたのはせっかくWiFiが通じていたのにパスワードがわからなかったことであった。そのことをその使用人にいってもチンプンカンプンだったので、とうとうわたしの堪忍袋の緒は切れて、オーナーに電話するよう迫る。何回目かで繋がって、わたしのいっていることは相手に伝わったようだったが、それに対する返答がきつい訛りのため全く聞き取れなかったのだった。万事休す、わたしの呪いの言葉はどこかで好き勝手やっているであろうこの無責任オーナーの耳には届いたと思っているが‥??

 

為すすべなく思案に暮れる、さてどうしたものか?とりあえず薄汚い小さな部屋とはいえ、一応バストイレ付き、シングルベッド、エアコン付きで寝床は確保できたのである(椅子もテーブルもなし)。問題はWiFiだけのようであった。ならレストランかカフェにいけば・・日本のようにネットカフェがあったり、必ずしもレストランやカフェにWiFiが繋がっているわけではなかったのである。だから繋がっていそうな場所、繋がっていそうなレストランを探すしかなかった。そこにいても仕方ないからバスターミナルにいってみることにする。そして比較的大きなレストランがあったので入店する前に確認すると、やはり無理であった。ターミナルには大小さまざまの店がでていたが、その最も可能性のあった店がダメだったのでWiFiはあきらめ、飲み物やパンを売っている一軒の店で適当にパンと飲み物を買って、その店付設のテーブルと椅子を借りてそこで昼食とする。そこの店員にオールドゴアOld Goaにいくバス乗り場を聞いて、ともかくターミナルを脱出することにしたのだった。

 

Old Goaまでは2~30分20Rpだった。湾のようなマンドヴィ川 Mandovi River沿いの道を行くOld Goaへの道はまだMumbaiしか知らない身にはそれなりに新鮮であった。左手に白亜の教会、右手に古めかしい教会が見えてくるとそこがOld Goaだった。やはり観光客は多く、目に入ったその二つの教会の写真を撮って、古めかしい方のボンジェス教会Basilica of Bom Jesusは中に入れたので近くまでいってみた。Old Goaの情報も持っていなかったから、そこだけかと思って少し歩き回ってから、川の方にいってみる。その道は川で行き止まりになっていたが、対岸に渡る渡し舟が往来していて、タダとのことだったので乗せてもらって写真を撮って戻る。川風がとても気持ち良かったので、もう一往復させてもらった。わたしにとっては教会よりよほど興味のある被写体となった。さらに人通りの全くない森の中の道を行って、遠回りしてBasilicaのところへ戻る。大きな敷地の角の一画に観光客用の立派なレストラン&土産物屋があって、覗いてみるとメニューは高かったので、いつもなら入らなかったと思うが、WiFiは繋がっているかという問いに、もちろんと若いお兄ちゃんが答えてくれたので入ってビールとちょっとしたスナックのようなものを注文し、そこで結構な時間潰しをさせてもらった。それまでの未読を確認し、重要なものはほとんどなかったので、ビールとWada?というスナック代として約200Rp払って店を出、またバスでターミナルに16時頃戻る。そこからホテルまでは14,5分だったか?ホテルまでの間にRio de Ouremオウレン川にかかる橋があってそこからの眺めは悪くなかったのだけれど、その川沿いの道に数件立派なホテルが建っていた。バスターミナルそばのこんなにいい立地に、なかなかいいホテルがあったではないか、昨日のモトドライバーは何で最初にここへ連れてこなかったのかと怒りを覚えたが、もしかしたら近すぎて、それなりの代金を請求できないとでも思ったからなのか、ま、あり得ない話ではなかった。それよりも、今のところがひど過ぎるから、参考のため聞いておこうと2軒あったホテルの受付で事情をいって聞いてみると、それぞ2000~2200Rpとのことであった、いずれもエアコンWiFi付きである。この時ここでもわたしの選択が失敗であったことを知るのであった(この時思った選択ミスとは、①まずGoaの選択②airbnbの宿の選択③前日のモトドライバーの選択)。いずれもこういうものは当たりはずれがあって、時の流れがあって、運不運があって、偶々の結果なのだけど・・・、、

最初に目に入った白亜の教会 Church of St. Francis of Assisi 2枚 ↑↓

 

右手に見えたフランシスコザビエルの遺体が安置されているというボム・ジェズ教会
Basilica of Bom Jesus 2枚 ↑↓

川への道左手にカテドラル Se Cathedral 2枚 ↑↓

Viceroys Arch (何の門だったかはわからず)ただアーチの向こうに川が見えている

Arch の説明が書かれていたが読んではなかった

フェリーが行き来していた 4枚 ↑↓ 

わたしも車と一緒に乗せてもらった ↑

森の中のヤシの実とり? 2枚(順序が逆のようにもみえるが
この人は降りるところだったのかもしれない) ↑↓

 

観光客用レストラン、少々高かったが休憩&WiFiチェックのため利用した

逆光になってしまったが(要は写真は知識もなく下手なのである)Rio de Ourem
オウレン川沿いに建つホテルは立地もよくreasonableなホテルだった ↑

Panajiに2泊した辺りの街並み ↑

さてホテルに戻って、シャワーを浴びて洗濯して一休みしてから、再び街に繰り出す、というか界隈の食べ物屋のチェックとなったが、この辺りは昔のいかがわしさ残るエリアの感じで、やたら飲み屋というかBarが多く、すでにその時間店開きしていた。もちろん興味がなくはなかったが、ま、一見さんの入れそうな感じのところはなく、せいぜいKingfisher75Rp(Mumbaiの1/2~1/3であった)と、この時はファーストフード店で珍しくハンバーガー50Rp+チップ10Rp+水1000ml/ 20Rpなんぞをtake outして夕食代わりとするのであった。

(ともかく今回は写真が全滅で、街の写真等が全然残って<写って>おらず、これもスマホでの写し方を知ったが故?の最大の失敗の一つと思っている)