独歩の独り世界・旅世界

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インドの旅 11)ティクセ Tikse、スタクナ Stakna、シェイ Shey、(ニャルマNyarma、マト Matho )

 たとえば前回リストアップしたゴンパの中で、最も人気のあるコースとしてShey,Tikse,Stakna,Hemisの上ラダック4ヶ所であったら一日で回れたと思うが、そのチャーター料金は2,000Rs以上であった、、わたしは全部回れなくてもいいからその何ヶ所かにローカルバスで行けないかと考えていた、、で、前日に仕入れた情報ではバススタンドからティクセあたりまではミニバスがけっこう出ているらしいことをつかんでいた、、とりあえず行ってみようと思ってその朝7時にホテルを出た、、ホテルからバススタンドまでは20分くらい、知らない街に夜ついたら100Rsとられても仕方のない距離に思われたが、一度歩いてしまえばタクシーなんか使う必要なかった、、その後も毎日のようにメインバザールを通ってバススタンドに通った、、

 7時20分にバススタンドについたが、その時間ミニバスはおらず昨日の食堂でチャイ(8Rs)をもらい、持っていたビスケットで朝食、そのうち何台かミニバスが到着したが、どれがどこに行くのかさっぱりわからない、、いちいちドライバーまたは乗客に行き先をいって確認、そのうちの一台は確かにティクセ?と聞いたらうなずいてくれたのだった、、そのとき別の一台がアルチ行きだとはじめて知る、その日上ラダック方面へはいけそうだったが、下ラダック方面へ行くミニバスがあるのを知らなかったのだ、その時点でも下ラダックの人気どころラマユル、アルチ、リキルへはどうやったらいけるのか悩んでいたので、これは朗報であった(ちなみにそのルートをラマユルまでいった場合のチャーター料金は5,000Rsくらいした)、、詳しく聞くとアルチ行きは、レー発8時で帰りがアルチ発15時(朝は7時半といっていたか?)それしかないようであった、、しかし少なくともアルチまではいけそうなことが確かになった、、

 はっきりどこまで行くバスなのかはわからなかったが、ティクセ方面行きのバスは7時40分ころ出て、途中シェイゴンパを通ったけれど(8:20)そこでは降りず、ティクセまでいった、、それも降り場所がよくわからなかったので、ティクセの城砦のような小高い山のふもとで降りた、そこまで1時間、20Rsだった、、もちろんツーリストはわたし一人であった、、あとでちゃんとした参道があって入り口があったのを知るのであるが、それがどこだかわからなかったわたしは闇雲に小高い山の上を目指して登りはじめる、山というか丘なのか?その全体がゴンパ・僧院となっていて僧堂(僧房?)は下からずっとあってそこに起居する若い僧に何人も出会う、別に怪しまれることもなく彼らに道を聞きながら上までいった、、どこかにここの本尊が安置されている本堂なるものがあるはずだった、、それらしき建物を見つける、そこにはどこから来たのか外国人ツーリストが数人いて、ちょうどそのときそこの扉が開かれた、、たぶん開館時間の9時だったのではないかと思われた、、わたしも彼らの後に続いて中に入り本尊のチャンパ大仏・弥勒菩薩を拝観させてもらった、、その後も彼らのあとに続いて行くとなんとそこは出口で、かつ入館料を払う入り口でもあったのだった、、どうやらどこから来たのか、というのはわたしのほうらしかった、、そしてその入り口の手前には土産物屋をかねたような休憩所&カフェテリアまであるではないか?そしてその下方には立派なゲートがあって参道たる車道が続いているのが見えた、、入館料の30Rsをごまかしてしまったわたしは、せめてという思いから?そのカフェテリアで紅茶をもらった、、紅茶というのはblack teaのことでそれが一番安かったからなのだが、久しぶりに飲むいわゆるプレインティは思いのほかうまかった、、せめて15Rsの罪滅ぼしであった‥?? それでまたわたしは正式の参道を通らずに、わたしがバスを降りたところに戻った、、

293_640x480ティクセ・ゴンパ全景、2枚298_640x480

弥勒菩薩・チャンパ大仏と壁画
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 その日の予定としては、このティクセまではバスがあることはわかっていたし、シェイはその途中だったから確実によれることはわかっていた、、で、できたらもう一ヶ所くらい行けたらいこうと考えていたのだけれど、候補としては簡単な地図なので距離感はつかめていなかったが、スタクナStaknaまでなら、もし歩いたとしてもいけるのではないかと思っていた、、それは朝通ってきたバス道を、そうその道はキーロンから山を下ってでた川沿いの道であったが、その下ったところの分岐地点ウプシUpshiの方角を目指していけばいいのであった、、が、この時点ではそのUpshiに程近いところにある、ラダック地方最大かつ最も有名なゴンパ、へミスゴンパHemis Gompaへはミニバスがあるようにも聞いたがはっきりせず諦めていた、、歩いていける距離でもなかった、、その代わり可能性のあったスタクナまでは歩いてみるつもりだった、、ミニバスもありそうだったが、歩いていて来たら乗ればいいだけの話しだった、、半分くらいバスが来るのを期待して歩いていた、、時々トラックやチャーターの車は通ったがヒッチをする気はなかった、、ひとつにはその途中にニャルマNyermaという小さなゴンパがあるかもしれなかったからであった、、30分くらい歩いたときニャルマと書かれた看板を目にする、それは村の入り口のことかゴンパのことかわからなかったが、左のほうに道が延びていたので幹道を外れてそちらに入っていった、、のんびりした田園風景の中を行く、、時々農作業か仕事をしている人を見かけるだけで行き会う人はなかった、、15分くらい歩いたころ小高い岩山があってそこがゴンパのようにも見えたが、あまりにも小さくてゴンパでもなんでもない可能性もあった、、標識も看板もなければ人もいない、、もうそれ以上いってみる気はなかったので、写真だけ撮って引き返した、、またバス通りを黙々と歩いていく、ティクセから1時間半がたっていた、、途中ニャルマで寄り道してしまってその間にバスがいったかもしれなかったが、少なくとも後ろからバスは来なかった、、前からはレー方面に行くバスが確かに何台かはきた、ということは1時間に一本くらい通る可能性はあったということだ、大きな辻を通り越し歩いているとき、後ろからバスが来た、あと1kmも歩けばスタクナにつくであろうというあたりだったが、必死に止めて乗せてもらった、、バスだとそれはものの2,3分の距離であったが、やはり楽であった、、驚いたことにその運転手はバス代を取らなかったのであった、、降り立ったそこは辻に茶屋が一軒あるだけの荒野のど真ん中だった、、が、そこから河の向こうにスタクナゴンパが見えていた、、そこまでもう一歩きしなければならなかった、、

300_640x480ニャルマゴンパかもしれないと思ったところ、違うかもしれない‥??

301_640x480歩きながらとった山の下の寺院、たぶんマトゴンパ Matho Gompa
304_640x480_3橋の向こうの小高い丘にあるのがスタクナゴンパ

 橋を渡って山を登って、そこまで20分くらいかかったか?ともかく歩き疲れていた、、が、そこからの眺めはすばらしかった、、これ以上歩く気はしなかったので諦めていたマトゴンパが見えていた、、もしかしたら遠くに見えるのがティクセゴンパかもしれなかった、、遠望がきいてまさにゴンパありきの場所のようであった、、老僧が中を案内してくれたが英語で話してくれたのかもしれないがあまりよく理解できなかった、、ガイドブックによるとそこは何でもブータン仏教と関係があるような解説があった、、二人連れのフランス人?女性とちょうど一緒になった、、彼女らはチャーターした車でやってきていた、、その前にそのドライバーと少し話していたのだがヘミスによってここに来たようなことを言っていた、、こういう場合この車の権限は彼女たちにあった、、わたしはダメもとで彼女たちに聞いた、このゴンパの入り口のあたりまで乗せてもらえないだろうか??why not  ! ! うれしい返事だった、、忘れもしない、、車でたった5分の道のりだが、何らかの礼をしないわけにはいかないとそのとき思っていた、、何しろ彼女らはこの車のチャーター代として少なくとも一人1,000ルピーは払っている筈だった、、しかしあいにく何も持ってなかったし、もちろんそんなことを彼女らは期待しているわけでなかった、、降り際にお茶代として10ルピーずつ渡したが却って失礼になってしまっただろうか?難しいところだ、とあとから思うのであった、、

305_640x480隣のゴンパ、マトMathoを望遠で
306_640x480これも望遠で、たぶんティクセ
308_640x480スタクナの本堂内
309_640x480帰りにもう一度辻付近からスタクナ


 バスを降りたところに2台のミニバスがとまっていた、、が、すぐに動き出しそうになかった、、辻の茶店にいたのがドライバーかもしれなかった、、なのでウプシ方面から来るバスでもあればそれに乗ってしまおうと思っていたが、それも来る気配がまったくなかった、というか、そもそも交通量は極端に少なかったのである、、しかしありがたいことに20分くらいたって一台が始動をはじめた、、まさかここが折り返し地点とは思ってもいなかったのだが、とするとそのうちの一台はわたしをタダで乗せてくれたミニバスだったかもしれなかった、が、車も運転手も覚えていなかった、、1時間に一本あるかないかのミニバスはすぐにいっぱいとなる、、バスだとティクセもそして降りる予定のシェイもほんとに近く感じられた、ところが20分で着いたそこはわたしがシェイだと勘違いしていたところで、実際のシェイゴンパはさらに先であったことが後でわかる、、わたしが降りたところは朝のバスで多くの人が降りたのでそこがシェイだとばかり思い込んでいたのだが、そこはよくわからないのだけれどあとから聞くと学校のようであった、、わたしは何も知らずにそこへ入っていって寺院の本堂のようなところがあったのでそこを見させてもらったが、あるはずの大仏がないので聞いたら、そのときはじめてそこがシェイでないことを指摘され向こうに見える山の上がシェイだと教えられたのであった、、で、そこからまた歩く羽目になったのだが、都合1時間くらいのロスタイム&シェイの山上にたどり着いたときはもうくたくたであった、、その上どういうわけかシェイの大仏さんはそのとき公開されておらず、シェイゴンパは山の上からその眺望を楽しむだけにとどまった、、そのとき明らかに日本人らしい若い女性がそのゴンパに登ってきた、、その女性は紛れもなく日本人らしさを備えた素敵な女性で、しかも一人だったので挨拶を交わす機会はなかったが印象に残った、、山を降りるときに今度はスタクナで車に乗せてもらった例のフランス人の女性二人連れに再会した、、どうやってここまで来たのと逆に驚かれてしまった、、シェイとティクセは比較的交通の便がよかったので多くの観光客の訪れるところであった、、バス停あたりには土産物屋もでていたしレストランも一軒あった、、そこに休憩もかねて入ってみる、、そこは中庭があって芝生の上にテーブルがいくつかあった、、そこでも最も安かったblack teaとスープを頼んで持っていたパンで昼食とした、ほかに客が一組しかいなくてとてもリラックスができた、、そこをでたとき先ほどの日本人女性がバス待ちをしているのに気がついた、が、少し離れていたし、わざわざいって声をかけるのは遠慮した、嫌がられるのはわかっていたからだ、、バスはなかなか来なかった、、と一台のスズキの軽が停まった、、乗り合いのタクシーだった、、そこでバス待ちをしていた何人かに声がかかった、よくわからないままあわててわたしもそれに乗り込んだ、、そのとき彼女に声をかけてあげるべきだったかと、あとから気づいたが遅かった、、もしかしたら彼女もそれを望んだかもしれなかったと思うと、どうも気のきかないおっさんになってしまったようで少しワレを恥じた、、しかし、こういうのこそ余計なおせっかいかもしれないとも思うのであった、、親切心が仇になるということもある、実際その軽はてっきりレーまでいってくれるのかと思っていたら、その先のチョグラムサル(Choglamsar チベッタン難民が多く住む街)までしか行かず、そこまで一人15Rs、そこから別の軽に乗り継いでまた15Rs、合計30Rsもかかってしまったのだ、もしあのまま彼女のようにバスを待っていれば10Rsでレーまで帰れたのであった、、なんとも自分の行動が軽率に思えてくるのであった、、

310_640x480間違えて入った学校?の入り口312_640x480そこからさらに歩いてシェイゴンパに向かう 314_640x480シェイゴンパの岩山、この下の本堂は閉ざされていて大仏は拝観できなかった
313_640x480わたしが間違えていった学校がある方向にはチョルテン群が建つ


 さてレーに戻ったわたしは、その足で前に一度訪れているツーリストインフォメーションによった、そこで今朝ほど聞いたアルチ方面に行くローカルバスの再確認とスピトクに行くミニバスの確認をした、アルチ方面へはそのミニバスしかないこと、その先のラマユルまではカルギル行きかスリナガル行きのバスでしかいけないこと、その場合カルギルまでの料金を払わなければならないこと、スピトクへ行くミニバスは何本も出ておりそのバスは空港のゲート付近を通ることなどをきいた、、それで今後の予定がだいぶ固まってきた、、まず、パーミッションがいるデスキット、ヌブラ渓谷は許可証取得の二人以上という問題があって、また時間的にもうその余裕がなくなっていたので諦めるしかなし、また下ラダックのラマユルもバスが無理なので断念するしかなかった、、しかしアルチ・リキルの可能性は十分残されていた、、で、とりあえず明日は空港の下見を兼ねてバス便が多いといわれるスピトクまで行ってみることにした、、ホテルに戻ってシャワー、洗濯、そして少し昼寝、頭痛はほとんど治まっていた、、夜食事にで、チベッタン食堂でタントゥクThanthukを頼んだ、一人前だと多すぎるのでハーフ1/2にしてもらったが、そこのタントクは安くて(30Rs)うまかった、帰りにインド食堂でコロッケ(Aaloo Chop)を揚げていて、これも2ヶ30Rsをテイクアウトした、、ビールに最高のつまみだったが、今日一日我慢した、インド風コロッケもまた実にうまかった‥、、

318_640x480塩味スープのタントク1/2