独歩の独り世界・旅世界

他のサイトに書いていた'独歩の独り世界・旅世界'を移転しました

2017 雨の四国旅 その1,80番~76番とGH 風のくぐる

 当初6日間の予定が、いろいろあって4日で戻ってきてしまった。その経緯を結果的に4日間になってしまったから4回に分けてお伝えすることになると思う。2巡目の四国遍路の続きであるが、相変わらず話は面白くはならない、、しかし、ま、今回は一日も陽の目を見ることがなかった。それも早めに帰ってきた理由の一つといえなくもないが、それよりも結果としては2巡目もまだ半ばにして、そろそろ先が見えてきたというか、先行き不透明になってきたいうか、今回の空模様のごとく暗雲たれこめてきたのである。以下その顛末を‥、、

 出発はちょうど一週間前、すでに何回か書かせてもらっているように今年は10~12月の独歩亭の予約がほとんど入ってなかった(今でも)。ま、それはそれで仕方ないし、あまり気にかけてはいないのだが、要は暇になってしまったのだ。で、家でぶらぶらしているくらいなら四国を歩いてくるかと、何回目かの区切りうちにでかけることにしたのだった。すぐに例のjet starで安いticketを探してその日程が10/12~17に決まった(この日が往復の最安値だった、が、これがのちに大問題を起こす)。が、出発前からその期間の天気予報はすべて曇りまたは雨で、晴れマークが一日もなかったことは、全国的な様相だったからかすでによくご存知のことと思う、その辺が前売りの安ticketの場合問題なしとはいえないのだが(変更が効かない)、ま、天気を呪っても仕方ないから、ともかく12日の午前便で高松まで飛んだのだった。

 天気は悪かったとはいえ、高松到着時は小雨で、その日は結局雨具を出すまでには至らなかった。30分遅れの到着で、その後の予定に支障がでるかと気を揉んだが、この電車に乗れればと思っていた高松駅発11:27に7-11で昼食用のおにぎりとお茶を買う余裕はあった。その日の予定としては前回の続きということで、軟弱遍路だから80番国分寺のある国分まで電車でいき、そこからはできるだけ歩くつもりでいた。高松~国分間は12km 15分 260円だった。80番国分寺へは、もちろん2回目だから駅からは迷うこともなく、それでもちょっと遠く感じたが歩いて5~6分?の距離、前回と著しい違いとしてお遍路さんが一人もいなかったことに少々驚かされる。これは今年の傾向なのか?前回は確か2年前だったと思うが、この後どこも前回に比べると少々ものさみしさを感じたというのが今回の全体的な印象となった。わたしがそこを去るときには一般の参拝客の姿を2~3組見かけたが、早々に参拝を済ませ79番高照院天皇寺に向かって12:10に歩きだした。

高松駅はヨーロッパ型終着駅の趣のある駅舎Img_6876

80番国分寺;3枚Img_6877
Img_6879正面本堂Img_6880向こうの建物の中に大師堂

 80番~79番は7km弱、途中のJR鴨川駅通過が13:00ころで、この間に外人さん2組とすれ違う、意図的な逆打ちというわけでなかったが、逆で打っていると順打ちのお遍路さんとはしょっちゅう会うことになるのだけれど、それが2組とも外人さんだったとは ! なんか今年の遍路を象徴しているようで、そんな話は次の日に泊まった宿のご主人からも聞かされた。それでも鴨川駅高照院の間で3人(それぞれ単独)の歩き遍路さんに会うが、若い二人と中年のおじさんは日本人だった、、いずれも挨拶を交わしてすれ違っただけだったが‥、、79番着は13:30だった。実はこの79番~80番は前回時間切れのため(17時の納経締め切り時間に間に合いそうもなく、それを飛ばすと後に影響するので)電車を使ってしまっていた。その時は75番善通寺から76→77→78→79まで完全に歩いてきていて間に合わなくなってしまったのだった。で、その時の雪辱の意味でもこの間は歩かなければと思っていた。そして逆にここからは今回トータルプランの上でまた電車を使うことにしていた。ひとつには、この間の歩きは相当きつかった記憶があったからだ(もちろん時間的な余裕もなかったので)。なので参拝・納経を終えて再び無人駅八十場のホームでおにぎりを食べなから次の電車を待った。予定ではいったん78番を飛ばして、77番のある多度津まで電車でいくことにしていた。八十場~多度津間は14km 20分260円、多度津駅から77番道隆寺までは写真を撮ったりしながらプラプラ歩いて15分、14時半ころに着いた。少しぱらついてきたが何とか持っていた。この77番は今年5月に近くまできていながら道を間違えて寄れなかったところだった。今回(というか今年から)は2巡目だったので、わたしは特に回り方も順序も気にせずに、できれば前回歩いた道でない方向からアプローチしようと思っていた。だからここもできれば79→78→77と歩ければよかったのだけれど、先にいったように前回の辛かった想いと街中歩きの味気なさ、それとそのあとのスケジュールから電車を使ったのだが、どうして78番を飛ばしたかというと、今回高松飛行場へのリムジンバスが、丸亀、宇多津、坂出からも出ていることを知ったからで、それなら最終日に高松飛行場に戻る際に78番に寄って坂出から乗るのがよさそうに思えたからだった。

鴨川駅近くを流れる綾川に架かる橋から国分寺方面(左手の山の後ろ)を望むImg_6881

79番白峯宮門前の鳥居(神仏習合)Img_6884Img_6885

高照院本堂右と大師堂正面Img_6886Img_6887本堂

多度津駅Img_6889Img_6890駅そばに展示されていたSLImg_6892駅から10分くらいの跨線橋から多度津駅方面


 77番もまた参拝客の姿が少ないのが寂しく思われた。その前の79番では、一般の参拝客数組とお遍路さんは2組見かけたが今回の札所はどこもとても静かだった。空模様が気になったので、参拝・納経を早々にすまし76番に向かう。77→76は3.8km、天気のせいもあったが、このあたりの歩きはいわゆる市街地なので、平坦で楽なのだけれど面白みに欠けるきらいはあった。50分の歩きで15:40 76番金倉寺着、ここも前回は団体さんがいて賑やかだった記憶があったが、数人のお遍路さんを認めただけだった。16:00 一応その日の予定はすべて回り終え、疲れもそれほど感じておらず、天気のみが残念ながらいまいちで心もすっきり晴れなかったが、ま、安堵の気持ちでその日の宿‘ゲストハウス風のくぐる’に向かった。

77番道隆寺;2枚Img_6893Img_6894

76番金倉寺;4枚Img_6896Img_6897本堂Img_6898大師堂Img_6900仁王門


 GH‘風のくぐる’は76番から30分(JR善通寺からだと15分?)16:30着、数日前に予約を入れてあった。つまり初日と二日目の宿は事前にtelにて予約してあったから、ここまではなんとしてでもたどり着くつもりでいた。計画段階で76番までは打てるだろうという予測がついたので、その辺りで宿を探していて見つけたのがこの宿だった。ここはわたしにとっては特に興味深く思えたので選択に迷うことはなかった。何で検索したか忘れたが、そこはこれまで宿泊した多くの遍路宿とは全く違った、斬新でセンスを感じる、たぶんわたしと志向・嗜好が似ていると思われる、しかもゲストハウスとうたっている宿だったからである。その写真をネットで見ただけで、面白そうだったし、このオーナーにあってみたいと思ったのだ。できたらいろんな話をしてみたかったので、telし予約できた時から楽しみだった。そういう意味では、ここはこの日の最後の順拝地?わたしにとっては札所だったのだ。そして予想通り、なかなかいい宿で素敵なオーナーだった。パックパッカーやライダー、そしてお遍路さんにも対応してくれる、もうコンセプトはまったく同じといっていいオーナーの氏家さんとは少し話をすることができた。5年目というそのGHは専門の設計事務所と相談しながら作り上げたらしく建物のデザイン、斬新性は際立っていた。窓が多く、明るく、共有スペースも十分あってフリーの飲み物が備わっていて自由度があり、また各種情報も満載、これではゲストが絶えることがないのもうなずけた。学ぶべき点多々ありで、わたしのところへもぜひ来てくださいとお誘いし、意気投合したのであった。

 一泊素泊まり3800円、近くにスーパーマルナカがあったので、そこでその日の夕飯と酒、つまみ、次の日の朝食のパンと昼食用のおにぎりまで仕入れて1300円、ここは誠に価値ある宿であった、、

GH風のくぐる;6枚Img_6903外観

入り口はいったところ、ボードにはいろんなメッセージが‥、、Img_6904Img_6905共用スペース、飲食・団らんができる。ここでオーナーと談笑、、

情報コーナー?地域情報やガイドブック、興味深い図書多数、、Img_6908

わたしが泊まった部屋、、Img_6906

まだ若い(40代?)オーナーの氏家さん、ひょうきんで気さくな方だった、、Img_6909