独歩の独り世界・旅世界

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3泊4日の奄美旅 最終日

 一年前の奄美未着の旅の時は、初めての奄美、もちろん奄美がmainにしていたが、せっかくだから沖縄も寄ろうかと奄美~沖縄航路を予約してあった。しかしそれも流れてしまったわけだけれど、今回のリベンジではもうその気をなくしていて(年取っておっくうになってきたのだ)奄美だけ、3泊4日でいいかな、という計画にあらためていた。が、それが正解だったようで、ちょうどいい、それほど疲れてもなく、無難に当初の目的は達成でき、ここまで順調にきていたのでそう思っていた。その朝ホテルの朝食は6時半からとれ、期待はしていなかったが、そもそも普段朝食をとっていないものからすればそれでも豪華といえる朝食をいただいて、たいしたことではなかったのだが(少し完璧主義的傾向があるのかも?)飲み放題の失敗を悔みつつそれを清算して、7時半にはそのホテルをチェックアウトした。少々曇り空だったが、まだ天気には恵まれていた。

 

 予定としては、帰り便の奄美発が13:25だったから、車を12時ころまでに返せば間に合うだろう、それまでは適当にぶらついて、ということだったが、行ってみたいところは一応あって少し観光ルートから外れるがその道は調べてあった。ちょうど空港へ向かう道でもあったから時間的には余裕があった。まずmainルートの国道58号線でなく県道81号線に入るべく市街をウロチョロしたが、そのあと一本道になって登り始めたところ、慣れない道だったもので後続車が続いてしまった。と、ちょうどよく展望台があって大きな駐車場が見えてきたのでそこへ避難、後続車を先にやって、ついでに写真を一枚撮って(名瀬の港を見下ろす眺めの良いところだった。その時その道が鹿児島ロマン街道と名付けられている標識を見つけた)またのんびりと走り出した。

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展望台から名瀬港と名瀬市

 

 県道といってもしっかりした二車線道路で、そのあとは交通量も少なくなって後ろからせっつかれることはなかった。いくつかの集落を抜け(そんなところ以外に民家は全くなし)時々海を左手にも見て、のどかな風景の中を3~40分走ったか、最初の目的地に到着した。それは小さなかわいいトンネルだったが、ガイドブックに載っていたので見てみたいと思っていた。どうやらそこも穴場的観光地だったようで立派な駐車場が作られていたので、そこに車を停めて近くをうろついて写真を撮ったりした。もちろん我々の車以外はおらず、果たしてその日何台くらいの車がそこを利用することになるのか、いささか心もとなかったが、ちょっとした魅力的な場所ではあった。そのトンネルは<かがんばなトンネル>と言われているところで、春分秋分の日の落日がそのトンネル内に落ちる(トンネルの東側から見て)ことで有名になっているようだった。ということは、この駐車場の利用者は夕方以降多くなるということかと悟り、それ見るにはまた別の機会に来るしかなさそうだったので、数枚の写真を撮って出発したが、めったなものに興味を示さない愚奥は珍しくこのトンネルが気に入ったようだった。その理由が前々日のライオン岩ではないが、このトンネルを遠景に見たとき、かつて飼っていた子犬の横顔に似ているからということで、他ではほとんど写真を撮らなかったが、ここだけはずいぶんと写真を撮ったようだった。わたしはバカチョンカメラしか使えないので、いつもたいした写真は撮れてないのだが、その時の写真を何枚か載せておきますので、それを見てもらった方が早いかもしれない。

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愚奥のいう犬の横顔説はトンネルの右側辺りを言っているようだ

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少し離れたところに説明書きのある展望所があった

 

 そこから数分のところに次の見どころがあった。これもガイドブックに載っていたのだけれどもソテツ・バショウの群生地ということで、海沿いの81号線から離れて細い山道を登っていくと、狭いながらもちゃんと車を停められるスペースが造られていた。ここも写真だけ撮って、先に進む。

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海沿いから少し登ったところにそれはあった。

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写真ではよくわからないかもしれないが山全体がソテツのようだった。

 

 その次はガイドブックには載っていなかったが、わたしにとってその日のmain purpose主目的の地だった。さらに細い山道(それでも舗装路)を登っていくと分岐点があった。そこを左に入ると道はオフロードに、車一台しか通れない荒れたがたがた道となる。少し緊張させられたが幸い道は平たんで、10分くらいで少し広いところにでた。目の前に鳥居があって、そこが今井権現前の広場といったところか、車はそこまでしか入れなかった。その先は急な石段となっており、石段といっても不規則・不ぞろいの岩段といったような山道で、先の方がどうなっているか見えなかった。愚奥を車に待たせて取りついたものの普通の靴では無理そうで、そんな階段道が150段も続くと注意書きがあったので、今回は無理しない方がよさそうと諦めたのだった。遥か高所に今井権現の社が祀られていたはずだったが、参詣できずに引きさがった。思ったより難所であることを来てみて知ったのであるが、同時にここはどうしてももう一度来てみたいと想いを強くしたのだった。

今井権現下の広場に鳥居と説明板がたつ。

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すでにその場所はかなり高いところにあった。

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 そこからはそのままオフロードが続いていて、岬の突端まで下っていくとそこに今井埼灯台が立っていた。とても眺めの良いところだった。ここまでたどり着けたのでその日の予定はほぼ完了となった。写真を撮って引き上げる。一旦安木屋場の集落まで下り、安木屋場漁港の先に突き出ている立神岩を写真に収めて龍郷の街に向かった。

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人っ子一人いない岬の果ての灯台、愚奥と軽が写ってしまった。

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ここも結構高いところにあって眺めの良いところだった。安木場漁港から立神岩まで延びて突堤が見えていた。

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東側対岸 ↓ 

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龍郷方面 ↓ 

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安木場の集落まで下る、漁港から立神岩 ↓

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安木場の集落と漁港 ↓

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  龍郷への道の途中に西郷南洲流謫地跡というところがあって寄ってみたが、しばらく閉館となっていたので、外から撮れる範囲で写真だけ撮ってみた。

いずれにしろその辺りは龍郷湾に面した静かで美しいところだったのだが、その写真は撮り損ねてしまった。

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 あとはもう空港に向かうだけであったが、まだ時間は早かった。その時はまだ空港内にレストランがあったことを知らなかったので、どこかで食べられるだろうと途中のコンビニで軽食を仕入れて、そのまま空港前を通り過ぎて、その先にあるあやまる岬というところまでいってみた。それこそそこはどんなガイドブックにも載っていたので、だいたいどんなところか(写真もいっぱい載っていたので景色も)想像がついていたが、ま、思った通り、それまでもっと素朴で、きれいなところをたくさん目にしてしまっていたので、それほどの感動はなかった。↓ 2枚

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 そこよりもむしろ、そこで少し暇つぶしをして空港方面に折り返し時に、その道沿いにあった宇宿貝塚史跡公園というところにも寄ってみたのだが、そっちの方が見ごたえあった、ま、これは個人的な趣味の問題でしかないことを承知でいっているだけなのだが・・ ↓ 3枚

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 それでも11時半には愚奥を先に空港で降ろして、くろうさぎレンタカーのオフィスに到着していた。で、昨日のつづきなのだが、そこで早速清算してもらったのであるが、なんとメーターも見なければ車両の外装の確認もなしで、燃料代込みで6000円でお釣りがきたのである(たぶん24hで4千5 or 600円と聞いていた、そしてざっと見積もっても200kmくらい走っているはずだが)。信じられないというか、そんなんでやっていけるのか心配になるほどだったが、時間延長料金も取らずガソリン代として1500円ほどしかとらなかったなんて、どう考えても安過ぎに思えた。もちろん有難い話だったから遠慮なくその好意?に甘えたが、奄美を去るにあたって有終の美(談?)というべきか、それまでもずっといい印象で過ごしてきて、さらに心温まる思いを抱いて奄美を去ることになったのだった。たぶんもう一回くらいは来ることになるだろうなと思いながら・・、、

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 というわけで、たぶん若い人たちのリピーターは多いのではないかと満足・納得の旅となった次第であるが、この辺で年寄りのレポートは終わらせていただく、最後に恒例の簡単な会計報告をしておきます。

 かなり偏屈な旅や爺さんはちょっと変わった原則を持っていて、日本に限らず外国でも飛行機代を入れた交通費を含む一日の滞在費を上限一万円としているのである。50年間それでやってきて、同時にそれ以上かかりそうなところへは出かけないことを旨としているのである(ちなみに外国の場合難しそうに思うかもしれないが、滞在が長くなるほど一日単価は安くなるので、今までほとんどそれでやれてて、むしろ日本の方が一日の滞在費としては高くなるのである)。で、今回の場合一つだけ例外があって、いつもはほとんど一人ででかけていて、つまり土産なんか買ったことがなかったのでそれが可能だったと思われる。今回はその土産分がオーバーしてしまったいた。だからそれを差し引けば4日間の滞在で、飛行機代を含む交通費、そして宿泊費、飲食費、その他を入れて一人当たり一日の滞在費(旅行代一日当たりといった方がわかりやすいか?)は1万円を越えなかったのだ。ということで、ま、なんかほっとしているのである・・ 

 

奄美の旅 ー 了 ー