独歩の独り世界・旅世界

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2017 Guate y Mexico 16)メキシコシティ airbnbの宿と三文化広場

 帰国便はメキシコ時間の3月1日の早朝だった。それは動かせなかったから、それを最終目標に予定を組んでいた。で、いろいろ調整していたのだけれど、当初ここだけは抑えようと思っていたところはEl Tajinが最後で、2日を余すことになった。それはかなり前に見通せたので、その時点で新たにシティをどう過ごすか模索していた。最終日(2/28)の宿は、飛行場から歩いて10分のところにあったairbnbの部屋を確保してあった。Benito Juarez国際空港の近辺には3000円くらいから安宿があったが、airbnbだとその半額からの民泊を利用でき、そこは確か2か月前くらいに予約をいれておいた。しかし同じ宿を一週間くらい前にチェックしたときは、流石にその前後に開いている日はなかった。が、そのときその近くを探してみたら、たまたまそこから歩ける距離にあった別の民泊に一部屋空きがあるのを見つけ、2/26だけは抑えることができた。グアテマラでも今やかなりairbnbの民泊は浸透していたが、グアテマラだとわたしの泊まる安宿は、却ってそれより安いくらいだったから、グアテマラでの価値はそれほど高くなく、今回は初めからその利用は考えていなかった。しかしメキシコの場合は、全体的な物価はグアテマラの倍くらいなので、ましてや空港近辺となるとその相対的価値は高かった。それで2/26のメキシコシティが確保でき、では、2/27~28をどうするかが新たな検討課題となった。シティ自体はすでに特別興味を覚えるところはなかったから、郊外に一泊二日で出かけてよさそうなところを探してみた。が、すでにシティ近郊もほとんど訪問済みで、まだいってなかったところとしてはケレタロとサンミゲル・デ・アジェンデくらいしかなかった。で、調べてみるとそれらの街は、見どころも多くてけっこう面白そうだったのだ。それに距離的にも、一ヶ所だったら日帰りもできそうで、両方回って一泊二日でちょうどよさそうに思えた。今まで訪れなかったのが不思議なくらい、次のチャンスがあるかどうかも定かでなくなってきているので、そこにいってみることにする。ただ、行くとしてどちらを先にいった方がよいか、宿はどちら(ケレタロかサンミゲルか)で取った方がよいか、それも予約していった方がよいか、予約するとしてairbnbかホテルかといったことがよくわからなかったので、それはその日のホストに相談してみることにして、ともかく2/26は午前中にシティに着けそうなバスを予約しておいたのだった。

 しかし、その日のバス、一等のFuturaは最悪だった。Futuraも運行エリアは違うとはいえADOと並ぶ大手バス会社の一つのようであったが、いや、そもそもの失敗はわたしが前日に予約してしまったことにあったのだが、このBig Companyが故の過剰な運行サービスにもその遠因があったのではないかと思われた。この日はいつものように朝早く起きてしまって、近くのコンビニOXXOでコーヒーとパンを仕入れ、しばらく1Fフロント近くで、コーヒーを飲みながらWiFiの電波を拾っていた。その日のホストにだいたいの到着時間を連絡する必要があったからだ。で、それは何とか送信でき、あとは急ぎの用はなかったので、少し早かったがターミナルにいってしまおうと8時前にホテルをチェックアウトした。メキシコのタクシーが意外と安いことを知ったのでこの時はタクシーを使った。それでも来るときは深夜だったのとホテルを探してもらうつもりだったから50ペソでOKしたが、逆にターミナルまでなら40ペソくらいで行くのではないかと踏んで、流しのタクシーを捕まえて交渉したら40ペソでOKだった。予想したのと全く違う、知らない道をいって(昨日通ったバス通りの道を行くのかと思っていた)10分くらいでターミナルについてしまった。8時を回ったばかりで、1時間ほど待たねばならなかった。しかし、その1時間をあとから思えば無為に過ごしてしまって大失敗したのだった。あとから気づいた失敗の数々、1,そもそもはそこが最初2等バスターミナルだと思ってしまったこと、2,その延長で次の日のバスを予約してしまったこと(この1,2,がなければその朝タクシーで2等バスターミナルに行っていた)、3,早く着いたので、早いバスに変更できないか聞かと(これは2の制限で、もし予約してなければ、その場で次のバスのticketを買うことで、何ら問題はなかったのだった)、、この3が重要で、たぶん聞けば可能性はあったとあとからは思うのだけれど、わたしは馬鹿みたいに予約していた9時のバスを待ち続けてしまったのだ。ところがなんとその9時のバスは来なかった、というかキャンセルになってしまったようだった。たぶん30分おきにシティ行きはあったものだから、それほど乗客がいるわけでなく、どうやら会社の思惑で意図的にというか、勝手に欠便にさせられた可能性があった。しかし、問題はそのアナウンスがなかったこと、いや、あったのかもしれないがあっても聞き取れてない可能性もあった。また、その便の客を探して詫びを入れるというようなことは一切なかっただけでなく、もっとひどい仕打ちを受けることになった。わたしは9時近くになってゲートインして初めてバスが来ないことが不思議で聞いてみたところ、カウンターにいくようにいわれ、そこで初めて次のバスに変更になってることを知らされたのだが、それで事はすまなかったのだ。わたしのバスがキャンセルになっていたことは、ゲートの係も荷物の係もだれも知らされておらず、仕方なくまた30分待って今度こそとばかり勇んで次のバスに乗りこもうとしたら、今度は乗車を拒否されたのだった。時間が違うというのだ ! !。つまり前の便の欠便を関係者は誰も知らされてなかったなんてことは普通あり得ない、どうもこの会社はかなりいい加減、大手の怠慢のように思えてならなかった。もう怒り心頭、どういうことかと詰め寄ったら、そのドライバーだったか荷物係だったかが、また確認にいって、それでOKがでてやっと乗り込めたと思ったら、今度は一等バスがならではの飲み物・菓子の入ったサービス袋をわたしだけ渡されなかったのがわかった。メキシコにはクイモノのウラミは恐ろしいという言い草はなかったとみえて、再びわたしは食って掛かる。そしたら今度もまたオフィスまで聞きに行くといったお粗末振りで、これが一等バスFuturaの実態かと、呆れてものも言えなくなってしまった。もちろんそのあとで菓子と飲み物はわたしにも配られたのだけれど‥、、ま、それもこれも、先にあげた前日の1,および2,のわたしの失敗・勘違い・早とちりによって生じたことで、こういうことも起こり得るのであった(マイナススパイラルに入るとそういうことは続く)。

ポサリカの一等バスターミナル、9時のバスは来なかった、、ひど過ぎ !Img_5824_640x480_2

 たぶん料金的には二等バスだったら100ペソくらい安かったのではないかと思われるが、結局時間的には一等も二等もそれほど変わるはずはなく、そして到着するところも同じ北バスターミナル(Terminal Central Autobus del Norte)であったと思う。9時半にでたバスは、ほとんど高速を走っていたが、シティへの道は一ヶ所大変な山越えをするところがあって、なかなか車窓を楽しませてくれた。シティ北バスターミナル着は13:00だった。もし仮に最もうまくいったパターンを想定してみると、8:00にターミナルに着いたときに8:30のバスに変更できたとすればメキシコシティに12時に着けたと思うが、ま、その日はそのあと特に何も予定してなかったから1時間、2時間の違いはそれほど問題ではなかった。そこからはairbnbのホスト宅へ行くだけで、その場所もわかりやすく地下鉄5号線でOceaniaまで、そこで乗り換えてひと駅Romeo Rubioで下車、そこから歩いても10分もかからず、13時半にはAv Oceania,Norte 37に着いていた。が、そこからが厄介なのであった。そこはマンションの一室で、これはどこでもそうだが鍵がなければ中には入れないのだった(インターフォンで呼んで開けてもらう式ではなかった)。わたしのケータイは国外仕様になってたが、どういうわけかグアテマラでは使えてなかったから、もし繋がらなかったら為す術なしだった。が、この時は幸運が戻っていた。すぐにマンションの一室の持ち主であるホスト君のノビアが出てくれて、招き入れてくれたのだった。LDK+2部屋の一室をあてがってくれ、荷を置いて挨拶を交わし、しばらくスペイン語と英語で、これまでの経緯や今後の予定を伝えることができた。まだ、20代の頭のよさそうなお嬢さんだった。彼は夕方戻るとのことで、ま、それまでは自由にしてくださいと鍵を渡された。特に行くところもなかったので、ケレタロ、サンミゲルのことを聞いてみると、どちらもお勧めだといってくれたが、当然のことながらairbnbの知り合いがいるわけでもなく、宿については自分で調べるしかなかった。で、それから2時間ほどWiFiのパスワードを聞いてairb or hotelの検索にかかった。この決定は結構難しかった。というのも、どちらもありだったから、つまりケレタロにもサンミゲルにも、airbあるいはhotelでもそこそこの宿をみつけることができたからだった。だから、どちらを先にいったにしろ、どこに泊まるにしろ、バスも数多く出ていたから、どうにでもなりそうだった。最終的には、料金的にはairbもホテルも大きな違いがなかったのでホテルを、そしてその安宿の立地がケレタロの方がよさそうだったのでケレタロ泊に決め、その場で予約を入れた(結果論としては、やはりどちらもありで、それぞれ逆パターンになっても、大した違いはなかったと思う)。一仕事終えて15時半くらいに街ブラに出かける。メキシコシティは3年振りだったか?

山越えの車窓を楽しむ;2枚Img_5828_640x480_2Img_5831_640x480_2


 もうよく覚えていないがシティも4~5回は訪れていたと思う。最初のころはガイドブックを頼りにいろいろ歩き回り、数年前にツレを連れてきた時はTuribusを使ったりしたが、はっきりいってそんなのに飽きていた。特に今回はどこどこへ行きたいというところはなかった。が、Edel(ホストの名)宅にいてもやることがなかったのだから、出かけるしかなかったのだ。ま、メキシコシティは地下鉄を使えばどこへでも行けたし、地下鉄駅は近かったから当てなく地下鉄駅に向かい、どこへも一律5ペソのticketを買って、一応セントロ方面に行ってみることにした。その時シティの地図のコピーを持っていたので電車に乗って路線図を見て、どこか適当なところがないか探してみた。その路線は8号線だったが、できたら乗り換えせず行けそうなところという条件で探してみて、ガリバルディ広場で有名なGaribaldiという駅で降りた。で、ガリバルディ広場とは反対方向に歩きだした。どこでもよかったのだけれど、一応観光ポイントになっていた三文化広場と名付けられているトラテロルコTlatelolco遺跡にいってみることにしたのだった。そこは確か50年近く前初めてシティに来た時にいったような記憶があったが、どんなところか全く覚えはなかった。街のど真ん中にある遺跡だったが、そういう意味ではメキシコシティ自体がアステカの都を破壊して、その跡地に建てられた街だったから、テンプロ・マヨールなんかもそうだが、街の真ん中に遺跡があっても不思議ではないのであった。ただ、そこはそのあとに建てられた、アステカ時代のトラテロルコ遺跡の石材を使って建てられたサンチャゴ教会が建ってて、その背後には近代的なビル群、そして発掘されたトラテロルコ遺跡という非常に象徴的な三つの時代とその文化が表象しているところから三文化広場と名付けられたようだった。そこまで駅から歩いて10分くらいであった。だが、むしろそこに行き着くまでの路上の方が面白かったのである。それはまったく予期せぬものだったが、Galibaldi駅から北に向かってレフォルマ大通りにぶつかるまでの数ブロックが、骨董市(?我楽多市とでもいった方がぴったりか)で賑わっていたのである。そういった期待してない遭遇が街ブラの楽しみである。もちろん思わぬ掘り出し物はわんさとあったが、わたしにとってはこういう予期せぬ遭遇こそが掘り出し物、ということであった。適当に冷やかしながら写真だけ撮って、レフォルマを渡って、ちょうどそこまでの距離と同じくらい歩いて三文化広場に到着、隣接しているcentro cultural Tlatelolco(トラテロルコ文化センター?)もトラテロルコ遺跡も無料だったので、そこで時間潰しをした。教会の前の広場にでていた屋台で食べたことのないものを見つけると、すぐ食べたてみたりするのが、わたしの楽しみでもあったのである。

ラクタ市;5枚Img_5834_640x480_2Img_5833_640x480_2Img_5835_640x480_2
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Tlatelolco文化センター美術館から;3枚
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Tlatelolco遺跡とサンチャゴ教会;2枚とその前の広場の屋台で得体の知れないものを買って昼食代わり、、
Img_5845_640x480_2Img_5847_640x480_2右手の建物がカルチャーセンター

Img_5849_480x640飲み物とパンとヨーグルトは持ってきていたが、手前のものは食べたことがなかった。野菜なのだがよくわからず、記憶もあまり残っていない、、


 そこからは別の道を地下鉄3号線Tlatelolco駅まで歩いてみた。この道も面白い風景なんかがあって写真を撮りながらプラプラ歩く。Edel宅には18時半ころ帰りつく、10ペソの散歩(10ペソは60円?屋台での買い食いは除く)であった。ホストのEdel君は19時ころ帰ってきて、わたしの拙いスペイン語と彼らの完璧な英語を交えての会話、彼は30前後のフリーター君のようであった。が、人柄は素晴らしく、ノビア(婚約者)のBerelilaとともに夕食に連れてってくれるということになったが、それは辞退すると、何もないけど自分たちと夕食を共にするか、という話になって、喜んでそれは受ける、その代わりビールはわたしが買いたいという提案が了解されて、みんなで近くのOXXOに買い出しに出かけた。わたしは夕食時に、特にハッピーな食卓にはビールは欠かしたくなかったので、普段はあまりアルコールを飲まなそうな若いカップルにわたしの強引な主張を押し付けてしまったかもしれなかった。野菜のスープとパンと若干のハム・ソーセージといった、ささやかだがしっかりした手料理の夕食(彼らはやはり昼をメインにしていたのかもしれなかった)をビールとともにおいしくいただき、さらにEdelから手作りのチョコレートをお土産にいいただいてしまった(たぶん彼のバイト先?)。これが日本に帰って開けてみてビックリ、わたしは初めて口にする100%カカオのチョコと50%カカオのチョコレートであった。こんな出会いができ親しくなれたのも、たまたまとはいえairbnbというシステムのおかげかもかも知れなかった。その夜寝る前に、明後日世話になるもう一人のホストに連絡を入れてみた。伺うのは明後日2/28の夜になると思うが、できたら明日の朝荷物だけ預かってくれないかとmailで問い合わせてみると、このホストには結局直接お目にかかることはなかったのだけれど、それは承諾してくれて部屋に入る方法を教えてくれたのだった。

帰り道にみた、とあるアパートの壁面、実にアートなのであった(メキシコではこういうのをよく眼にする)Img_5852_640x480_2

日没の写真を撮りたかったが間に合わず、その残影(帰りの電車を降りた地下鉄8号線Romero Rubioのホームから、シルエットでラテンアメリカタワーが映っていた)
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 こうして、メキシコ最後の3日間は特にブログに書くこともないような過ごし方だったが、最終日は、直接会うことはなかったが、まだ若そうなお嬢さんDeniの部屋をairbnbを通して提供してもらってて、3月1日の朝は4時半起きで、まだ夜の明けやらぬ道を歩いて空港に向かった。空港までは歩いて10分、余ったペソをドルに両替したりして5時半にはチェックインを終えていた。そのあとあまりにもことがスムーズに運んで、有終の美をもって旅を終えられそうになって気が緩んだか、体調を崩すことになるのだが、そこから帰国までの話はもうだいぶ前に書いた帰国報告につながるのである。ということで今回でこの旅録を終わらせるつもりだったが、今回書ききれなかったケレタロとサンミゲルアジェンテの報告をもう一回させてもらって、2017 Guate y Mexicoを終わらせようと思ってます。もう内容がつまらなくなってるのがわかってますが、それでもここまでお付き合いいただいたことに感謝です ! !