独歩の独り世界・旅世界

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ノスタルジックス?新藤静香?

  毎日特にすることもなく無為な、虚無的な生活をダラダラと送っていると、いつの間にか精神もだらけてきて、ますます下降スパイラルから抜け出せなくなってきている今日この頃である。だから必然的に積極的にどこかへ出かけようともしなくなり、内に籠りがちになって、それも老境の一つの現象かという諦めが先にきてしまっている、、ネタも沸いてこないというものである。興味の対象も狭くなってきて世間の情勢にも疎くなってきている、長らく映画にもいかず、コンサートなどにも出向いたことがなかった。そんな折、突然降って沸いたような出会い?があって一昨日、タイトルにある新藤静香という人の‘ノスタルジックス’という公演にいってきた。

何十年ぶりかで千葉文化会館に入ったImg_8362_640x480

 千葉県文化会館の場所はもちろんよく知っていたが、中に入るのは何年、いや何十年ぶりだったろうか?、歩くと30分、普通はモノレールでいくところかもしれないが、わたしは歩いていった。そこで行われるというコンサート会場を探す、開演45分前、30人くらいの開場を待つ人の列ができていて、その先頭にticketを売るテーブルがあって、関係者が座っていた。そこの男性に聞く、‘ticketまだあるの?’、もうsold outです、という答えを期待して(つまり、なければそれを理由に帰れたから)、、‘あります’、‘いくら?’、‘2999です’、しばらく考えて躊躇いながら‘じゃ一枚’といって、ticketと1円のお釣りをもらってその列に並んだ。いったいどんな歌い手さんが出て、どんなコンサートになるかも知らずに‥、、ただその日歌われるという楽曲はそのテーブルの右に出してあった黒板に白墨書きで示されてはいた、、

文化会館の内部は他の会場のイベントなんかがあったりしてけっこうな賑わいであったImg_8344_640x480_2

黒板に書かれていた演目?Img_8343


 もちろん何曲かは、というかコンサートのタイトルを‘ノスタルジックス’と謳っているようにほとんどは懐メロだったから、ま、ほとんどは知っている曲だった。が、だからといって特別に聞いてみたいという想いは、新藤静香という人も知らなかったから全くなかった。むしろ騙されてみてもいいかという想いで、いったいどんな人でどんなことになるのか、ただそれにしては3000円は高いな、という想いだけでその場に並んでいた。では、どうしてそこに来たのかはもちろん後で述べる、というかおいおいわかってくるかと思う、、

 15時会場で30番目くらいだったから早いほうだったと思う、もちろんほとんど若い人たちばかりで、年配者の姿もちらほらあったが、さすがにジイさん一人というのはいかにも場違いな感じがして、割と前のほうに座れたが少々座り心地はよくなかった。それでも出演者が、彫像のように立って来場者を迎えている舞台がなかなか斬新に思えて、彼らとカメラに収まる人たちを眺めながらしばらく開演を待つ、、そのうち次々に観客は増え、当初がらがではという心配は、何でこんなに来る人たちがいるのという驚きに変わっていった。たぶん開演時には250席は満席になっていたと思われる(そういえば次の日の日曜の2ステージのticketはすでにsold outになっていたのだ)。不思議に思ったのは、こんな懐メロがどうしてこんなに若い人たちを惹きつけるのか、ということだった。

開場早々、舞台には出演者数名が彫像スタイルで迎えてくれていたImg_8345_640x480_2Img_8349_640x480彼女はそのマネキン?の一人で宿泊者の一人でもあった、、


 しかし、どうやらそんなことも知らずにそこにいたのはわたしくらいのようだった。が、そんなわたしでも開演10分後にはそのわけを納得させられていた。オープニングはユーミンの‘春よ、来い’、しかし歌手新藤静香の登場はなかった、というか挨拶の声は流れたが、流れていた楽曲はユーミンのテープではなかったか(その辺のところはよくわからなかった)?ところがステージ上は、春を舞う素晴らしいダンスが素敵な衣装、振り付けで展開されていたのだ。何なんだ、これは ! ! 、そのときになって少し気づいてくる。そうか、これはショーなのか? ただの懐メロのコンサートではないな ! ?、、何曲目かで新藤静香さんが登場したが、すでにわたしは舞台で繰り広げられる曲に合わせた踊りの素晴らしさに目を奪われていたので、目が悪かったこともあって彼女の姿をはっきり捉えることができなかった。それでももちろんその歌唱力は、その選曲も含めて並みのものでないことは十分に感じ取れ、聞き応えもあったのだが、わたしはずっとこの舞台は、新藤静香単独公演と謳ってはいたが、もしかしたら総合ステージ、むしろダンスにあったのではないかという想いでずっと舞台に釘付けにさせられていたのだ。それほど総合的に(もちろん彼女の歌も素晴らしかったが)ダンス、踊りが、本来は地、つまりバックというか、背景にあったものがむしろ主役として(それを意識した演出だったのではないかと思うのだが)前面に、全面に出ていたような印象で、満足感をもって観終えることができたのであった。

踊りの素晴らしさ・迫力は写真では決して表現できないとつくづく思う。ましてやフラッシュは焚けないから、ダメもとで撮った数枚の写真で、その舞台の様子を感じ取っていただくしかない‥、、最初の2枚が、オープニングの‘春よ来い’の舞踊、、Img_8352_640x480_2Img_8350_640x480_2

新藤静香さんは目が悪くて(ちょうどこの写真の感じにしか)はっきり見えていなかったが、もちろん彼女の語りも歌もよかった、、
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その他の断片:3枚
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 あっという間の1時間半で、入ったときの想いと出るときの想いがこれほど著しく変わってしまうのも珍しいなと、われながら呆れる想いで出口に急いでいたら、このダンサーチームの主役・準主役級を含む7人のメンバーが待ち構えていて捕まってしまった。おかげで彼らと一緒の写真を撮ってもらうことができたのであった。

Img_8361_640x480お名前を教えてもらいました、後列左から内山隆介さん、Bebeさん、平野琢也さん、中山瑤子さん、内田貴子さん、前のお二人、左がいのまいこさん、右が湯浅麻依さん、超素敵な7人のメンバーでした、、

 実は、わたしがこのダンスチーム、踊りをことさら評価する事情があった。即ち、この公演のことを教えてくれて、来てくださいと誘われたのが彼らだったからである。別に踊りも、懐メロにもさして興味がなかったわたしが、渋々、ある意味騙されてもいいかと思って出かけたのには、そういう経緯があったからだが、聞くところによると今回の出演者は総勢80人ほどとのことだったが、そのうちの7人の若いダンサーたちが、縁あってその前の晩からわがGHに泊まってくれていたのだ。で、うまく説明してくれてなかったから(ま、ジイさんには説明が難しかったのかもしれないが)、騙されても、と想っていってみたその舞台は、わたしの躊躇いを見事に裏切る、余りにも素晴らしい舞台、パワフルでキラキラ輝くような若者たちだったので、ここに紹介した次第である。が、その彼らのダンスチームの名前も泊まってくれたメンバーの名前も知らないでいる。だから、是非見にいって、と勧めたいのだが、それも適わないのだ。なのでせめてこの場で、素晴らしい舞台ありがとう、と、そして今後の舞台の活躍を期待している、影ながら応援していることを(本当は伝えたいのだが)記しておくことにしたのである、ご縁に感謝である ! !

<上記から数時間後に、メンバーの一人からmailが届いて、この公演のURLを教えてもらい(お名前も)、その掲載の許可が出たので、以下に貼っておきます>

http://vintom.co.jp/shindo_shizuka_nostalgics/