独歩の独り世界・旅世界

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<炎天下のお遍路 失敗に帰す> 三日目 3番金泉寺、2番極楽寺、1番霊山寺

   今回のお遍路は当初8泊9日の予定だった(8/28~9/5)。そのうちこの三日目まではかなり確定的なプランだったので、初日、二日の宿の予約はしておいた(あとは最終日)。それでもこの三日目は、二日目の石鎚山登山いかんによっては大幅な予定変更を強いられることになることも覚悟していた。ま、それは完全に成功とはいえない結果に終わったが、何とか予定通り、というか予約しておいた宿まではたどり着けていた。そして、この日が三日目で、この日はこの愛媛県西条市から、えんえん鈍行列車を乗り継いで徳島県を目指し、1~3番を打つ予定であった。というのも初日に愛媛県の44番45番を打てたから、二周目のお遍路も残すは徳島県一国になっていたからである。そして、この日から6日間でできれば徳島県内の1番~23番を打ち終えたいと思っていたのだ。もちろん、もう歩いて回るつもりはなかったし、そんなことは心身ともに、あるいは季節的にも無理であった。なので公共交通機関、つまり主にバスを利用してのお遍路のつもりで出発前に徳島バスの路線と時刻表をかなり詳しく調べてあった。そして最終日には回れなかったところをレンタカーで一気に回ってしまおうと考えていた。それならなんとか6日間で廻れるのではないかと・・、、

 この朝目覚めは早かった、朝風呂にも入れた。一泊1400円のホテルに朝食がついているはずはなかったから、仕度を終え6時半にはチェックアウトというか、前日に朝はフロントは無人だから鍵を置いて出かけてください、と言われた通りして出発。その朝は伊予西条始発7:20のローカル列車に乗るつもりでいたので、駅のコンビニで朝食を買ってその列車を待つつもりでいた。構内の7-11でコーヒーとパンを仕入れて、構内のベンチでいざ朝飯というときに、6:47発の高松行きが間もなく発車のアナウンスがあった。えっ、そんな列車があったのか ! ? 同じ鈍行なら早い方がいい、しかも7:20発の場合は途中で乗り換えが必要であった。あわててパンとコーヒーを手に、その列車に飛び乗った。その日は日曜日だったのでガラガラの二両編成列車で、一度坂出で快速に乗り換えれば20分近く早く着けたけど、高松まで約3時間同じ座席に座り続けた。ま、その列車で西条から高松まで乗り通したのはわたしくらいなもんであろう?? そして約30分待ちで、次の10:02発徳島行鈍行列車に乗り継いだ。

 そこまで順調に来て、それからどうするつもりだったか? そのあとその普通列車高徳線板野までいき、そこは3番金泉寺に近かったから、そこで下車。3番~2番~1番は歩くつもりだった。この間は比較的距離が短かったし、何より一周目の時は同じルートを歩いていたから道も距離感もわかっていた。板野着が12:12だったから、それから歩きだして3番を打って歩いて2番へ、2番から1番はすぐだったから、2番、1番と打っても1番の霊山寺に近い坂東駅発15:31分の徳島行には乗れるだろうと見込んでいた。そしてその日は徳島から一気に最後の方の22番平等寺までいってしまって、その日は打てないであろうから隣接の、これも以前利用させてもらって快適な宿であった山茶花さんに泊まるつもりで、前日西条のホテルからtelで予約を入れてあった。この変則ルートを考えたのは、ま、貧乏旅行者をもって自認するわたしならではのプランだと思うが(こういうのをトクトク切符を利用するケチケチプランとでもいうのだろうか?)要はその日西条~高松~徳島~新野(あらたの、平等寺に一番近いJRの駅)までの交通費4220円が、初日に松山駅で買った2100円の'四国再発見切符'で来られた、つまり交通費が半額で利用できたから、ということであった。しかし、実際は高松以降この通りには進まなかったのであったが(結局徳島までとなったが、それでもまともに払えば3560円かかったのだ)・・、、

 確かに高徳線板野駅までは何ら問題はなかった。駅から金泉寺は近かったから10~15分くらいでつけたと思う。しかし、その時の日差し?照り返し?暑熱?、こんな日差しのもと歩くべきではない、実際歩いている人なんか誰もいない(お遍路さんのことでなくて地元の人)、ま、時間帯も悪かったと思う、12時~15時なんて最悪の時間帯だった。楽勝と思われた3番~2番もどうしようかと迷ったくらい、普通なら40分で歩ける距離を途中休みを入れたから1時間くらいかかったかと思う。ホウホウ(這う這う)の体で2番に到着したとき、まずしたのは自販機で飲み物を買うことだった。そして巡拝を前にしばらく休憩、一息ついてからでないと巡拝もまともにできないほど体が参っていた。いや、こんな中歩くべきではない、歩けない、下手すれば熱中症でぶっ倒れる。いやー時機を間違えたなぁ、と深くため息をつくばかりであった(しかし、前回書いているが5年前は同じ時期に来ていてかなり歩いていたのだ)。何とか順拝・納経を済ませてまた一息入れて、この先予定を変更するしかないだろうと判断し、昨日予約した山茶花さんにお詫びのtelを入れた。1番までは20分の距離だったから何とか歩いて巡拝・納経を澄まし、坂東の駅に向かう。途中ローソンがあったのでそこでも飲み物をもう一本補充、駅について列車を待つ間にそれも飲み干してしまった(普通500mlのペットボトルを一日で飲み切ることはない、この時は一気に二本飲めてしまった)。そして予定通りの15:31の普通列車に乗れたのだが、徳島に着いてそれ以上は先に進まなかった。この先の予定を考え直さなければならなかったのだ。

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3番金泉寺;3枚

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2番極楽寺;3枚

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1番霊山寺;4枚

 向かった先は駅前のホテルだった。そこは出発前に最終日の宿泊だけ予約をいれておいたところだった。直接いって交渉してみよう、まだ旅行者の少ない時期だったから何とかなるだろう、予定を変更してもらおうと思ってのことだった。しかしそれは思ったほど簡単なことではなかったのだ。普通の予約だったらそれは簡単にできたようなのだが、わたしの予約はgo to トラベルを利用してのネットからの予約だった。なんとgo to トラベルの予約変更は、ネットからしかできないといわれてしまったのである。ただしキャンセルはtelまたは直接いわれればお受けしますとのことだったので、だから新規にgo to トラベルで予約される場合は直接はお受けできないので新たにネットから申し込んでくださいということだった(つまりgo toを利用しない、割引のない普通の予約であれば直接で何ら問題はなかったのだ)。その時スマホiPadも持っていたから、せっかくの割引を利用しない手はないと思い、ロビーでネットから申し込みをしてみた。が、家にいるときは控えが手元にあったからパスワードをすぐ入力できたが、そんな控えを持ち歩いてないからパスワード違いで撥ねつけられる、仕方なく新たなパスワードを設定しなおしたりしながら、30分もかかってなんとかgo toキャンペーンを使っての新たな予約がとれた。この時、予定を大幅に変更することにして、まず決めたことは日程の短縮とレンタカーを利用してお遍路を続行することにしたことだった。歩きはむろんのことバスを使っても歩く部分はかなり多かったので思ったほど行程は進まないし、何より熱中症になる危険はレンタカーより高そうだったからだ。で、帰宅予定を9/5→9/2に変更し、そのホテルに3泊、で次の日8/31と9/1の二日間はレンタカーを借りて回れるだけ廻ってみようということにしたのだ。この変更は熟慮でなく短時間で決めたことだったので、結果的に少々悔いを残すことになったのだが・・、、

 それでも帰りの飛行機便の変更もわずかな手数料で済んだし、なにより以前にも使ったことのあった格安のニコニコレンタカ―がホテルから3分のところにあったりしたので、熟慮して帰りを9/3にしていればあるいは残り全ての札所を回れたかもしれなかったとあとで少々悔やんだが(つまり少々の悔いとは結局3ヶ所が残ってしまったということだった)、ま、この予定変更は大方正解だったように思う。次の日からは、そういう意味では冷房の利くレンタカーでの快適なお遍路行となったのだから・・、、