独歩の独り世界・旅世界

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一年半ぶり?のタイ その1,カンチャナブリKanchanaburi

 今朝ほどタイからのお客さん3人がチェックアウトしました。今年彼らで何組目だったか、ともかくタイからのお客さんは増えています。もっともタイから来られるお客さんは、タイの中でも上流階級、上層部、お金持ちに限られてますから、誰でもが来られる状況になっているわけではありません。今回滞在された方々は40歳前後の中年男性3人で、お役人とのことでしたから比較的地位の高い方たちだと思われました(全員完璧な英語を話したからそれは明らかだった)。そのうち一人は日本に来るのは今回で8回目といっていたので、わたしがタイを訪れている回数と同じくらいだ、といってわたしは感心してしまいました。流石にそんなタイ人は多くなかったからです、、が、彼にとって日本の魅力は何だったのかは聞きそびれてしまいました。もっとも今回彼らがわたしのところに滞在したのは、千葉からバスで3~40分のところにあるGerman Villageというところを訪れることだったらしく、ジイさんが行くところではないと思ってるから、わたしはいったことのないところでした。もちろんそこが彼らの主目的地だったわけではなく、トータル5日間のショートバケーションを東京周辺でエンジョイすることにあったようで、大方の他の有名観光地はすでに訪問済みのようでした。確かに、彼らに限らず、中国・韓国・台湾から来られる若い人たちは、ほとんどがリピーターで毎年、あるいは一年に何回も来られてる人たちがけっこう多くなってます。彼らはわたしよりずっと日本を知ってていて驚かされるのです。一方、日本人の方も今や海外旅行はほとんどがリピーターで、それこそ日本人のいかないところを見つけるのは難しそうです。そんな中でも、特にタイは日本人のリピーターないし、定住者の多いところとして、旅好きの人たちには認知されている国の一つということができるでしょう‥、、

 で、先述したように今年の11月にでかけたタイは、昨年の6月に引き続いて、たぶんストップオーバーも含めたら、もうすでに10回以上は訪れていたかもしれない‥??、、何といっても、人が優しくて、物価が安く、食べ物がおいしくて、それでいて日本から比較的近いというのが魅力的、今回も3万円のticketで往復しました(昔はこんなに安くなかったが、LCCの登場でここまで航空券価格は下がっている)。しかし、今回はそもそも何でタイへ、という動機がいまいちあいまいだったことが、あまり面白い旅にならなかったことの理由だったような気がしています。前に述べたドーダ旅の大前提として、この動機というか主体性がとっても重要であることは今更言うまでもないことです。今はあまり耳にしなくなったこの主体性という言葉は我々が大学に入りたての頃(50年前)はやたらうるさく言われたものでした。例えば旅に出るとき、何しに行くのか?どうしてその場所なのか?常に問われる形で、動機付けを確認されてました。そんなのどうでもよいではないかとその時思ったし、今でも少しそんな思いもあるのだけれど、これは旅に限らずすべての行為には、他人から問われまでもなく当然何らかの動機は必ず潜んでいるので、密度の濃淡は人それぞれだとしてもそれが明確か否か、明確に意識されているかは、常にその結果に影響してくるということ、その行為(ここでは旅)の色合いも変わってくるということをその後の人生で肝に銘じることになりました。しかし今回それは誠にあいまいな形でしか発動されてなかったということです。

 早い話、きっかけが内発的でなかったのです。どうしてもこれこれの場所にいってみたいという動機(モチベーション? もうそれ自体がすべてのことに希薄になっている)?、いやそもそも、まだわたし自身の未踏の地は際限なくありますが、かすかにでも動機づけをもたらす地がなくなってきているのです。ま、それが年をとったということなのでしょう、、では、何でタイだったか?それが問題となります。要は他発だったのです、この辺のところをぐだぐたいってもしょうがないので簡単にいうと、去年世話になったタイ暮らしの長い友人から、今度チェンマイからバンコクに住まいを変えたから遊びに来ないか、という誘いがそもそものきっかけでした。もうあまり興味を覚えるところはタイにはなかったのですが、前回記した180日縛りで、ともかく休みを入れなければならなかった、なら一週間ぶらっといってみるか、友人に任せればどこかへ連れてってくれるかもしれない、と今回はまったく他人まかせで旅発ったというわけです。で、ある程度は予想されたことでしたが、いってみると確かに住まいは変わったけれど、彼はわたしと似たタイプだったので、決して優雅な生活を送っていたわけでなく、生活自体はあまり変わってなかった(それでも気持ち的にはタイ暮らしの方がのんびりできるというのも確かで、それは理解できるのだが)。余裕もそんなにあるわけでなく、食事と寝床は提供してもらったが、新しい情報、おいしいタイ料理の店に連れてってもらったわけでもなく、わたしは一日で飽きてしまったのでした(そもそもなん十年来の友人であっても、ずっと一緒にいるのは耐えられなくなってくる、去年もそうだったと思う、彼もそんなわたしの性格を知っている)。なので、その辺のところは彼もわかってくれて、これではわたしの旅にはならないと三日目にそこを飛び出したのでした、、

 特に行ってみたいところがあったわけではなかったのですが、そんなこともあろうかと、一応一ヶ所だけ下調べしておいたところはあったのです。いや、海派でないわたしにとってはタイというところは案外面白いところは少ないように思ってるのだけれど、それでもけっこう有名な観光地でわたしがいってないところが一ヶ所あったのです。カンチャナブリというところは同世代の人ならたいていは、映画‘戦場にかける橋’あるいはその主題曲‘クワイ河マーチ’でよく知られたところです。またここはタイの観光地としても有名なところなので、若い人でも訪れたことのある人は多いのではないかと思います。それでも、なんども言うようですが、わたしはどうしてもいってみたいとは思ってなかった。ただ、そこくらいしかないかな、といった程度のものだったのです。ま、いったところのないところならどこでもよかったわけで、もの珍しさとちょっとは名の知れたところなので、いってみる価値はあるかもしれないと思ってたくらいです。しかしそこまでの道中、というかどこからどう行けばいいのかがわからず、最初から難儀してしまいました。そこへは汽車またはバスで行ける、汽車ならトンブリーという駅から、バスだと南バスターミナルからという情報は持ってました。しかし汽車は朝と昼の二本しかなく、時間帯が合わず諦めざるを得なかった。で、南バスターミナルはどうやって行けばいいかと友人に聞いたのですが、そんなところ知らないと冷たい反応、仕方なくとりあえず北バスターミナルへ行ってみることにしてBTSの駅に向かいました。途中バイクタクシーのたまり場があったので、南バスターミナルまでいくらでいくのか聞いてみると300B(バーツ1B=約3.5円?)つまり1000円ほど、バンコクで300Bはかなり高いというより、かなり遠いということがわかりました。で、諦めてBTSで52B、MoChitというところまでいきました。その近くに南より大きな北バスターミナルがあると聞いていたからです。しかし、そこも今まで利用したことがなかったので、駅からどういったらいいのかわかりません、それでも最近は案内標識はずいぶん整備されてきているようで、それに従って歩きだしました。途中バイクタクシーがバスターミナルまで30Bだったか50Bだったかでバスターミナルまで行くという案内板が出ててそれは高いと思って乗らなかったけど、30Bならその価値あったかもしれないと30分くらい歩いて着いたターミナルで思いました。それに着いたはいいけど大きすぎて、どこに案内所があるかもわからずただウロウロするしかなかったからです。もちろんタイの文字は読めず、英語表記もほとんどなしです、だから人に聞くしかなくて、英語のわかりそうな人に聞くのがもっとも早そうでした。幸いに英語ができる人にあたって、タイ人はみな親切なので、彼はミニバンでそこにいくバスがあることとその乗り場を教えてくれました。わたしの英語は聞き取りも発話もかなり怪しいのですが、何とかその事務所について聞いてみると、まだツキはあったようで5分後にミニバンが出るとのことでした。9:30発のミニバンは120Bでした。ここまでに三つくらいの幸運が重なってます。全くあてずっぼに、つまりそこからバスが出ているかしらずにいってみた北バスターミナルからミニバンが出ていたこと、そこを親切に教えてくれた人に出会えたこと、いってみたら5分後にそのバスがあったこと、だんだん自分の旅を取り戻してきた感じでした。12人乗りのミニバンの5人の乗客の一人となりました。

北バスターミナル;2枚Img_8777Img_8779

比較的新しいのではないかと思われるミニバンターミナルのオフィスと乗り場Img_8780
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カンチャナブリのバスターミナル
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カンチャナブリの街を歩きだす
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 前回も同様の感想を言ってたかもしれませんが、近年タイは道路が相当整備されていて、最初の一時間くらいは高速道路を行き、そのあとも広い道を高速道路のような感じで飛ばして、ミニバンは12:15にカンチャナブリに着きました。ターミナルの感じでそこはけっこう大きな街であることがわかります。同時に観光の街でもありインフォメーションがあったのは助かりました。地図をもらい、ここの街歩きが半日で済むようだったらさらに先にと考えていたサンクラブリSangkhlaburiというところへ行くバスの情報をつかめたのも大きかった。地図を見てだいたいの街の感じをつかみ、クウェー川鉄橋(River Kwae Bridge クウェー川というのが地元の呼び方)の位置と方向を知ってから歩きだす。まずはホテル探し、バイクタクシーでもいればそれを使う方が早くて楽なのだけれど、あいにくここでは見つけられなかった。かなり暑いところだったが、少しでも橋に近いほうへと思って北東に向かって大通りを歩いていくと20分くらいで安宿を見つける。値段を聞いてみると一泊350B、かなり安かったので即決。エアコン付きでこの価格は特筆もの、中の設備はたいしたことがなかったが、部屋の脇に駐車場がついていたから、ま、いってみればラブホのようなところ、そんな宿は世界中どこにもあってたいていは低料金なので、我々安宿派には助かるのである。それにそこはレストランも兼ねていたから、願ってもないところだった。シャワーを浴びて着替えてレストランでタイらしい食事をとって14時ころクウェーブリッジに向かった。レンタサイクル屋を探すがその近くにはなく、20分くらい歩いてかなりきれいに整備された連合軍共同墓地とその前に建てられている泰緬鉄道博物館のあるところまできて少し休憩。この博物館を覗いてみようと中に入ると、どうやら小学生くらいの団体が入っていて、館員が当時の説明をしているのだが、ここではどうしても日本人は悪者になってしまうから、いずらくなってすぐに飛び出した。隣にあった旅行代理店のような小さな店に入ってこの近くに貸自転車はないかと聞いてみた。ここのオヤジが親切な奴で、今奥さんが出かけているが帰ってきたらバイクで連れてってくれるといってくれた。しばらく休憩させてもらっていると太めの奥さんが戻ってきて、ご主人と変わってそのバイクの後ろに乗って5分くらい先にあった貸自転車屋に連れてってくれた。そしてそこのお嬢さんがまた超感じがよくて、それだけでカンチャナブリの印象はよくなるのであった。暑いところなのでバイク2時間30B(一日50B)で借りたのは正解と言えた。欲をいえばもっと手前にあってほしかったのだけれど、その貸自転車屋があったのはカンチャナブリのゲストハウスが建ち並んでいる一帯で、わたしの宿からは3~40分のところだったのだ。そこから橋まではさらに歩くと3~40分かかりそうだったから、ま、少しは楽ができたというところであった。橋到着は15時少し前だった。たぶん団体で来ている観光客が多かった。写真を撮ってから、せっかくだから橋を渡る。橋を渡れるようになっていて、ほとんどが対岸までいって戻ってくるのだ、西洋人と、地元の人、あと中国人が多い印象、日本人の団体さんもいたかもしれない。わたしが対岸に渡り終えたとき、ちょうどカンチャナブリ、バンコク方面に向かう列車が到着して、橋にいる人に警告してゆっくりゆっくり橋を渡っていった。橋の途中にいた人は待避所で列車が通り過ぎるのを待つ、なかなか面白い光景だった。ま、ここは河の上だし、遠くに山並みがあったりしてなかなか絵になるところには違いなかった。悲惨な史実から数十年を経て、もう当事者も存在せず(当地も直接関与していたわけでないから?)観光地として割と明るく甦った稀有なところのようにも思えた。

(スミマセン、途中からデス・マス調からダ・デアル調に変ってしまい統一するのが難しくお許しを乞う次第‥、、)

Img_8788この日の昼食はグリーンカレー、いまいち100B

わたしの宿から歩いて20分くらいのところに連合軍共同墓地Img_8792

その前に建つ泰緬鉄道博物館Img_8793

Kwae Bridge脇のクウェー川鉄橋駅、この鉄道も駅も現役である
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River Kwae Bridge ;4枚
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川を渡った対岸、ここにも駅舎があった;2枚
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ちょうどその時列車がやってくる;4枚Img_8804Img_8805Img_8806Img_8809


 帰りは来た道を折り返すことになった。まず自転車屋で、お嬢さんに礼をいって自転車を返して、あとは歩き。途中カンチャナブリの鉄道駅にも寄ってみた。帰り道洗濯屋を探しながら帰るがなかなか見つからず、帰ってからホテルのオヤジに聞くと先の道を左に入るとあるとのこと、すぐに見つかり今回の旅で最初で最後の洗濯は洗剤入れて25B、ただし乾燥はないから戻って部屋干ししかなかったが、それは何とか乾いた。バスターミナル周辺は夜はナイトマーケットの地になるとのことだったが、疲れてたし20分も歩く気にならず、ホテルのレストランで夕食、ここのラーメン、チャーハンが合わせて90B(バンコクの1/2)ビールを入れても日本円で600円?はおいしくてボリュームがあって超お得感あり、部屋に戻るとそのままパタンキュウで三日目は閉じたのだった、、

レンタサイクル屋さん、座っているお嬢さんがとても感じがよかった、、Img_8817

カンチャナブリ鉄道駅の入り口、駅舎前の公園、ちょうどやってきた列車等々;6枚Img_8818Img_8820Img_8821Img_8824Img_8823
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わたしの泊まったホテルの看板と街の様子Img_8827