独歩の独り世界・旅世界

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アメリカ・メキシコ・キューバの旅 18) ボナンパック遺跡

 ジャングルの朝は3時半ころから鶏のコケコッコー合戦で始まった、あちらで鳴けばこちらからそしてまた別の場所から、それはそれはけたたましい、がそんな朝をどこかで迎えた記憶があった、そう、アマゾンのジャングルの村でのこと、まぁアマゾンもラカンドンも熱帯雨林のジャングルでその生活ぶりもそんなに変わりはなかった、それでもその日の朝の食事はメキシコ風スクランブルエッグにパンとコーヒー&フルーツの西欧風朝食が出てきてびっくりしてしまった、そして彼らも同じ朝食をとっていたのに2度びっくり、彼らの食生活も変わりつつある?さて、早寝早起き充分な睡眠をとったので元気一杯、宿の若者の案内でジャングルツアーに出かける、このジャングル歩きがこのツアーの目玉でこの民宿からボナンパックの遺跡までフットパス(踏み跡)頼りのジャングル歩き、もちろんこの道に精通した先導者なしには歩けそうもないジャングル体験だったけど、アマゾン他のジャングルを経験している身にとっては、はっきり言ってたいしたことはなかった、それでも暑さの中少々のアップダウン、渡渉ヶ所3,4ヶ所延々とつづく森のなかの道をガイドはかなりのスピードで飛ばしていく、感心したのはあまり慣れてはいないであろうジャングル歩きにフィアデルフィアから来たアメリカ人カップルの女性が一言も音を上げずについていったこと、ほとんど休みなしの2時間をとうとう歩きとおした、恐るべし白人女性パワーといったところ、で着いた先のボナンパック遺跡、実はどうしたわけかほとんど記憶が飛んでしまっている、ノートには1300年前の壁画往時を偲ぶ、と記されているが果たしてどんなものだったかすっかり忘却のかなた‥

 2000年の初詣が昨日のヤシュチランとこの日とボナンパックのマヤの遺跡ということになったわけだが、そこから民宿までは車で戻り昼食、アロッツコンカルネ(肉入りご飯)とソパ(スープ)にフルーツとまぁまぁ食事に関してはそれほど期待していなかっただけに満足いくものがあった、またこの民宿の親父(マヤの末裔)も気のいいオヤジでとても親しみを持てた、概してこのツアーは2000年の(マヤの往時を偲ぶ)初夢としては悪くなかったといえよう、が結末はあまり芳しくなかった、われわれをピックアップしてくれるはずの車が待てども待てども来ない、こんなジャングルの中に置き去りにされたら‥ツアーの業者は往々悪辣で信頼できない‥等々の不安が募る、予定時間より2時間ほど遅れてそれでも明るいうちに車に乗れて一安心するもパレンケに戻ったのは8時過ぎであった、ホテルに戻って預けておいた荷物を受け取り、先を急ぐわたしは親しくなったアメリカ人カップルと住所交換をしてそこで別れ、メリダ行きのバスが出るターミナルへ向かった、24時15分発のバスに空きがありチケットを買って近くの飯屋で夕食、だいぶメキシコの食事も目的のものが食べられるようになってきて(注文できるようになってきて)ビールつきで40ペソはまぁまぁ満足、24時までたっぷり時間が余って暑い中無為な時が流れていく、やっと乗車したバスが発車するとすぐに眠りに落ちた