独歩の独り世界・旅世界

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グアテマラ国内の旅 1)マサテナンゴ Mazatenango

  8ヶ月ぶりにアンティグアAntiguaへ戻ったわたしは、再び田代に投宿しそこに一週間滞在、その間スペイン語学校カノにも一週間(5日)通うことになった話は、現地レポートで1月29日に送ったとおりだからここでは繰り返さない、で、そのレポートの最後にこれからまたグアテマラ国内の旅に出ます、と書いた、その旅模様を以下何回かに分けて書いておこうと思う、、ただし、その一回目マサテナンゴMazatenangoというところへの旅は実はアンティグアへ来る前サンペドロにいたときに出かけたものだった、それはサンペドロを去る二日前、1月21日の土曜日のことだった、、

 土曜日は基本的に学校は休み(どこでも希望すれば土曜も受講可能、カノでの一週間というのも火-土だった)、だからアンティグアの学校に通っている人たちは土日を利用して小旅行をしていた、そのときわたしはサンペドロにいてサンペドロからマサテナンゴ(Mazatenango県の県都、サンペドロからの直線距離は30kmくらいだがその間は山に阻まれて道はない、大回りしていくから道のりとしては100km以上?)へ行くバスがあるという情報を聞いていた、最初は耳を疑った、というのもサンペドロ~サンティアゴアティトラン間は道はあるがバスは通っていないと聞いていたからだ、本当?そのバスは何時に出るのだ?と問いただすと朝の5時発1本きりで、そのバスが折り返してきて午後の3時か4時ころ戻ってくるというのだ、もし本当ならそれは面白そうだ、マサテナンゴというところはまだ行ったことがなかったから、それが事実かどうか確かめつつマサテナンゴまで行ってみようと思った、で同じバスで戻る、そうすれば日帰りが可能と思われた、もしそのバスに乗れなかったとしても以前の経験でサンチャゴまでのバスはあることがわかっていたからサンチャゴまで戻れればボートで帰ることも可能だった、、で、その朝は4時半に起きて日帰りのつもりで出かけた、、

 朝5時はまだ真っ暗でそんな早くに客がいるのかとの訝りつつ停まっていたバスのドライバーだか車掌だかにこのバスはマサテナンゴ(呼び込みはマサテ、マサテと言っていた)に行くのか?と確認するとそうだという、乗客も結構乗っていたしバスの屋根にはたぶん農産物だと思われる荷物がたくさん積んであった、発車時刻にはバスは半分ほど埋まっていた、彼らの中の何人かはサンチャゴまでの途中で降りた、たぶん山仕事の人たちだったと思う、このバス以外にサンチャゴへ行くバスがないとすれば少し早いがこれが通勤バスとなる、去年マヌエルに連れられてフアンと一緒に出かけたマヤの聖地のもう少し先あたりまでは完全舗装で快適な道だった(バスで30分くらい?)、が、その道が下りにかかるあたりから状況は一変する、舗装でなくなっただけではなく、それは道とはいえないほどすさまじいでこぼこ道になった、それまで5,60kmのスピードで走ってきたバスは人の歩くくらいの速度になる、、運転の難しいところドライバー泣かせの道となった、バス便が運行していないわけがわかった、それでもその間5,6km?15分くらい下って普通の道となり4,50分でサンチァゴアティトゥランに着く、まだ外は暗かった、わたしとしてはそこからどの道を通るかに興味があった、、地図上ではサンチャゴからチカカオChicacaoというところへ抜ける細い道が描かれていた(それはマサテナンゴへのショートカットだった)、その道を通るのか?サンチャゴで多くの人が降りまた多くの人が乗ってきた、バスはサンルーカストリマンSan Lucas Tolimanへ向かう普通のバス道を行った、、サンルーカストリマンもも大きな街だったから結構乗降者があった、、トリマン発6時半ころ、6時過ぎに空は明るくなり始め車窓右に朝日を受けたボルカントリマンVolcan Toliman、ボルカンアティトゥランVolcan Atitlanがその山肌を赤く染めていく、、その道は海岸方向へ下る道で一度通ったことがあった、パンアメリカンハイウエィCA2の分岐点コカレスcocalesに出たのが7時15分、そこをメキシコ方向西に折れる、この道はアップダウンが少ないのでスピードが上がる、同時にもう海岸地方の平野部なので暑くなる、ナウアラテNaualateというチカカオへの分岐点でかなりの人が降りる、7時半を過ぎていた、8時ころにマサテの手前の大きな街サンアントニオスチテペケスSan Antonio Suchitepeques、そしてマサテナンゴには8時20分ころ、街から少し離れたマサテナンゴのバスターミナルに到着した、3時間半30Qのバス旅だった、、

2012_0121_064048p1030716_640x480Volcan Atitlan?


  このバス旅の目的はいくつかあった、小さな動機だったが①マサテナンゴの街を見ておきたい②できたらチカカオまでいってみたい③マサテナンゴまでどの道を通って、何時間くらいかかるのか? そして④としてここからメキシコの国境までのバスの運行状況を調べること等々であった、④は以下の理由からだった、、

 今回の旅では帰りの飛行機のticketを持っていた、その日時・場所は決まっていた、それはグアテマラ国境に近いメキシコの街タパチュラから3月6日にメキシコシティに飛んで3月8日にメキシコシティを発つというスケジュールになっていた、実は日本・メキシコの往復ticketはカンクンinメキシコシティoutであったが、そのticketを買う際に、帰りはメキシコの国内どこから飛んでも料金が変らないということを知らされた、旅の後半はグアテマラに滞在している予定であったからグアテマラからいったんメキシコシティまで戻らなければならなかったのだが、もしメキシコの国内便を追加料金なしに利用できるなら、そんなありがたい話はなかった、ならばできるだけグアテマラ国境から近いところから飛べないかと探ってメキシコ辺境の街タパチュラから飛べるticketを手に入れていた、、なので帰りはまずタパチュラに出る必要があったのだ、ただ最後の地がグアテ市になるかアンティグアになるかサンペドロになるかは決めていなかった、で、もしサンペドロだったら、どのルートを通ってどのくらいの時間がかかるのかを可能性のひとつとして知っておきたかったのだった、、そのバスを降りるときにドライバーに確認した、このバスは何時に折り返すのか?と、答えは12時で向こう側から出ると教えてくれた、マサテナンゴに3時間半滞在できるということだった、、

2012_0121_091923p1030718_640x480マサテナンゴの大通り 2012_0121_091955p1030719_640x480

 早速そこから出るタパチュラもしくは国境へ行くバスを調べてみた、、といってもインフォメーションがあるわけでなく、テクンウマンTecun Uman(グアテマラ国境の街)とかフロンテラ(frontera国境の意)とか聞きながら、そっち方面へ行くバスを探したのであった、、やはり国境へ向かうバスは少し立派なプルマン型でターミナルの端に停まっていた、わたしを見て早速呼び込みだか車掌だかがやってきてテクンウマンはこれだといってすぐに乗せようとする、わたしは料金と時間を知りたいだけだといって逆に問いただすと料金は40Qで1時間に1本は出ていると教えてくれた、これで目的の③と④は達成された、次に①だった、、セントロは少し離れていてワゴン車がしきりに出ていた、といってもどこがマサテナンゴのセントロだかは正確には知らなかったのだが(地図も情報もまったく持っていなかった)とりあえず乗ってしまった、で、市場のあたりで乗客がみんな降りたので、そのあたりがセントロなのかと思ってわたしも降りてしまった、、どこも同じような市場ですごい人、雑多で混雑していた、パルケセントラル、カテドラルを探したが見つけられなかった、暑くて歩き回るのに難儀する、だんだんどうでもよくなってきた、、1時間くらいぶらついて、だいたいこんな感じかというのをつかんだので、そのまま来た道、国道のCA2を歩いて戻る、15か20分くらいでバスターミナルにたどり着き今度はチカカオへ行くバスを探してみる、マサテナンゴから東方向の山すそにあるその村へ行くバスは結構あるようだった(30分に1本くらい?)、10分くらい待ってそのバスは出た、途中から道は細くなって登りにかかったが、それでも1時間15分走って、マサテナンゴよりずっと涼しいチカカオのパルケセントラルに着いた、向こうに山が望める高原の村、のんびりした穏やかなところだった、、避暑地といった趣き、それでもパルケセントラル界隈は少々にぎわいもあった、その辺りの屋台で5Qのトルタス(タコスと同じ具が入ったパン)で昼食、安くてうまい、、チカカオに来た目的のひとつは、どんなところか知りたかったことともうひとつサンチャゴに抜ける道を走る乗り合いワゴン車がないか調べることにあった、あればそこからショートカットで1時間くらいで行けそうな(戻れそうな)距離だったからである、この村からさらに近郊の小さな村へ行くワゴン車はいくつもでていた、が、そのたまり場へ行ってサンチァゴに行くのはどれと聞いても、そんなのないという答え、そんなはずはないとあてずっぽに言ってみたが、最終的に明日(つまり日曜)ならあると誰かに言われて諦めるしかなかった、ほんとに明日あるかどうかはわからなかったがいずれにしろそのときは見つけることができなかった、となるとどうやって戻るか?その時間そこからマサテナンゴに戻っても12時発のバスには間にあわなかった、、で、朝通ったCA2の分岐ナウアラテNaualateへ行くワゴン車を探す、それはあるにはあったが、その前にパルケセントラルに停まっていたチキンバスがグアテ行きでもうすぐ出るということを教えられた、グアテ行きならもちろんナウアラテを通ってCA2に出、コカレスも通ることになる、そのままそのバスに乗ってしまった、コカレスに着いたのが12時40分グアテ行きはそのままCA2をエスクイントラEscuintlaのほうへ向かうから、そこで乗り換えなければならなかった、たぶんサンペドロに戻る折り返しのバスはまだ通過していないはずであった、、待つこと30分朝と同じドライバーのそのバスは13時15分に来てトリマンに14時ころ、サンチャゴに14時40分ころ寄ってサンペドロには15時30分に着いた、、何とか日帰りはできたのであった、、

2012_0121_111849p1030721_640x480 2012_0121_112229p1030722_640x480チカカオのパルケセントラル
 2012_0121_130341p1030725_640x480コカレスの交差点(信号はない)手前の道はサンルーカストリマン方面、右方向マサテナンゴ方面

 いくつか面白い発見もあった、コカレスでバスを待っていたときエスクイントラ方面からはバスがたくさん来てその中にはサンチャゴ行きもあった、それは前に乗ったことがあるバスだったがサンチァゴからポートを使うとかえって高くなるのでそれは見送った、不思議だったのはサンタクルスデルキチェSanta Cruz del Quicheと行き先表示のあるバスが何本も通ったことだった、何でここをキチェまで行くバスが通るのか理解できなかった、キチェはまったく方向違いに思えたからだ、が、そのバスはコカレスからエスクィントラ方向に25kmくらいいったところにあるサンタルシアココツァマルグァパSanta Lucia Cotzamalguapaという大きな街(去年そこからサンチャゴ行きのバスに乗ってこの道を通っていた)を起点として、ここコカレスで右折して山道を行きサンルーカスの手前の分岐を右折、アグアエスコンディードAgua Escodido、ゴテイネスGodinezを通ってラストランパスLas TrampasでCA1に出て、ロスエンクエントロスLos EncuentrosからチチカステナンゴChichicastenangoを通ってサンタクルスデルキチェへ行くローカルバスだったということを後で知る(そのバスに乗った)、、どういうわけかそれは1時間に何本か通っていたから、結構需要のあるバスのようだった、、そんなことでラゴアティトゥランLago Atitlan周辺を走るローカルバス・チキンバスはだいたい把握できた、というか、ほとんど乗ることができた、、どこか目的地へ行くよりそんなことを知るのが楽しかったのかもしれない、、で、次の旅はアンティグアからチキンバスに乗って、そのサンタクルスデルキチェよりさらに遠く、キチェEl Quiche県の山奥イシルIxilの地ネバフNebajを訪ねる旅となった、、