独歩の独り世界・旅世界

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アメリカ・メキシコ・キューバの旅 書き終えて

 それでなくとも記憶力の弱いわたしが10年も前の旅を綴ろうとしたのがそもそもの間違いだったかもしれない、それでももとよりプロの書き手でないわたしだから、読み手を意識して読まれる・おもしろい作品を書こうなどという大それた意図は最初から持ち合わせていなかったのが、何とか最後まで書き続けられた要因だとは思う、振返れば書き始めは3月だったか春先だったように記憶しているが(その辺の記憶からしてもう遠いかなた)、週一ブログで、しかも結果として30回以上になったのだから、よくまあ7月中に終えられたと自分でも感心・安心している次第、というのも途中でコメントを入れたが明後日からのスリランカ1ヶ月の旅を前にしてどうしてもその前にクリアしておかなければと、ずっと思い続けてきたからだ、やはり10年前の旅とはいえひとつの総括は必要だったと思う

 旅している人なら誰でも知っている沢木耕太郎の‘深夜特急1~6’は旅の本としては数少ないベストセラーのひとつだが、その彼が深夜特急を書き上げたのが実際の旅から17年後だったと聞いている、彼の場合はそれだけ寝かせて熟成させたが故に名作誕生となった可能性が高いが、わたしの場合の10年はただ記憶の忘却にしかなってなかった、よって断片的に残されたノートから逆に記憶を掘り起こして、その掘り起こされた部分しか記録として残せなかった、もちろんその作業にその時持っていったガイドブックも参考にしたことはいうまでもない、しかしそれは思わぬ副産物をもたらした、それは日常的には思い出すことのなかった10年前の旅をもう一度経験することとなった、つまり旅を2回するという今までに味わったことのない副産物であった、これを綴りながら涙が出て止まらないということが何回かあった、思い返せばそれだけいい旅だったのかもしれない、ま実際はもっといろんなことに出会いいろんなことを思いながら旅していたと思うが、残された記録はあまりにも不十分だった、最後は時間がなくなりかなり手抜きもしてしまったが何とか書き終えることができたことで良・了としよう

 読み手を意識しておらず、おもしろいものを書こうなどとはハナから思ってもみないしできない相談であったが(よって当然反応もまったくなかったわけであるが)もし、このつまらないものに付き合ってくださった方がいたとしたら、心からお礼とお詫びを申し上げます、もちろん心の底には読んでほしいというイヤらしい意識はくすぶっていますが、それに値するものを書くことは無理ということも承知しているからです、だから旅好きのモノローグ・自己満足以上のものは書けないのだけれど、昔の旅はまだまだ山ほどあってしかも記憶・記録ともにすっ飛んでいるから、やはりこれがわたしにとっての最初で最後の旅ブログということになるのかなぁ??

 旅の印象を少し補足しておきます、基本的に昔からのスタイルで50代の旅もバックパッカー貧乏旅行者でした、それでも昔と違って多少の余裕があったので絶対使わなかったタクシーなどもよく利用してしまいましたが、結果的には1日50ドル・5千円くらいの旅でした、これは渡航費を除くすべてのもの移動費・飲食費・宿泊費・その他が含まれます、アメリカとキューバがやはり高くつきました、キューバの場合旅行者代金(二重価格制)なので仕方がありませんが、もう善人ばっかりで行ってみる価値大いにありだと思います、ただしわたしの踏み込みが足らなかったためか(言葉の問題)、美味しいものにめぐり合えなかった印象はいなめません、国民は経済の疲弊にあえいでおりますが旅行者にはとても魅力的な国に見えました、丸々1ヶ月はメキシコにいたことになります、メキシコは2回目でしたが30年ぶりの旅でした、旅をなぞっていてまた行きたくなったくらいですからわたしのメキシコ好きはこれからも変わらないでしょう、ただ痛切に感じたことは言葉の壁、これを克服したらもっと楽しい旅ができることは間違いなし、なのでこれもすでに触れたことですがこの次の旅は2~3年の語学習得を目的としたものになることはすでに決めてあります、スリランカから戻ったらいよいよその最後の旅に向けた準備が始まると思います、そのためにはちょっと個人旅行とは違いますが、スリランカ36年ぶりの探検調査行、無事に帰ってこなければなりません、わたしの旅人生も(人生の旅も)いよいよ大詰めです~