独歩の独り世界・旅世界

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グアテマラ国内の旅 8)エルサルバドルEl Salvador/San Salvador

  旅行者にとってホンデュラスという国は、少なくともわたしはそれほど関心をもっていなかった、、というのも見所としては海・島・海岸くらいしかなかったからだ(マヤの遺跡、世界遺産に登録されているコパンルイナスは去年いっていた)、、さらに首都テグシガルパは少し遠かったし、どうしてもいってみたいという魅力には欠けていた、、海派の人なら、ここサンペドロスーラからラ・セイバやテラといったリゾートへ、またセイバから船または飛行機でカリブ海のウティラ島、ロアタン島、グアナハ島といったダイビングやマリンスポーツで有名な島々へ渡る人も多かった、、そういう意味ではむしろ首都テグシガルパよりも第二の都市ここサンペドロスーラのほうが、たとえば商業・工業が盛んで、観光の拠点となっているといったことから国際空港の利用者は首都より多いとのことであった、そのひとつの例になるかどうかはわからないが、次の日サンサルバドル行きのバスで隣り合わせた中年の紳士はエルサルバドル人の会計士でサンペドロスーラの顧問をしている会社に月に何度か仕事で訪れているのだといっていた、、

 さて前日、もうあとはなるようにしかならない、と開き直ったわたしは、窓なしの部屋に落ち着きシャワーを浴びて(かなり暑いところだった)とりあえず飯を食おうと外へ出てびっくりしてしまった、、たぶん夕方6時を回っていたと思うが界隈は真っ暗、そして先ほど街から戻ってきたときは、ちょうどその辺いったいは市場のような感じで物売りが道路をはみ出していたほどだったのに、少し大げさにいうと人っ子一人いないという状態になっていた、その引き際のよさ速さに、その変わり様が際立っていたので驚いてしまったのだけれど同時に真っ暗な街路にほとんど人がおらず不気味な感じもしたのである、、おまけに食べ物屋らしき店も見当たらない、、つまりこういう場で煌々と灯りがついていれば、だいたい食べ物屋か飲み屋であろうと予測できたのだけれど、その手の店が見える範囲では見当たらなかった、ちょっと物騒だったけど少し歩き回ってみるしかなかった、、1ブロックいって左右を見て、またもう1ブロックいったあたりの道にやっと一軒食べ物屋を見つける、、客も何人かいたがメニュウもなく値段がわからない(残りの金が心配だったので)、ちょうど国境の食べ物屋で見たようにやはりいくつもの料理が選択できるようになっていて、それはそれはうまそうだった、が、あんまり言葉が通じなくて頼み方がわからなかった、、どうもププサを大きくしたようなものを客はその並んでいる料理(具?)のなかから指定して注文していることがしばらく見ていてわかった、、テイクアウトもできそうだった、、まずビールを置いているか聞いてみると隣の店屋を教えてくれた、、で、わたしはまずビールを買って、そのププサを大きくしたようなもの(クレープみたいなもの、あるいはタコスのでかいものといったほうがわかりやすいか?この料理名は聞きもらした)のなかに何種類もある料理されたもののなかから一つか二つを選んで巻いてもらって持ち帰ることにした、、そこのマスターはぶっきらぼうであったが、それを調理してくれた女性はどういうわけかとても感じがよかった、、普通みんなそれを二つか三つ注文しているようだったが、値段がわからなかったし、かなりボリュームがありそうだったのでひとつしか注文しなかった、、一つ15L(何だ、ならもうひとつ買えたと思ったが)一缶21Lのビールより安かった、ホテルの入り口のところでおっさんがバナナを売っていた、房売りだった、そんなに買えない、2,3本売ってくれないかというと、なんか哀れんでくれたように5本もいでくれた、それが2L、それで腹は満たされた、、

 朝6時発のバスに乗るには、コレクティボ(乗り合いワゴン車)でも15~20分かかるので5時半くらいに着いておく必要があると思って5時にはホテルを出た、相変わらず闇で物騒な気配は変らなかったが、昨日調べておいた大通り(コレクティボが行き来する道、2ブロックくらいいった所)まで行ってコレクティボを待った、、その時間でもコレクティボは結構来ていたがすべてターミナルへ行くわけでなく、行き先不明のため何台か見送る、、と一台が停まってくれた、わたしを見て旅行者とわかったのか、わたしがテルミナルデオートブスと聞くと、その中へは入らないけど脇を通るから乗れ、といってくれた、、確かにその車は昨日わたしが乗り込んだのとは別の場所でわたしを降ろしてくれたが、なかなか親切なドライバーであった、、言葉遣いは荒く聞こえるけどホンデュラスの人々の根っこは案外優しいのかもしれなかった、、

013_640x480Santa Rosa de Copanに停車中のエルサル行きバス

 さて、不思議なというか、理解できないことが起こるものだ、、昨日のバス会社にいって驚いた、今日のバスは出ないといっている、、どういうこと‥??あきれるというか途方にくれていると(いや一方では前売りを買っておかないでよかったと安心もしたのだけれど)、別の会社から出ることを教えてくれた、、隣のオフィスに行って見るとticketを買い求める人で人だかりになっていた、その後に並んで順番が来たときドルとレンピアで支払いたいと聞いてみる、あっさりOKがでて、料金は同じだったから260Lと13ドルを払う、何とかサンサルバドル行きのティケットは手に入った、、しかもその時点で45Lあまった、すでに20人くらいが並んでいて乗車を待っていた、、しかしそのくらいの人数なら座れそうだった、早速残りの金で買えるものを物色、飲み物とビスケットを買うことができた、、エルサルまでそれでもたせるしかなかった、、それほど待つこともなくわりとデラックスなそのバスは発車したのだけれど、それは国際バスではなかった(もちろんサンサルバドルまで行ったが)、、つまりいわば路線バスでその沿道の客を次々に乗せていく、たちまちそのバスは身動きではないような状態になった、、わたしの片言のスペイン語で隣のおっさんと少し話してわかったことだけど、サンペドロスーラとサンサルバドル間は一日に2本のバスがある、一本がこれでもう一本は7時に出るKing Quality社のバス、で、そっちは途中はほとんど停まらない(たぶん、コパンルイナスへ行く分岐の街La EntradaやSanta Rosa de Copanといった大きな街は当然停まったと思う)、その代わり料金は倍だといっていた、、実際ホンデュラスエルサルバドルの国境あたりでは1時間後に出たはずのKing Quality社の国際バスはすぐ後ろにいて、国境を越えるとわれわれのバスを追い抜いていったのであった(われわれのバスにはいわゆる欧米の旅行者は乗っていなかったが、King Quality社のバスには多くの外国人が乗っていた)、、ほとんど山道を行ったが途中先述した大きな街La Entrada8:00やSanta Rosa9:00~9:20では長い時間停車した、、大きいといってもちょっと村を大きくした程度だからほどほどの住みやすそうな街であった、、特にサンタローサは赤い屋根が印象的な山間の素敵な村で多くの乗客はそこで降りた、、その辺から道はいくぶん下りになった、、そして地図を持っていなかったから何という地名かわからなかったがいくつかの村を通り過ぎた、、そのつどエルサルのおっさんアントニオは、ここは***ここは***と教えてくれたがあいにく控えられなかった、、この会計士さんは大変まじめで実直な紳士であった、、それでも国境手前の街はNuevo Ocotepequeという名らしいことはわかった、、そこにも少しの時間停車したからだった、、そこを出るとまもなく国境だった、、国境着はちょうどお昼ころで手続きもそんなに面倒でなかったが、ひとつだけ気になったことがあった、、エルサルのイミグレは入国スタンプを押してくれなかったのだ、、一応確認したがOKだといっていた、、これはグアテマラエルサルバドルホンデュラスニカラグア間の4ヶ国協定があるため省略されたのだと思われたが経験上少々引っかかったのだった、、また、これも珍しい経験だったが、あれほど足りなかったホンデュラス通貨レンピアが最終的に14Lあまっていた、しつこく寄ってくる両替屋に14Lしかないんだと見せたら、なんと0,7ドルくれるのだった、コインの70セントはエルサルでは飲み物が1本買えた、、なんか期待してなかった分少額でも気分がよかった、、しかし一時はあれほどの超満員になったバスの乗客はほとんど手前で降りており国境を越えたのは10人に満たなかった、、エルサルに入るとまだ山の中だったが、日本のさくらに似たピンクの花が咲き誇っていてなんか懐かしいというか、ほのぼのとさせられるのであった、、ちょっと緊張感が解けたような感じでエルサルの紳士アントニオ氏がようこそエルサルバドルへと、ひょうきんに歓迎の意を表してくれた、、だんだん山を下ってそれでなくても暑い昼下がりの14時にサンサルバドルのターミナルに着いた、、7時間と聞いていたが8時間かかったことになる、、アントニオ氏は宿のことなどいろいろ心配してくれたが、親切にしてもらった礼を述べそこで別れた、、確かその近くに安宿があるはずだったからだ、、

014_640x480Honduras とEl Saivadorの国境付近 015_640x480019_480x640

 ガイドブックにそのあたりの地図が載っていたので安宿はすぐに見つかったが、USドルが通貨になっているからといって問題が解決していたわけではなかった、、実際にドルのキャッシュは残り数ドルしかなくて、もしT/Cが替えられないとお手上げであったのだ、、宿の親父にまずその辺のところを説明してT/Cで払えるかと聞くとノーの返事、ま、予想通り、ではどこかに両替所はないかとさらに聞くとそこのバスターミナルの上にあるとのことだった、、知らなかった、荷物を置かせてもらっていってみる、、そこは銀行でなくいわゆる両替所、やはりのT/Cは難しそうだった、中米はどこでもそうだが完全武装の警備に促されて中に入る、セニョリータはT/Cを受け付けてくれなかった、、あー絶望的 ! !そのとき初めて気づいたのだ、、キャッシュなら近隣諸国の通貨が両替ができることに、、ドル・ユーロはいうに及ばずメキシコのペソ、ホンデュラスレンピラ‥ということはグアテマラのケツァルも、、助かったのだ、ケツァールなら余裕があった、、そう、サラマでドルのT/Cを替えておいたのがこんなとこで生きてきた、、ドルに替えられるならいくらでもよかったのだけれど、とりあえず100ドルを手にすることができた、、一安心だった、ホテル代が払える、飯が食える‥、ホテルに戻ってシャワーを浴びて着替えをしやっと落ち着く、、3時半になっていた、、街に出る‥、、

 サンサルバドルの地図はガイドブックの簡単なものだったが、それで十分だった、、歩いてセントロまでいけそうだったが、まず腹ごしらえ、、ここでも屋台の飯屋、そこはトルタス(タコスの具が入ったパン)屋だったがビールは置いてなかった(たぶんそういう規制がどこにもあるのだと思うが)、いつものようにビールを置いているところを教えてもらってそこで買いこんで戻って、久しぶりの食事にありついたといった感じ、安くてうまい、、しかしボリュームがあったので全部食えず半分は持ち帰りにしてもらった、、それで1,5ドル、ビールは1,25だった、元気をつけてセントロに向かう、まっすぐ行けば15分くらいのところ?途中はどこの街にもある市場の喧騒、人ごみのなかぶらついて30分?エルサルバドル/サンサルバドルの中心、カテドラル・メトロポリターナCatedral Metropolitanaとバリオス広場Plaza Barriosまで行ってみる、、しかしカテドラルも広場も工事中??教会の正面を彩っているはずの壁画も見当たらなかった、、ま、そういうこともある‥その付近のもっとも賑わっているあたりをぶらぶらと1時間半も散策したか?、だいたいサンサルバドルの中心はつかめた、、帰りにビールとりんごを買って帰る、、夕食は残ったパンで十分だった、、

エルサルバドルの首都サンサルバドルの中心街、一番上がカテドラル、以下はその界隈                       024_640x480_2022_640x480025_640x480027_640x480