独歩の独り世界・旅世界

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サンマテオ~ウエウエHueuetenang~シェラXela (Quetzaltenango)

 Barillas ~ Huehuetenango間のバスはだいたい1時間に一本くらい、日に5~6本はあったはずだ(その間に乗り合いのワゴン車も走っているからこの間はグアテマラの辺境とは思えぬほど交通機関が発達しているのだけれど、それについては数年前に通ったときの記事が参考になるかも?)。だいたいどちらからも早朝から昼頃まで一時間に一本くらいづつ出ており、だいたい6~7時間くらいかかって目的地に着く、2年前でBarillas~Huehue間は50Q(700円くらい)で、今回San Mateo~Huehue間が40Qだったから料金も変わってないようだった。9時半のバスはしかし満員で乗り込んだとき、すでに席はなかった(我々の感覚で二人掛けのところをグアテのチキンバスは普通に3人掛けとなるが、あくまで早いもん勝ちなので、わたしのようなのんびり屋は必ずあぶれる)。だからやむなく30分くらいは立ちっぱなしとなった。ちょうど席が空いたのはそれまでの悪路が終了したあたりだった。前回はHuehue→Barillasだったから、快適とはいえない程度の簡易舗装された道を5時間走ってから、いきなりの超悪路に驚かされたのだが、今回は逆行きだったからそこからは座れたこともあって、前日とは違った快適なバス旅が保証されたようなものだった。だからかえってうつらうつらしてしまって、ある程度覚えていたview pointや街の風景を撮り逃してしまった。Huehue着は14時半、計ったとように5時間で着いたということは、グアテマラの場合タイムテーブルがあるわけでもないし、国民も決してルーズではないがどこかの国民のように病的な几帳面さもあるわけでないから、一種のドライバー魂みたいなものを感ぜずにはいられなかった。前回のHuehueから4000m越えのルートが、今回はそこを下ったのだから30分ほど短縮されての到着だったが、さて、そこで大いに悩むことになった。

Huehue行きのチキンバスImg_0435

Santa Eulaliaの教会を狙っていたのだがうまく写せずImg_0440

Solomaの街Img_0441 これも眠っていてシャッターチャンスを逃す

San Juan Ixcoyの街;2枚 Img_0444 Img_0449

2年前この道を通ったときはこのPiedras de Captzinを撮るのが一つの目的だった、そこを今回は逆方向から、、;2枚Img_0458

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3000~4000mの山々の連なりImg_0468

 

 その日はちょうど日曜日だった。前夜から頭を抱えていたのは両替の問題であった。前日に国境付近で両替したのは率が当然悪かったから40ドル程度のもので、それが底を尽きかけていた。日曜でなければ銀行で両替はできたのだけれど、サンマテオにはATMが一台しかなく、そこは長蛇の列だった。まずPabloにHuehueまでのバス代はいくらか聞いてみると40Qとのことで、その分はあったのだがそれを払うと残りが25Qになってしまうので迷ったのだ。が、結論はHuehueに行けばATMがあるだろうからということで、そこでは両替をしなかったのだ。よって朝食もとらずにバスに乗る、で、HuehueについてATMを探してみると一軒あったがそれは故障していたのだ。しばらく歩いて探したが、別のATMは見つけられないでいた。いったんターミナルに戻ってバスの呼び込みにATMは故障していたが両替所はないかと聞いてみる、すぐにターミナル内で所狭しと営業している一軒の食堂に連れてってくれ、そこの女将さんに聞いてくれた。が、そのレートはとんでもなく悪かった。要するに足元を見られた、といった感じだったのでわたしは意地でもこんなとこで両替するか、と、またしばらくホテルやら商店やらに直接交渉してみた。それで感じたことは、ま、Huehueというところはこの一帯では中心都市、いってみれば都会だったし、メキシコから入ってくる旅行者、逆にメキシコへ向かうの旅行者の交差点、ターミナルだったから、ここの連中は相当スレているということだった。私設両替屋のレートが悪いのはもちろん、誰もが人の足元をも見るように連中ばかりのように思えたのだった。その時わたしはSan Pedro(la Laguna)に行こうとしていた。ちょうどそれも2年前と逆ルートで、その時はSan Pedroを朝出てQuatro Caminosで乗り換えてHuehueまできていた。San Pedroまでいけば友人知人がいるからなんとでもなるのはわかっていたが、そこへいくバス代が約30~40Q不足していたのだ。どうしたもんかと思案に暮れる、先のバスの呼び込みにXelaまではいくら?と聞いてみた。20Qとの答え、20Qならシェラまでいけるではないか!? なら、タカさんのところまでいける、何とかなるだろう、シェラ行のバスに乗ったのは15:30だった(シェラ行は20~30分おきくらいで出ていたと思う)。シェラ到着は18時ころ、タカさんの宿Taka Houseはシェラの中心にあってミネルバのバスターミナルからは少し距離があったから普通は乗り合いを使うのだけれど、残り5Qになってしまってた乗り合いの金額も定かでなかったし、降りる場所もよく覚えてなかった。それならうろ覚えながら歩いていけないことはないと思って、歩きだした(何回か歩いたことはあった)。たぶん3kmくらいあったのではないかと思う。その途中には何軒も銀行のATMがあったから、そのうちの一つで大量にケツァルをおろした。最後は少し迷ったが(近いのはわかっていたがTaka Houseを見つけられなかったのだ)、1時間くらいかかってちょうど19時ころの到着となった。もしかしたらと予想はしていたのだけれど、出迎えてくれたのはTakuro & Shihoご夫妻であった。今頃はTaka Houseにいるかもしれないということはメキシコで出会ったときに聞いていた。たぶん一日前に着いたといっていたと思う。すぐ後に夕食となったが、わたしの分も何とかあって、夕食をともにできた(というか彼らがつくってくれた夕食のご相伴に与ったということ、ここは当番制なので)。Takuro ご夫妻のほかに、若い子が一人、おっさんが二人?(他にも食事をとってない人もいたかもしれない、次の朝女性二人を見かける)タカさんを入れて7人くらいの食卓だった。その日初めて口にしたものが日本食だった幸運に感謝した。タカさんは少し衰えを感じたが、わたしのことも何とか覚えてくれていたようで、金がなくなったときはいつでも来なさいといってくれた。タカ節は健在なようでその日も面白い話をいっぱい聞かせてくれた。翌日は一泊の滞在を詫びて宿代40Qと夕食代20Qをお支払いして、ちょうどその日からスペイン語の授業が始まったTakuro ご夫妻の授業風景を見届けてから9時ころお暇した。そのときは乗り合いのミニバス(昔と同じで1.25Q)を使った。

初めてタカさんが写真に一緒に入ってくれた、左がシティで世話になったTakuroさん;Taka Houseで2枚Img_0472

TakuroさんShihoさんご夫妻ともう一人の彼は名前聞きそびれ、ゴメンナサイ、、Img_0473

Taka Houseと前の通り;2枚と、そこから1ブロック、ミニバス乗り場でもある劇場Teatro MunicipalImg_0474

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 サンペドロ行のバスは10:30とタカさんがいっていたけど、もっと前になかったかと思って、ガソリンスタンド脇のバス乗り場(知らない人にはわかりずらい)にいってみるとすでにバスは停まっていてそこにいたやつは10時といった(実際にでたのは、タカさんのいった通り10時半だった)。資金の余裕があったので、コーヒーを飲めるところを探す、が、これがなかなか見つけられなかった。Pollo Campeon ならあってもよさそうだったので聞いてみたが、カフェはなかったのだ。仕方なくうろついていたら、朝から焼き肉の煙をもうもうとさせている屋台があって、まさかと思いながら聞いてみると、あるとの返事、いくら?1Q(15円)、今までグアテマラで飲んだコーヒーのうち最も安かったそれは、少し誇張していうと最もうまいコーヒーであった。珠玉の味があるとすればこんなコーヒーのことをいうのだろうとその時思った。そうしてコーヒーを飲みながらバスの発車を待ったのだが、その時素晴らしい考えが浮かんだのであった。シェラにいったことのある人ならご存知だと思うが、シェラのミネルバのバスターミナルを覚えておられるだろうか? どう説明したら知らない人にわかってもらえるだろうか (わたしにいわせると究極のカオスだったのだ)? あのターミナルからはそれこそグアテマラ中の街、数十カ所ににいくバスが発着しているのだけれど、決まった乗り場があるわけではなく、横並びに5台分くらいのバスが、すべてノロノロ(人が飛び乗れるほどの速度)で発車して十数分間徐行して(徐行しながら人を乗せていく)、だんだん順番を整えていって一台一台と速度を増していって、ターミナルを出ていくのである。あのカオスからコスモスへの流れを見事にあのターミナルが体現しているのであった。そう、その時思ったのは、このカオスこそグアテマラの魅力ではないか、ということだった。それは地元の人が望んでることでもないし、旅行者だった苛立つ人の方が多いかもしれない、しかし、そこからたまに見えてくるコスモスへのカタルシス?ひねくれもののわたしはそんなところにこの国の魅力を感じるのであった、、

 

ターミナル脇の問屋街で、コーヒー屋を探すImg_0480

朝からこんなものを食べるのかと、我々にとって不思議な焼き肉屋の屋台からは、煙がもうもう、しかしそこのコーヒーは千金の価値あり、、;3枚Img_0482

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グアテマラのカオスの象徴、ミネルバのバスターミナル(前が開けてくるのを待ちながら遅々と進むバスの群れ);4枚Img_0484

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San Pedroに向かうバスから、遠くにVolcan Santa Maria ;2枚Img_0485Img_0487