独歩の独り世界・旅世界

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アメリカ・メキシコ・キューバの旅 33) 帰国

  LAの地下鉄は6時が始発だった、その地下鉄には飛行場で働く人やその近くで働くいわゆるブルーカラーでいっぱいだった、その多くは黒人とメキシカンで英語とスペイン語が交じり合っている、当然というか朝早くからの肉体労働者が多いせいか女性は少ない、途中1回乗り換えた、どこかからか地下鉄は地上に出たが外はまだ真っ暗で満月が輝いていた、その地下鉄はわたしにとっての飛行場への足としてやはり相応しい乗り物だったように思う、シャトルバスに乗り換えてダウンタウンから空港ビルまで約1時間、ちょっと早く着きすぎた、空港ビルでハンバーガーとコーヒーの朝食、持っていた現金は10ドルを残して全部使い切った、あとは離陸を待つのみ、現地時間2000年1月20日午前10時発のKEコーリアンエアライン002便は11時間30分飛んで成田に到着した、日本時間2000年1月21日14時30分だった、家までの電車の中がえらく寒く感じられた、そのときはまだ知らないことだったがこの日はわたしにとって忘れられない日となった、それから10ヶ月後に1枚の喪中のはがきが届いた、わたしの親友だった男のまだ早い死の知らせだった、その日が2000年1月21日となっていた

END