独歩の独り世界・旅世界

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2015 last in Guatemala 6,ベリーズの街々 Corozal,Orange Walk,Belize City and to San Ignacio

  ベリーズの国境から一番近い街がコロサルで、時間にして車で20分くらいだった。まんまとカモを釣り上げた(ま、カモは魚ではないがこの場合、意味的にはそんな感じでは?)車のドライバーは、20分くらいかかった入国手続き(少々並んだが、面倒なことはなし)を他の地元の乗客とともに待っててくれて、そこからは何もない原野の道を、車の通行も少ないので飛ばしていった。すでに日は暮れかかっていたが、完全に暮れかかる前、あっという間に小さな街に着いてここがコロサルだと教えてくれた。えっ、こんなに近かったの?とはじめてそのとき自分がそうとうぼられたことに気づいたのだけれど遅かった。そのときのそのドライバーのうれしそうな顔、そりゃ、後で知ったことだが、わたしは通常US1ドルのところを10倍も払ってやったのだから、彼にとっては臨時のボーナスだったのだ。だから、近くに安宿を知っていたら連れて行ってくれと頼んだら、それにも応じてくれた。ただし、そこは歩いても数分のところだったのだが‥、、

 その日は、時間も遅かったのとベリーズの情報をほとんど持っていなかったので、コロサル泊はやむをえなかった。そこで少し情報収集して、という想いもあったからだ。ただ、あとから思うに、その宿はそれほど安くなかったし、コロサル自体にそれほど見所があるわけでなかったから、ここは素通りしてしまったほうがよかった?、というか知っている人はそうしているようだった。では、どんなプランが可能だったかというとベリーズ国境からベリーズシティまでの見所としては、オレンジウォークOrange Walkくらいで、オレンジウォークはベリーズの重要なマヤ遺跡のうちの二つ、アルトゥンハAltun Ha遺跡とラマナイLamanai遺跡へのツアーがでる拠点の街だったから、遺跡に関心がある人はオレンジウォークまでいってしまう、遺跡に関心がなければそのままベリーズシティまでいってしまうという選択のほうがこの場合はよかったのでは?ということであった。もちろんそのためには、国境~オレンジウォークが1時間半、オレンジウォーク~ベリーズシティも1時間半くらいバスでかかることを頭に入れて国境を越える必要があるが、その方がより効率的ではないか、ということだった。

 ま、それでも、やむなく泊まらざるを得なかったコロサルで、いくつかのベリーズに関するオリエンテーションを授かることができた。まず、この国は人種の坩堝のようであること、言葉は英語だがスペイン語もこの街では通用すること、そしておおよその物価レベル、見所としてこの街の近くにもマヤの遺跡があるらしいことなどを知る。その夜食べ物屋を探し、食料品店を探してて、おおよその物価がわかったが(それほど安くは感じられなかった)、中華料理店の多さと、ほとんどの食料品・雑貨店のオーナーがすべて中国系だったことに少し驚かされた(その後、それは-食品・雑貨の店は-この地だけでなくこの国全土で、どうやら中国系が独占しているらしいことも知る)。また宿のオーナーはインド系で、そのオヤジからはこの国の通貨が2BZ$(ベリーズドル)=1USドルで、USドルがどこでも通用すること、二つあるマヤ遺跡のうちひとつは歩いてもいけることなどを教えてもらった。で、次の朝はいつもながら早く目が覚めてしまったので、近くにあるというサンタ・リタSanta Rita遺跡に歩いてでかけてみた。そこは街から20分くらい?よく場所がわからなかったので何回か聞いているうちに30分くらいかかってしまったか?、何とかその場所を見つけ写真に収めたが、そのときカメラの不具合を発見、その経緯は失敗編に書いたとおりである。いずれにしろその遺跡の規模はたいして大きくなく、それほど見ごたえのあるものではなかった。そのまま街へ引き返し、その足で街の中心やコロサル湾の見える辺りまでぐるっと街を一周し、なんとものんびりしたところ、面白さはないがそれほど悪くもないという印象を得る。約1時間半の朝の散歩でホテルに戻り、8:15にチェックアウト、歩いて2分のバスターミナルに向かった。

正面の森がSanta Rita遺跡のある公園010_640x427

かなり保存状態のいいSanta Rita遺跡(しかし、この写真はすでにピントがあっていない)
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コロサル中央公園前の教会と、その向こうが市庁舎、この道の突き当りがコロサル湾012_640x427

コロサル中央公園とその下がコロサル湾
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 ベリーズシティ行きのバスは8時半にきて、5分くらいの停車で発車した。これもあとで確証に近いものを得たが、このバスの関係者(ドライバー・車掌・ターミナルの職員等)はほとんど黒人系が占めていた。その時わたしは、とりあえずラマナイ遺跡へ行こうとしていたのでオレンジウォークまでと、その車掌に告げる。4BZ$だった。が、オレンジウォークがコロサルから1時間の近さであることを知らず、9時半に着いて、さて、どうするか悩んでしまった。で、とりあえずのラマナイ遺跡に行くツアー情報を得ようと街の中心の方向を聞いて歩きだす。そのターミナルはtemporalとり書かれていたから臨時のターミナルだったのかもしれないが、そこから街の中心までは少し距離があって、それにけっこう暑いところで、大荷物を背負っての散策はけっこうきついものだった。トラベルエージェンシーのようなところは見つけられず、街の中心近くにあったけっこうよさそうなホテルで、そのホテルの価格とツアーについて聞いてみる。宿代は前日より高く80BZ$、ラマナイツアーは毎日でていて100BZ$で朝9時発~午後15時ころに戻るとのことだった。まず、ホテルは高すぎ、たぶん安宿は他にもあるだろう、問題はそのときまだ朝の10時過ぎだったことで、そのあとの時間を、たぶん他には見所もなさそうなこの街で過ごすのが少しもったいなく感じられたことだった。決断は早かった。ならばここは帰りにもう一度寄ろう‥、で、たぶん一ヵ月後に戻ってくると、そのホテルの美人の女性に礼をいって、すぐにターミナルに引き返した。そこで再びベリーズシティ行きのバスが来るのを待つ。1時間近く待たされたそのバスは待っている客も多かったので、なんとか乗れたがそれから1時間近くは立ちっぱなしとなった。それでも最後の30分くらいは座れてベリーズシティバスターミナルに13時少し前に着く。1時間半5BZ$、この間が意外と近いこともこの時知ったのだった。

オレンジウォークのバスターミナルと市庁舎Img_0473_640x480Img_0474_640x480


 まったく、どうするか決めていなかった。ただ以下の想いがあった。1,ベリーズシティは宿が高いのではないか? 2,あまり見所がないのではないか? 3,ここから海に行くわけでないから、別にここに滞在しなくてもよい、4,その時間ならもしかしたら次の街までいけるかもしれない‥、、このターミナルにはバスの時刻表なるものの案内板も張り紙の類もまったくなかった。どこへ行くバスがあって何時に出るのかがまったくわからない。で、オレンジウォークのターミナルにあった売店のオヤジ(インド系)が、バスの時刻に詳しかったので、ベリーズシティのターミナルにも数軒あった売店 - そのいずれの店のオーナーもやはりインド系だった - のひとつで、サンイグナシオSan Ignasioへ行くバスが何時か聞いてみると、そこのオッサンは彼らが詳しいと、お揃いのシャツ(ユニフォーム?)をきてターミナルを仕切っていた数人の黒人の職員を指した。その一人に聞いてみると、その日は3月1日の日曜だったが、その日は1時間に一本、明日からのウィークデイは30分に一本あるような答え(わたしの英語の聞き取り能力はフィリピンで少し訓練したはずだがいっこうに進歩してない)。それを聞いてすぐに次の行動に移った。まず先ほどのインド系オッサンの売店に戻って多少のtipを渡し、荷物を1時間~1時間半預かってくれるよう頼む(もちろんロッカーなどというものはない)。そして街の中心への行き方と方向を聞く。カメラの入った小さなバッグひとつでベリーズシティ散策にでかけた。ここも暑いところだった。15~20分くらい歩いたあたりが街の中心のようだった。といっても日曜だったからか人通りがほとんどない、商店もほとんど閉まっていた。橋があってボートやヨットが舫ってあって、その向こうは海のようであった。どうやらその袂がベリーズを有名にしているリゾート地キーカーカーCaye Caulker やサンペドロSan Pedroへ行くボートがでるところのようだった。そのターミナルを覗いてみる。そこの売店のオーナーもインド系のようだったが、ボートの情報以外にチェトマル、カンクン方面、フローレスグアテマラシティ方面への直通バスのticketを扱っていたので、わたしにとってはその情報のほうが貴重であった。その街ブラの途中、適当な食べ物屋も探していたが、日曜だったからか、あるいはそれは別のエリアにあったのか、ほとんどそれらしい店を見つけることができず、その代わり路上の弁当屋は何人も目にしていた。もちろんわたしにとってはそれで十分というか、むしろその方がありがたかった。で、そのうちのひとつで注文すると煮込んだ肉(店によって違うかもしれないが牛・豚・鶏の選択ができた)・ポテトサラダ(あるいはマカロニサラダ)・豆ご飯(たぶん小豆)の組み合わせは、その後他の街でも同じものを食したが、どこも一緒、そして6BZ$と値段も変らないようだった。で、それはわたしにはグアテマラメシなんかよりずっと好みにちかく美味しかったが、それでも6BZ$即ち3USドル;約350円はこの国の物価にしては少々高いのでは?と感じられたのだった。それと更にいけないのはビールが高かったことである。すでに前夜コロサルでも中国系のお店で見つけたとき小瓶が3BZ$だったが、グアテマラではビールが安かっただけに異常に高く感じられたのだった。それでも、その弁当にはビール以外は考えられなかった(どうもわたしの見るところ、グアテマラベリーズあたりではビールは食事とともに飲むものとは考えられてないので - 彼らはコーラ等の甘味飲料を好んでいる - この嗜好は食文化レベルに差があるのではないかと思っているが)。それで、まず路上飯屋で発泡スチロールの弁当箱に入れてもらった飯をテイクアウトして、バスターミナルまでの帰り道、ビールを売ってそうな店を探しながら戻る。一軒開いていた店はやはり中国系のオーナーの店だった。栓をあけるか聞かれたが断ってビール一本テイクアウト、いずれも食事する場所としてはターミナルのベンチ以外に適当なところが思い当たらなかったのとターミナルの売店ではビールを扱っていないのを知っていたからであった。1時間15分でターミナルに戻り、その朝以来はじめての食事となった。ビールがあったので大変美味しくいただけたのはいうまでもない、、そのあと売店で預けた荷物を受け取って待つこと15分くらいでバスが来た。15:00発のベンケBenque Viejo del Carmen(グアテマラとの国境のベリーズ側の街)行きバスが発車してまもなく、わたしは珍しく深い眠りに落ちてしまった。前後不覚というほどバスで寝入ってしまうのは生涯はじめてのことだった。しかも2時間もの間、その間のことはまったく覚えていない。なんというかよほど疲れが溜まっていたとしか考えられないが、ま、ビールが適度な誘眠剤となったということもあったかもしれなかった。気づいたときバスはサンイグナシオの手前なのかどうかも定かでなかったので、車掌に聞いてサンイグナシオに着いたら教えてくれるよう頼んだ。それから30分くらいで、街らしいところに着き、そこがサンイグナシオだった。17時半だったが、まだ明るさが多少残っていた。

ベリーズシティのバスターミナルImg_0476_640x480

ベリーズシティの中心辺りにあった英国風建物の裁判所?
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街の中心スウィング橋から海のほうを見る、左手がボート乗り場?、下の写真はそのターミナルの中の売店Img_0479_640x480Img_0480_640x480