独歩の独り世界・旅世界

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贅沢な悩み?・恥ずかしい話、、

 この苦悩はどうやったら伝えられるだろうか?また、わかってもらえるのだろうか?人によってはそんなの贅沢な悩みだとかたずけられてしまうかもしれない。独身の方・子供を授からなかった方もいらっしゃるし、またもっと問題を抱えたお子さんをお持ちの方もいらっしゃるかもしれないから、その程度で深刻ぶるのは、それこそ甘い甘い、すべての問題は親にあり、わたしにありと叱られてしまうかもしれない。わたしが言おうとしているのは子供の不出来の問題、放任と甘やかしで育てられた結果、いい年して自立できない半人前の大人になってしまっていた自分の子供の話である。で、少なくともその責任の一端は(半分くらい、半分以上?)親、即ちわたしにありという認識はある。しかし結果としてどうにもならなかった半分は本人の資質(それも親のDNAを引いているという意味では本人に責任なし?)として、少しは親の責任が免れないものであろうか?これが、わたしの苦悩、即ち、幸い引き篭りにもニートにもならなかったものの、何も自分でできない、決められない、世間をまったく知らないといった、普通に育った小学生なら誰でも知ってること・できることが、30になってもできない(人生は自分ひとりで生きていくのだということに)気がついていない成人した息子を持った親の苦悩であった、、

 では、どうすればよかったか?もちろん対処が遅すぎた点は否めないし、少なくとも放任の結果でもあるのだから、なるべくしてなった、いまさらどうしようもないと諦めるしかないのかもしれない。今までのように本人の自覚を待つしかない‥?しかし、それはもう望み薄の段階にきていた、何とかしなければというのが、現役を退いたわたしの焦りで、初めてなにか直接的な手を打たなければ思い至った経緯であった。何事も遅すぎることはないだろうと、、で、まず本人にこの先どうしたいか聞いてみた。‥なにやら英語を学びたいといった漠然とした答え、それはいい考えだ、でも、それをやるにはどうすればいい?こんな会話は普通は10代後半でなされていることだろうし、志のある若者は親の承認なんか得ずして、そのための道を自ら歩んでいる、それがわたしの理想像だった。しかしわれわれの場合はそこから始めるしかなかったのだ、そして、少なくとも漠然とながらもやりたいことがあるらしいことを知って、とりあえず会話は成りたったのだった。

 前置きが長くなったが、それが今回の旅のきっかけだったのである。わたしの至らなさ・恥をさらすとは以上のようなことであった。だからあまり触れたくなかったのだが、それを語らずしてこの先旅の話が続けられそうになくなった。なので諦めてもう恥さらしをすることにしたのだ。わたしが与えたアドバイスは以下のものだった。語学を学ぶためには現地で取得するのが一番である。しかし、米国にしろイギリスやオーストラリア・カナダにしろ現地滞在は結構費用がかかるであろうこと、少なくとももうワーホリを利用できる年齢を過ぎていたし、日本のそういったサポートをするエイジェンシー(今やその数の多いこと)の見積もりの高さにも驚かされた。はじめっから費用的な援助はする気がなかったので、たぶん少ない自分の貯金(そりでも仕事はしていたのでわずかながら貯えはあったようだ)だけでは、その道は難しいだろうといった。そして金は出さないが口は出す、といってわたしが出した切り札は、英語を学ぶのは費用が高くつくがスペイン語だったらおまえの貯金でも何とかなるかもしれない、最初にスペイン語を覚えて少し世界を広げ、そのあとで余裕ができたら英語を学んだら、、というものだった。即答はなかったが、一度日本を離れてみたいという希望も本人の気持ちの中にはあったようだ。そうして具体的にその準備に取り掛かったのが1年くらい前だったか?それにはわたしのそのアドバイスだけでなく、次の一言が決め手になったかもしれない、、少なくともそれにかかる費用は自分で出すとして、グアテマラのホームステイ先まではオレが連れてってやってもいい(これも甘やかしであるとともに、自分の旅の理由づけでもあった?)と、まったく情けない話だが、そこまでしてやらないと何にもできない男であった。こうして何度も繰り返すが、普通なら10代後半から、20歳前後で(わたしもそのくらいだった)一人で旅立つところ、30の大のオトナが親に連れられての旅たちとなったのであった。

 グアテマラの場合(特にアンティグアには)スペイン語学校はたくさんあるが、わたしの見聞では平均するとだいたいマンツーマンの授業料が一日4時間、週5日で75ドル、それに3食付のホームステイが週500Q(Q;ケツァル、グアテマラの通貨単位で1Q約10円と覚えておけば覚えやすい)前後なので、学校へ行って勉強してる分には日本円で一週間12000円くらいで過ごせることになる。本人は2ヶ月のつもりでひとりホームステイ先に入った。果たしてどこまで学べるか、覚えるのか、少しは自覚ができるのか、まったく不明でまことに心もとないものがあるのだが、アンティグアにある日本の方が経営されている著名な学校に通いだして一週間がたった。わたしはそこから約100kmくらい離れたサンペドロララグーナというところでひとり暮らしを始めたのだが、今のところ何もいってきていない、、音信不通ということは、何とかやれているのであろうか(少なくともその時点で彼はスペイン語も英語もまったくしゃべれなかったのだが)??‥というのが煮ても焼いても食えない親バカの嘆きである、、??