独歩の独り世界・旅世界

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グアテマラ国内の旅 10)エルサルバドル その3,サンタ・アナSanta Ana 他

 たとえば今手元にあるベトナムの通貨に関する情報によると、日本円の2円が現地通貨で500ドンだという、10,000ドンで39円、何がいいたいかというと、同じ数字で価値が1:250、いやその格差がもっと大きいものもあるかもしれないが、人間の感覚はその換算がなかなかすぐできないということ、つまり、たった40円でも10,000ドンをだすときは多少抵抗があるということをいいたいのです、で、これの逆もあるということにそのとき気がついた、それが落とし穴だった、、以下の写真を見てください、これはちょうどその当日くらいに現地で撮ったものです、、

031_640x480上の2枚を比べると、大きさや見た目的に左のほうが立派、実際に重みがあって価値がありそう、右は軽くて小さい、ということはその価値はともかく、感覚的に右のほうが軽んじられてしまう、、で、これで支払って得られるものも必然的に安いと思ってしまう、、しかし実際問題としては上の2枚はほとんど等価値のもの、だからエルサルバドルで上右の10セント(エルサルバドルの通貨は米ドルをそのまま使用)2枚0,2ドルだった市バスの値段は、上左1枚1Qで乗れたグアテの市バスより高かった、ということになる、、それに気づくのに3日かかった訳だった、、(コインの説明;上右:米ドルの10セント約8円、下が25セント約20円、上左:グアテマラの1ケツァル約10~11円)

 次の朝まず、その0,2ドル払ってもう一度セントロにでた、前日に調べておいたinformacion de turista(tourist information)にいって何としてでもこの国の地図がほしかったのだ、そのためにわざわざ一日延泊したようなものだった、わたしにとっては地図がたいへん価値あるものであったからだ、その場に8時には着いていた、警備のおっさんはいたがまだ誰も出社していないとのこと、待たせてもらう、、30分くらいして女の子がひとり来た、受け付け嬢らしかった、、ずっとお待ちしてました、地図をいただけないかと頼むと、信じられない返答、、今日は担当者がお休みでわたしは鍵を持っていないので開けられない、今日は無理なので、明日担当者がでてくるから明日もう一度来てください、というものであった、、その人一人しか鍵をもってない?そんなことがある?ま、しかし、わたしにはなすすべなくすごすごと引き下がるしかなかった、、そこにおいてあった1枚の無料のパンフレットみたいなものだけもらって‥

001_640x480わたしがもらい損ねた地図、悔しいから写真に撮った、、

 呆れるやら腹たつやらで、すぐに引き返してそのままサンタアナSanta Anaに向かった、、長居は無用であった、、サンタアナへ行くバスは何社かが運行しており急行やデラックスといったいくつかの選択ができ、それらのバスが10~15分おきにでていたと思う、たまたまわたしが乗ったのはTudoというバス会社の9時半発のバスで1,35ドル、2時間くらいでサンタアナに着いた、、が、そのときも失敗をやらかした、、というかこの国のバスは市バスもそうであったがワンマンバスだった、料金は前のり前払い、つまり車掌はいない、だからグアテのように知らないところへ行くときに車掌にここで降りたいと頼むことができなかった、、余談だが今世界中の企業はコスト削減、合理化のため人減らしはどこでも行われているから、中米の小国エルサルバドルのバスもワンマンであって当然だが、グアテのバスを経験している身にとっては車掌のいるバスが走っている国に魅力を感じる、、グアテのバスの車掌の存在については前に書いたことがあるが、ま、ただ遅れているだけのことかもしれないが‥??

 てっきりわたしはそのバスがサンタアナのバスターミナルへ行くものと思っていた、それはセントロにあるはずだった、、が、どこがセントロかも初めてのわたしにはわからない、街中に入って市場のようなあたりも通ったのだけれど、終点がバスターミナルと思っていたわたしは最後まで乗り続けた、そのとき乗客はわたしともう一組くらいしか残っていなかったけれど、、そこは街外れのそのバス会社の車庫だった、、そこからセントロまで歩いていける距離ではなかった、どうやったらセントロに出られるか聞くと、そこの前の道を通っている市バスに乗れとのこと、30分の時間と0,2ドル、ロスすることになった、、

 サンタアナの街はそれほど大きくなく、すべて歩いて回れるくらいだった、確かに落ち着いた雰囲気のあるいい街であった、、セントロらしい辺りで適当に降り歩いてホテルを探す、、手招きする人がいてそこがホテルかと思ったらなんと鉄工所、どうなっているかわからなかったがついていくと、そこからホテルの裏口に通じていた、一泊10ドルだったからそこに決めてしまった、、バス・トイレつきの安宿であった、が、あとから思うにそのホテルだってグアテだったら、せいぜい40~50Qといったところ、前回ここの物価も安いと書いたが、もしかしたらグアテのほうがもっと安かったかもしれなかった(10ドルは75~80Qだからグアテの倍だった)‥、、しかもその夜経験したのだけれど、そのホテルの宿泊客はわたし一人で夜間は従業員もいなかったのだ、、何かあったらわたしはそこから出られないという状況であった、、ま、それでも一泊だから我慢もした、荷物をおいてすぐに街見物、まずは市場と、その近くにあるはずのバスターミナルを探す、エルサルバドルの中では涼しいところのはずだったが、いや、結構な暑さだった、、バスを探した理由は①明日のグアテ国境へ行くバス②ここサンタアナから程近い風光明媚な地コアテペケCoatepeque湖へ行くバス③さらにその先にある、そのコアテペケ湖や晴れてれば太平洋まで見えるという高原セロベルデCerro Verdeへ行くバスがあるか、この3番目の地こそ、今朝ほど観光案内所で唯一手にした、無料のパンフレットに紹介されていた地であった、、が、①と②はその市場のところのターミナルから出ていて、しかも結構本数がたくさんあることがわかったのだけれど、どうやら③はそこのターミナルから出ていないようだった、ではどこから出ているのか?と聞いたのだけれど、そして皆親切に教えてくれたのだけれど、それほど遠くではないことはわかったけれど結局見つけられなかったのだった、、しかしどこかから、つまりサンタアナからは直通バスがあるらしいことだけは確かなようだった、、となると余計行ってみたくなってくるものだ、、それは意外なところでわかる、いったん宿に戻ったわたしは、そこの若いアルバイトのようなお兄ちゃんに聞いてみた、セロベルデはエルサルバドルでは有名な観光地のようで誰もが知っているところだった、、彼はそのバス会社のオフィスをわたしにわかるように教えてくれた、そこは何のことはない宿の前の道を4ブロックほどいったところの角だった、、早速そこまでいって明日朝のバスの時間を確かめる、7時だか7時半とかいっている、それがわかれば十分だった、、ただ後で失敗だったことに気づくのだが、帰りのバス便について聞いておかなかったことだ、結構あるのではと勝手に思い込んでいたのだった、、残った時間はサンタアナのパルケセントラル及びカテドラル辺りを徘徊、、その一画はなかなか趣のあるところだった、、パルケセントラルにあたるリベルタ公園Parque Libertadを中心として中米では珍しいとされるゴシック様式のカテドラルやコロニアル建築の市庁舎、サンタ・アナ国立劇場、旧社交クラブの建物、また教会の多いこの街では十字を描くように4つの教会が配置され、カテドラルが上、左にサンロレンソ教会iglesia el San Lorenzo(brazo izquierdo左腕)、右がカルメン教会iglesia el Carmen(brazo derecho 右腕)下がカルバリオ教会iglesia el Calvarioと、いずれも歩いて回れて、その途中途中も道は狭いが市場あり、古い建物ありで飽きさせない、特に印象に残ったのが、学校帰りの生徒たちが公園の屋台で何かを買い食いしている、見た目うまそうだったのでついつい手をだす、一個50セント、いったいこれは何だと思いながら食べてみるとこれがうまい、そのものの正体はユカ芋であった、、この街も他と一緒で19時になると商店は皆閉まってしまった、一軒だけ開いていた公園(コロン公園、parque Colon)の角の酒屋に行くと表の扉は閉まっていて中には入れない、中から何がほしいのか聞かれて、ビールと多少つまみになりそうなものがほしいというと、それを持って表の扉のところまで来てくれて、19時以降はこういう形態でしか商売できないと言い訳するようにこぼしていた、、たぶん法律で規制されているのだろうけどその理由が何なのかまでは聞けなかった、、そのくせその一帯はビールバー街になっていて、いかがわしそうな店が軒並み連なっていて、ミニスカートの女性がいっぱいいた、音楽は夜通しのように鳴り響いていたがお客が入っているところは少なかった、、そんなところに近づくほど若くはなかった、、もっともひとりも言寄ってきたり声をかけてくる娘(いや、おばさん?もしかしたらオカマ??)もいなかったが‥、、

007_640x480カテドラル 008_640x480サンタ・アナ国立劇場
009_640x480市庁舎014_640x480リベルタ公園と左斜め向かいが旧社交クラブ
012_640x480国立劇場とカテドラル
006_640x480カルメン教会
018_640x480サン・ロレンソ教会
020_640x480ガルバリオ教会
017_640x4800,5ドルのユカ芋

 あくる朝は早めに目覚めてしまって、7時前にそのオフィスに行ったが、やはりバスは7時半とのことだった、、その間公園(コロン公園、宿から2ブロック、そのオフィスから2ブロック)でパンとコーヒーの朝食、荷物はホテルに置かせてもらっていた、、わたしがセロベルデにこだわった理由は、前述したようにそこはエルサルバドルの国立公園でコアテペケ湖が見おろせる山の中腹らしいということ、登山基地でもあり宿泊施設もあるようなことが、たまたま手にしたそのパンフレットにでていたので(スペイン語で書かれたものだったのできちんとは理解できていない)、エルサルの中でも特に素晴らしいところ?ではないかと思ってのことだった、、それを裏付けるようにそれまでエルサル国内ではほとんど出会っていなかった欧米人の旅行者がそのオフィスでバス待ちをしている中に何人かいた、、途中のEl Congoという街でも、そこはサンサルバドルからの国道1号線と交わるところだったが、そこでもその朝サンサルバドルからバスで来た欧米人旅行者が乗り込んできた、、乗客は少なかったが大半が観光客であった、、7時半を少し遅れて出発したバスは途中右手に美しいコアテペケ湖を時々垣間見せながら山を登っていった、、サンタアナから2時間、バスは火山の中腹に着いた、セロベルデのセロCerroは丘の意、ベルデverdeは緑という意味だったから、山の中腹辺りまでしか行かないのはわかっていたが、しかし着いたところからは展望がまったくきかないとは想像もしていなかった、、期待はまったく逆でそこからの眺めさえ写せればそれで良しとさえ思っていたのだ、いや、それは意外であった、というか、ほんとに思ってもみなかっただけに裏切られた気持ちでいっぱいになった、、確かに公園になっていて入り口では1ドルの入場料を取られたし、ホテルもあったし、公園ガイド(山登りのガイド)も何人もいた、どうやらそこは2,3日単位で滞在しキャンプしたり山に登ったりするレジャー基地ではあったようだ、さらに拍車をかけられたのが帰りのバスであった、わたしは1~2時間後に戻るバスがあれは、その間散策して写真が撮れるだろうとも考えていたのだが、運転手に聞くと乗ってきたそのバスの次は夕方までバスはないといっている、ではこのバスは何時に出るのか聞くと10時だという、、あと30分もなかった、、そう、確かに時間があれば眺めのよいところまで行けたのかもしれない、が、夕方までこんな何もないところで時間潰しはできない、それに夕方の戻りとなるともう一泊せざるを得なくなる、そのバスで戻るしかなかったのだ、せめて30分の間でそういうところがないか大慌てで歩き回ったが、二つあったの山の一つだけ眺められるところがあっただけだった、、トータル十数人の旅行者のうち当然だが、たった一人わたしだけ同じバスで戻ることになった、、途中今度は左手に見えたコアテペケ湖を何とか写真に収めようとしたがバスの中からでは難しかった、、こんなことならいっそ最初からそのコアテペケ湖に行っていたほうがどんなによかったか、あるいはその途中のミラドール(展望台)で下車して写真だけとってまた同じバスで戻るほうがどれほど価値があったかとか、いろいろ悔やむのであったが、すべては未だ未熟なスペイン語能力にあったのかもしれなかった、、11時半にはサンタアナに戻っていた、街で食事をしホテルに戻って荷物を背負って市場のターミナルに向かう、13時発の国境サンクリストバルSan Cristobal行きのバスがあった、、セロベルデまでのバス代は片道0,9ドル約1時間半、国境までは0,55ドル約1時間だった、国境近くもその途中もずっと例のピンク色の花が咲き誇っていた、エルサル入国から出国まで、そのピンク色がわたしにとってこの国の印象となった、しかしその花の名は未だ知らない、、

003_640x480_2コロン公園005_640x480_2市場の奥にバスターミナルがある、ここの道に出るまでに100m進むのに15分くらいかかる

023_640x480セロベルデゲート近くの展望台より025_640x480帰りのバスから撮ったコアテペケ湖032_640x480国境付近