独歩の独り世界・旅世界

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メキシコ・キューバの旅 14)メキシコシティに3日間

 メキシコシティで3日あったらどこへ行くかという問題であった、、メキシコは魅力的な国で見所・お勧めはたくさんあるのだけれど何しろ広い国だ、人によって興味もそれぞれだ、だからはじめて来て、しかも3日しかなかったら、やはりメキシコシティとその周辺を案内するしかなかろう、、その上でではどこへといわれると、わたしも定住者でないので、その答えはわからない、だけど3日のうち2日は案外簡単にその答えを見出した、即ち一日は当然メキシコシティでもう一日はクエルナバカQuernavaca・タスコTaxcoへ連れて行ってみようかと‥

 そういう意味ではメキシコシティ周辺には行ってみたいところ、面白そうなところはたくさんあった、前日に寄ったプエブラもそのひとつだったし、以前行ったことまある街でトルーカとかトゥーラもトルテカ・アステカの遺跡、歴史・文化に興味のある人にはお勧めかもしれない、もちろんそういう人にはティオティワカンの遺跡もはずせないだろう、、いずれにしろひとつの拠点を決めて行ったりきたりするハブ型の旅にはメキシコシティはとっても価値あるところであった、、だからわれわれは前にも記したかもしれないがここに1月4日から8日まで予約を入れておいたのであった、、そのホテルは三ツ星だったが値段のわりに設備もよく、サービスや気配りがいき届いていた、ひとつだけ難点があって、それは地下鉄の駅からちょっと遠いことであった(歩いて10~15分??)、、

 朝食付きで二人で3000円台だったから、安いことは安かったが、その朝食は簡素なものだった、、追加料金でビュッフェスタイルの豪華な食事もできたのだけれど、その朝はとりあえずパンとコーヒーだけの簡素な朝食に甘んじた、、そしてホテルマンに聞いて早速動き出す、、一応予定は次のようなものだった、といってもこれも結局わたしが一人で勝手に考えたものだった、、まず第一日目はメキシコシティの見物、二日目クエルナパカ・タスコに行ってみる、三日目はティオティワカンに行くかシティ南部のコヨアカンあたりをうろつくか迷っていた、、で、初日の行動はまず洗濯屋lavanderia探しから始まった、、聞いたところによると近くにあるとのことだった、それはすぐに見つかったしそれほど高くなかったのだけれど、次の日店じまいの時間までに帰れず、受け取れたのは最終日ぎりぎりとなった(もちろんホテルにランドリーサービスはあったが料金は比較にならない)、次にやるべきことは両替であった、これが意外に厄介だったのだ、、それはわたしの持っていたものがトラベラーズチェックだったからである、、その両替が難しいのは知っていた、12年前も去年もそれで苦労していたからだ、なのに何故?、、そう、何のことないそのT/Cは去年の使い残し、今年新たに作って持ってきたものではなかったのだった、で、ダメもとで何軒かの銀行を訪れる、が、ほとんどのところで言われたのは自分のところではできないが、どこそこへ行ってみろ、といういわゆる盥回し、で言われるまま、街中(インスルヘンテスのあたり)なのでわりと近くにあった銀行を何軒か訪れてみたが、結局そこでの両替はあきらめざるを得なかった、、いったんホテルに帰って出直し、今度は地下鉄でメキシコシティの中心ソカロに行ってみることにした、、

125_640x480ソカロとカテドラル070_640x480テンポロマヨール(カテドラルの後ろあたりに見つかった500年前のアステカ時代の神殿跡)

 両替のため銀行めぐりをしていても、ま、それは初めての奥さんには街見物のようなものだったと思う、それに朝一番でまだそれほど歩いていたわけでないから、よくついてきていた、地下鉄もひとつの経験になったと思う、彼女はどこをどう歩いて、どこをどう地下鉄が走っているか、なんてことはまったくわからないまま、いきなりソカロの大広場に出てきたわけだか、ま、わたしとしてもこのメヒコ(メキシコという国)の中心(メキシコシティ)の中心をとりあえず見せておく必要はあるかと思ってのことだった、、で、当然のことながらカテドラルとかそのうしろテンプロマヨールなんかに行ってみる、が、さほど興味を示さない、、タコスを食べたりしながらその辺をうろうろしているとカテドラル脇あたりからメキシコシティ観光のツアーバスが出ているのが目に入った、、観光客が並んでいる、尋ねてみるとそのパンフレットにはこうあった、メキシコシティ観光AコースとBコースがあって一日乗り放題ひとり125ベソ(750円?ただしこれは月~金の料金で土日は145ペソ)とのことだった、悲しいかなそれはスペイン語のパンフレットだったので詳しくはわからなかったのだが、巡回コースとバス停も示されていてシティのポイントポイントをくまなく網羅していた、一見お得、早速並んで次のバスを待った、、このバスはハバナで利用したシティバスツアーと車体のつくり(2階がオープンデッキになっている)、運行システム(一日乗り放題、乗り降り自由)ともにほとんど同じであった、どちらかが先で、どちらかが真似たものと思われるが、いずれにしろ観光客にとっては重宝な乗り物・システムであった、残念だったのは、それを見つけた時間が遅かったこと、そしてスペイン語の案内がよくわからず、先に記したAコースBコースはどちらも乗り継いで回れるということがわからなかったことである、、つまり有効利用できなかったのである、もっと早くもっと詳しく知っていれば、これはまったくお得なツアーバスであったのだ、、

 それでも一回きりの乗車だったがAコースを一周した、その乗車前に実はペソの持ち合わせが少ないのでどこかで両替できないかと聞いてみた、そこは観光案内所もかねていたからである、すると1ブロック行ったところにBancomerがあるという、今朝ほどもBancomer 2軒、Banamex 2軒行って断られたばかりだった、半信半疑だったが行って聞いて見ると両替ができた、どうなってるんだろう??やはり、できるところとできないところがあるのか?そういえばカンクンで両替してくれたところもBancomerだった、銀行の数としてはBanamexのほうがそこら中にあったが、両替してくれたとこは一軒もなかったし、心なしか応対もいまいちであった、これからはBancomer一本に絞ろう、というかBancomerがわたしのお気に入りの銀行となった、、晴れて両替もでき、奥さんの機嫌も悪くなく、しばらくはバスのオープンデッキからのメキシコシティ観光を楽しんだ、、ちなみにそのルートはAコースだけでもソカロからAv.Hidalgoを通ってMuseo Nacional de Arte国立芸術館、Palacio de Bellas Artes国立芸術宮殿、アラメダ公園、革命記念塔、レフォルマ大通り、独立記念塔、チャプルテペック公園、Museo Nacional de Antropologia 国立人類学博物館、さらにその先の新商業地区Plaza Moliere、Plaza Antara周辺を回って、またレフォルマを通って折り返してくる(帰りに寄るところはまた違うが)、だいたい一周2時間半から3時間?のコース、乗り継いでいくBコースはわれわれが最終日に行こうとしたコヨアカンCoyoacanやさらに南の大学都市Ciudad Universitariaまで行けることを後で知った、ということはほんとにこのバスを有効利用するとなると一日では足りないように思われた、確かに二日券(180ベソ)というのもあって、もしかするとそっちのほうが二日でメキシコシティの見所をほとんど見て回れる、もっともリーズナブル(有効)なticketだったかもしれない(シティ初心者にはお勧めである)‥

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072_480x640上すべてturibusからの眺め

 われわれがソカロ近くに戻ってきたときはもう夕方で、復路のレフォルマ大通りに入ったあたりでは上のオープンデッキには寒くていられなくなった、、さて、この後失敗が続く(そもそもその失敗も上記turi busのことを知らなかったのも、今回メキシコのガイドブックを持っていなかったこと、メキシコの最新事情を調べてなかったことにあったともいえる)その帰りのバスで夕食をどこで取るかを考えていた、これもわたしの思い込み(旧聞、新情報をもってなかった)ゆえの失敗であったのだが、メキシコらしい食事ということでガルバルティ広場へでも行ってみようかと考えていた、そこは音楽広場(マリアッチなどの生演奏が聞ける)として有名なところだった、、で、そこはソカロからでもそんなに遠くなくて歩いていけると思い込んでいた、だからもっと近そうなアラメダ公園の隣Palacio de Bellas Artesあたりで降りたのはまだよかったのだが、どういうわけかわたしは90度方向違いに歩き出してしまった(前にも記したが、その前はトリニダで180度違いをやっていた.)、で、気づいたときには倍の距離になっており、このまま歩き続けるとまた病気がでないとも限らないので、作戦を地下鉄に替えた、ところがその地下鉄は一回乗り換えねばならなかった、このときつくづく思い知ったのであるが、それまでわたしは何回もメキシコの地下鉄のすばらしさをいいふらしてきた、曰く世界一安い、外国人にもわかりやすい、いまや路線が12に増えたが必ずどこかでつながっていて、それらを乗り継いでいけば最長7,80km?近い距離を2時間くらい乗ったとしてもたった3ペソ(20円くらい)で行ける、と‥その朝も地下鉄に乗ったときに奥さんにそう説明していた、が、どうもそうもいえなくなっていることに気がついたのだ、それは今やこの階層化の進んだこの大都市メキシコシティでぱ庶民の替えがたい足となっているのだが、ということは逆のいいかたもできたのだ、つまり利用者のレベルが底辺層化してきている、初めての旅行者にはあまりお勧めできなくなってきているかもしれないと(少し危なくなってきている?もちろんわたしのように一目貧乏旅行者と見られる場合はその例にあらず)、、そしてもうひとつそのとき気づいたこと、どの路線も必ずどこかで接続してすべての路線に乗り換え可能なのだが、どうもその乗り換えが簡単でないことがこのときわかったのであった、乗り換えのためにはたいていの場合かなり歩かなければならなかった、日本の地下鉄のように一本の階段の上り下りではすまなかったのである、場所によってはひと駅分くらい歩かされているのではないかと思えるところを、このときだけでなくこのあと何回か経験することになった、、、うーん、メキシコの地下鉄は世界一といえなくなってきている‥??(訂正、わたしはメキシコの地下鉄は世界一とはいってなかった、世界一安いのでは?といっただけだ、ちょっとぼけてきたなぁ??)

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085_640x480 ソカロ近く、夕暮れの歩行者天国084_640x480

 つまり地下鉄を使ったのはいいのだけれど、乗り換えと降りてからの距離をあわせたら結局歩いても変らなかった、ということだった、で、着いたところガルバルティ広場Plaza Garibaldiでは‥どうもここは一世を風靡した地、、??そう、まだ廃れたわけではないがかつての繁華街が時とともに斜陽化していく例はわれわれもよく知っていた、なんかそんな趣さえ感じられるところとなっていた、、まず賑やかさはなかった(たぶん時間が少し早かったせいもあるが)観光客も少なかった、広場を囲んでレストランももっとたくさん出店しているのかと思っていた(12年前に来たかもしれないが、よく覚えていないう)、それでも開いたばかりのような一軒のお店の呼び込みから声がかかったのでそのオープンテラスの一画に席を占める、メニュウはそれほど高くなかったし、メキシコ料理も食べられそうだった、、郷土料理ソパポゾレとエンチラーダモーレを頼んでみる、どちらも庶民的な料理?ま、それほどうまくもなく、安くもなく高くもなく、といったものだった、まずかったのがテキーラを頼んでしまったこと、こいつがいけなかった、ま、決してボッタクリとは思いたくないがやけに高くついてしまった、これがわたしの印象を悪くした原因となった、もちろん元はといえば身から出た錆なのだけれど、、ただそうして店の裏表を観察していると、どうもその辺の雰囲気が歌舞伎町あたりと同じように見えてきて少し怖くなってきた、、早速にやってきた流し(3,4人編成のバンド)も断りきれず、いくばくのチップも用意しなければならなくなった、その流しがわれわれに何かリクエストがあるかと聞いてくる、特にないというと皆が知っているべサメムーチョbesa me mucho (kiss me more)でいいかと聞くから、それだけはやめてくれと断った、決してそんな気持ちにはなれない相手と食事をしていたからである、、そんなこんなでなんていう曲を奏でくれたのかのかも聞かずに曲後チップを渡して早々に引き上げたのであった、、

092_640x480_3手前がソパボゾレSopaPozoleとテキーラの小さなグラス
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