独歩の独り世界・旅世界

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タイ・ラオスの旅 チェンマイ その1, タイvsグアテマラ 長期滞在比較

 本来なら最後に持ってくるべき考察をいきなり冒頭に持ってきてしまいました。このテーマは、実は今回の旅のわたしの最重点確認事項でもあったからです。すでにご承知のように、グアテマラをホームグランドとうたっているわたしとしては、その選択が誤りでなかったことを実証するために、是非ともその検証をしておく必要はあったのです。といってもそんな大げさなものでなく、もちろんそれぞれの志向(&嗜好)は様々ですから、そんなのはどこが優れているなどという客観的基準などあろうはずもなく、よってあくまで主観の問題であるがゆえに、単に自分に納得させるだけのための材料(基礎データみたいなもの)を漁っておきたかった、というただそれだけのことであったのですが‥、、しかし友人Mがチェンマイのどんなところで、どんな生活を送っているかは、並々ならぬ興味の対象として、わたしの今回の旅の重要な動機をなしていたことは紛れもない事実でした。ま、たった3日でその全貌をつかむのは無理だったとしても、それでもその生活を垣間見ることはできたように思えます。いずれにしろ、成田を発って、その日のうちにチェンマイ入りをしているので、どうでもいいことを含めて、まずはチェンマイの話からとなります、、

 チェンマイまでのフライトが安かっただけでなくことのほか楽に感じたのは、やはり珍しくそれが二人旅であったこと、それもタイの常連が連れてっていってくれるという、これまでほとんど味わったことのない人任せの旅だったからであろうことは、容易に想像できることでした。だから、ドンムアンでの乗り継ぎ時間が短くて入国手続きの長蛇の列に並んだら間にあわなくなることが明らかになった時点でも、わたしがその列に並んで荷物番をしているからと彼に関係者と交渉しにいってもらい、その場を切り抜けるという芸当もできたのでした。そんなこともあったのですが、満席のスクートは成田10時発、ドンムアン現地時間14時着(時差2時間なので飛行時間は6時間)、16:30発のNok Airはけっこう空席ありでしたがやはり定刻17:40にチェンマイに着いてます。乗り継ぎも含めてトータル10時間弱、しかも夕刻のちょうどいい時間にチェンマイ着けるこのフライトは、もしかしたらこのルートとしてはベストなものだったかもしれません(繰り返しになりますが、それで片道分1.8万円です、ただし今回は何とかなったものの、時に乗り継ぎに間にあわなくなる可能性あり)。そしてこの楽さ加減は、何といってもグアテマラ方面では望むべくもない長所として、グアテマラ側から見れば大いなるマイナスポイントになる点で(グアテマラの場合乗り継ぎがうまくいったとしても普通に20時間くらいかかる、24時間越えはざら)、もちろん机上論では知ってはいても身体的に感じたことでした。

Img_6184Scoot 成田で

Img_6190Nok Air チェンマイ


 しかも相棒氏はバーツ(Baht;タイの通貨、以下Bと表記、次の日の両替で10000円が約3000Bだったから1B=3.3円?)を持っていたから、空港での両替も必要なく(二人とも手荷物だけで荷は預けてないから荷物も待たず)すぐにタクシー交渉に入れた。それも彼任せ、ま、慣れたもので丁々発止やっていたが、その交渉がうまくいったのかどうかわからない、なんでも規定があったようで160B以下に下げることはできなかったそうだ。空港からは15分くらいだったか、チェンマイ旧市街を囲む堀の西側沿いをいって、まだ日が明るいうちに彼の定宿にチェックインできたのだった。彼は、そこがいっぱいだった時のための第2、第3のアパートメントホテルを(あとでそれらにも案内してくれたが、彼はその近辺に少なくとも10を下らないホテル情報を持っていた)用意していたようであったが、幸いにも第1候補のそこは、彼の部屋だけでなくわたしが数日滞在するための部屋も確保できたので、第2候補にはいかずに済んで18時にはチェックインしていた。あとで知るのだけれど、この時期タイはいわゆる雨期なのでオフシーズン、だからその後どこへ行ってもホテル探しに苦労することはなかったのだが‥、、で、その部屋の値段は、これもオフシーズンとオンシーズンは多少違ってくるようだが、ワンルーム(大型ベッド)、エアコン、ホットシャワー、もちろんバストイレ付、冷蔵庫・テレビも付いていて一泊が400Bだった。いわゆる相場がわからず、
400Bつまり1300円くらいなら安いと思ってわたしはOKした。そしてこれも後から知ることになるのだが、このチェンマイには、いわゆる長期滞在者向きのアパートメントホテルというのがやたらにあって(そこもアパートメントホテルであった)、つまりすべてのホテルはweekly,monthly貸し可で、むしろ当然そういう客がありがたいから、日割り換算にするととんでもなく安い料金で提供しているのであった。つまり、ほとんど同じ構えの隣り部屋を彼はmonthlyで3600B(約12000円)という信
じられない安さで借りることになる。ただし、と彼は教えてくれた。わたしの場合は宿代だけだが、月極めの場合は水道光熱費が別払いになるとのことだった。ま、それが下手すると部屋代と同じくらいかかって宿泊費としてのトータルは、ま、2~30000円くらいになってしまう、ということだった(もちろんそれでも安いと思う、またホテルのグレードによっても相当差が出るようで、われわれが宿泊したところは、つまり今彼が定宿としているところは、ま、安いほうというところのようだった、その後、家賃だけで月5000Bところもいってみたが、とても素敵なホテルだった。上見たらキリがなさそう‥) 

Img_6191チェンマイ空港タクシー乗り場

Img_6197この部屋は次の日案内された月5000Bの部屋(月極めだからプラス水道光熱費)、一日だと500Bだったか?だからわたしが3泊したところはこれよりグレードはぐっと下がった、、

 さて、ではグアテマラの場合はどうか?実は、わたしはアンティグアでは月貸しのホテルというのはあまり耳にしてなかった。最もよく利用させてもらったた田代さんのところも、一年以上という長期滞在者はいたが、月極め家賃というのがあったのかどうか、あるいは割引制度があったかどうか、わたしが知る限りでは一週間泊まると一日分サービスというのしか知らない。それでタイと同等クラスを宿泊した場合の価格だが、月極めがないから当然水道光熱費込みになるのだが、それでもおそらく日本円にしたら30000円は下らないと思う。また3食付きのファミリアの場合、これは週単位で一週80ドル×4週で、月にすると40000円くらいか?しかしこの場合の部屋はほとんどがスペイン語学校の生徒を対象としているので、比べようのないほど住居としての機能や快適性は劣っているとしかいいようがない、ただし週6日の食事つきである。だが、グアテマラの場合はむしろ普通にアパートを借りてしまうという選択が一般的になるから、それだと2000Q(Q;ケツァル、グアテマラの通貨 1Q=15円くらい?)つまり30000円プラス水道光熱費となって、明らかにこの点でもタイが優るようである(グアテマラはタイの2~3倍となってしまう)。

 そのアパートメントホテルのあったあたりは、下町といった感じて、そのホテルの1Fも食べ物屋になっていたが、その前も隣も、少なくとも50m範囲内に屋台も含めれば食べ物屋さんは20軒くらい数えることができた。それもすべてラーメン一杯が30Bくらいからで、その辺りでの食事は一食50B(100円~150円)もみておけば充分そうであった。但しがある、酒を飲まない相棒氏にはさして問題にされないことであるがビールが比較的高い印象があった、ま、日本の発泡酒と変わらない値段、350ccで40Bくらい(120~130円)500ccで60B(200円越え)むしろ日本より高いと感じたのであった。その日は彼にご馳走になることになったが、ラーメンともち米のライスと串焼き(それぞれに名前があるのだろうが不明、相棒氏もそこまで知らないようだった)とビールで100Bで食事がすんだのだから、これもはるかにグアテマラより安そう、おまけにタイ料理は日本人の口に合うから、毎日こんな食事で飽きることがない(バラエティも豊富、毎日店を変えることも可能、日本食レストランも近くに何軒かあった)。こうなると固定化されたグアテマラ飯、それも一食300円以上となるグアテマラの食事情も、自炊あるいは食事つきのホームステイの選択を別にすれば、日本人にとってはやはりタイに軍配が上がりそうになるのである。

Img_6193最初の晩、近くの串焼き屋の屋台でビールを飲む、タイの雨季は一日一度スコールがあって、その時雨宿りを兼ねて、一本5B(15円)の串焼きと50Bのピール - ビールは近くのスーパーで買ってくる - で満足いくタイ初日となった

Img_6210二日目の昼食(某フードコートでのぶっかけ飯30B)

Img_6254わたしの最もお気に入りの食事パターン、麺45B 一品飯26B ビール50B 計121B(400円)の某日の昼食

 こうして到着して数時間のうちに、ある程度の長期滞在の状況とその経済事情を知ることになり、相棒のいう、このチェンマイだけで閑散期(ちょうどその時がそうだった雨季)でさえ5000人、これが日本が冬を迎える年末ころの乾季(いわゆるオンシーズン タイの乾季は12月~2月)には、その数は3倍になるという理由が納得されるのであった。上にあげたデータだけ比較してみても(タイ:グアテマラで表示、単位は円)、渡航費1:5 <3万>:<15万>、飛行時間(身体的疲労度?)1:2 <10時間>:<20時間>、生活面ではひと月の住居費が平均として1:2 <2.5>:<5万>、食費1:2 <2万>:<安めに見積もって4万>、その他交通費や諸々の物価が同じくらいとしても(たぶんそれもタイの方が安そう)、ここまでのいわゆるハード(特に経済)面だけでもだいたい1/2~1/5の格差となって、圧倒的に長期滞在はタイに利ありと出てしまったのである。それが日本人の長期滞在者の数としてもグアテマラは未だに全地域あわせても50人くらいであろうし、タイのしかもチェンマイだけで最盛期が15000人以上?、なんと1:300~という比率に表れているようだった、、