独歩の独り世界・旅世界

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アメリカ・メキシコ・キューバの旅 22) キューバ・ハバナ

 1月9日 この日初めてこのペンションのオーナーに会う、思ったよりずっと気さくで穏やかな人だった、メキシコ在20年カンクン8年の好人物・紳士であった、そのオーナーに一週間荷物を預かってくれるよう頼む、しっかり1日20ペソ取られたが、むしろ安心料として有難かった

 普通ならバスを利用するのだけれど空港まで乗り入れているバスはないとのことで仕方なくタクシーを使う、12時20分発のcubana航空153便には不思議なことにアメリカ人がいっぱい、日本人はわたし一人であった、カンクンを飛び立ってカリブ海の上空を30分ほど飛ぶともうキューバの陸地が見え出した、約1時間のフライトでハバナ着、なんて近いんだろうと思わず思う、実際地図で見ればわかるがほんとに目と鼻の先だ、が、このわずかな距離でありながら、実はまったく世界を異にしているという政治・経済の不思議、ま、それについてはここではあまり詳しくは触れない

  しかし飛行場の空港ビルを見れば直ちにその国の経済水準がわかるというもの、ただそのくらいの情報・知識は持っていたので驚きはしない、キューバ到着時点でも果たしてツアーにしてよかったかどうかという疑問は持ち続けていたが、リムジンバスでホテルまで送ってくれるだけでも助かったと、それこそまったく手引書のない旅を目の当たりにしてつくづく思う、しかしそのバスに乗ったはいいが地図のない状態でどこへ連れて行かれるのかという不安は付きまとう、できれば町の中心にあるホテルであってほしいというはかない希望は見事に裏切られ、郊外にあるいかにも社会主義の国にありそうなホテルでおろされた、たまたま日曜だったからか、とんでもない郊外だったからか人も車も少ない、ホテルの付近に商店らしきものはない、よく言えば静かな環境、建物は立派、部屋も広くて立派なものだった(ま、今まで安宿ばかりに泊まっていたから)、このホテルHotel Neptuneがリムジンが寄った最後のホテルになったので、わたしはこのリムジンの最後の客となった、おかげで地図はないものの概略の位置はつかめた、そしてそこはハバナの中心部から相当遠いことを知ることとなった、やはりツアー選択は間違いだったか‥仕方なく夕食はホテルで食べることになった、もちろんツアー料金に含まれているわけではない、ただっ広い食堂で一人でとる夕食は高くて味気なかった

 翌10日ともかく街に出たくてバスの乗り方を聞いてバス停でバスを待つ、それはそれは長いトレーラートラックのようなバスが行き来していたがどれも超満員、バスだけでなく乗用車も良くぞ走っているという感じの40~50年くらいたっていそうな年代モノばかり、それでもここの人たちはバスをきちんと待つ習性を身につけている、大勢の人が待っているバス停にまた一人新しい人がやってくる、と必ずその人は‘キエンウルティモ’Quien UItimo?誰が最後なの?って声をかける、そうやってきちんと順番を守っている、わたしはこれほど優れた習慣を身につけている民族をこれまで数十ヶ国回ってきたけど不幸にして見聞したことがなかった、実はこの驚きはこのあととどまることなくこの国において遭遇することになる、恐るべしキューバ、なんていう国なんだ !