独歩の独り世界・旅世界

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インドの旅 7)マナリ Manali へ

 今回の一応の目的地はレーLeh/ラダックLadakhであった(行き着けるかどうかわからなかったが、それでも帰りの飛行機は手配済みだった)、、そこへ行くには陸路もあるが、その道はかなり過酷で、しかもそんなハードロードを一泊2日かけていくものだから、今ではレーへの行き方としては空路が一般的なようであった、、しかし、わたしはあえてその陸路を選んでいた、、なぜならその一泊2日の陸路こそ、世界で最もハードなバス旅かもしれなかったからである、、それは4~5000mの峠を四つも越えていくマナリからのルートであった、、そしてそのルートのこともマナリManaliという街のことも、もう30年、いや40年前から知っていて、そのころからいつか行ってみよう、必ず行こうとずっと思い続けていた場所であった、、が、その30年40年前には実は陸路としてもうひとつルートがあった、、むしろそのころはまだちゃんと整備されていなかったマナリルートよりも、より一般的だったスリナガルSrinagarからのカルギルKargil経由の道であった、、こちらも500km近い道のりがあってやはり一泊2日の行程であったが、越える峠が少なかったり道がよかったりしたので、マナリルートより楽といわれていた、、それが、いつのころからかそのルートが印パ停戦ラインの近くを通っていたこともあって、両国の緊張が高まったときに外国人の入域が制限されてしまった、、そして日本のガイドブックからもそのルートの紹介が消えてしまい、そのまま今日に至っていた、、ところが実際はもう何年も前からそのルートは復活していた、というより制限は解除されていたので選択肢としては現在でも陸路は二つあったのである、、実はわたしも詳しくは調べなかったので、また日程に限りがあったので帰りは飛行機にしてしまったのだが、陸路の旅をより好む若い人たちには、両ルートを使った一周コースを勧めたいと思っている、その場合の回り方としては、やはりマナリinのスリナガルoutということになろう、、なぜなら正直いってスリナガルルートは通っていないからわからないのだけれど、マナリルートは想っていた以上に(わたしにとって)ハードだったからである、、そして地上の楽園とうたわれているスリナガルを最後に持ってきたほうが旅の締めくくりとしてはいいのではないかと思うからである、、ま、そんなわけでもしスリナガルルートを選択したならば、ここダラムサラ・マクロードガンジからはジャム経由でスリナガルへ向かうことができたのだけれど、情報がなかったからではなく、最初からその道は通ってみたかったという理由でわたしはマナリルートを選んでいた、その朝マナリへ直行するバスに乗るべく、雨の中バススタンドに向かっていた、、

 実はそのバスがどこから出るのかいまいち不明であったのだ、、インフォメーションで聞いた情報では街の中心のスクェアからといっていたが、前日の観察では人と車でごった返しているその狭すぎる広場から出て行くバスはなく、ほとんどのバスは少し下ったところにあるバススタンドからでていた、、だから可能性としてはバススタンドのほうが高いと想いながらスクェアにきてみると、それらしいバスが停まっているではないか、、! ?(昨日の写真参照)‥聞いてみると確かにマナリ行きだという、、一安心、早速乗り込むも乗客はほとんどなかった、、昨日からの雨はやまず、降りしきる雨の中バスは6時15分に出発し、山を下っていった、、マナリ着が何時ころになるかは聞かなかったがバス代280Rsからして、それまでのわたしの計算法1時間30Rsをもってしても10時間は超えるであろうことは想像がついた、、バスはまずマンディMandiという大きな街へ向かうのだが、インド全体の地図を持っていなかったのでどこをどう通っているのかは見当がつかなかった、、が、いずれにしろ5000m峰を含むザンスカール山塊南部(もしかしたら別の名称があるのかもしれないが)の山すそをまわりこむように道が走っているのは間違いなさそうであった、、しかしあいにくの雨、展望はきかず景色を楽しむというわけにはいかなかった、、途中大雨のためか何らかのアクシデントで渋滞しており車は停まってしまったが、そのときはすぐに動き出し、山すそなのでアップダウンはそれほどなかったが全線ほとんど山道をバスは走り続けて、ほんとにやっと、といった感じでマンディに着いたのは13時15分であった、そこまで7時間、それがちょうど全行程の半分くらい?、そこからバスは方向を変えビーズ河Beas Riverに沿って北上した、、

  マンディの街はバスの中から眺めただけだったが、それでもかなり大きな街であることは一目瞭然、大きな橋を渡ったときに左側に見えた寺院Gurudwara Templeだけでなく、多くの寺院や見所があって、標高1000m弱のロケーション、ビーズ川河畔といった風光明媚、それほど暑くない自然条件は、インド人の旅行者を多く集めているところのようであった、、何より気になったのはたまたま授業が終わった時間帯だったのか可憐な女子大生を多く目にしたことであった、、写真にとれなかったのが残念、しかしそのとき車中で食した食べ物、名前はわからなかったが、これが美味でその写真は収めることができた、それが以下である、、

115_640x480Mandiの街 114_480x640たまたまそこで車内販売あり、これは豆を主体とした食べ物で20Rs、ほとんど腹は減らなかったので車中(14時間?)で食べた唯一の食べ物となった、、

  マンディを13時半にでたバスはスピードを上げビーズ川河岸を北上した(今気になってもう一度地図を当たったところ方向としてはむしろ東に近く、北東方向といったほうが正確だったかもしれない)、そのとき雨はやんでいた、、景色が一変し大雨を飲み込んだ濁流が勢いよく流れ、切り立った両側の崖のいたるところから雨水が滝になって流れ落ちていた、、道はV字谷を流れに沿って造られており、だからそれほどの登りではなかった、しかしその切り立った山塊と河の流れはどこをとっても絵になった、、晴れていればもっと素晴らしいであろうことは想像できたが、それでもなかなかのものであった、、マンディをでて1時間くらいたったころか、左に落石でつぶれた車を見たその先で、バスは突然停まった、、よく見ると、その先延々車が続いていて全て停まっていた、あ、これは長くかかるぞ、と一瞬で判断できた、、原因はわからなかったが、今まで降っていた雨からすれば土砂崩れかなんかで道が切断されてしまった可能性は十分ありえた、、が、誰もどうすることもできずただ待つしかなかった、、2時間くらいして少し動いたのだけれどそれもほんのわずかで、結局最終的には3時間くらい待ってやっと復旧したらしく対向車がくるようになり、こちら側もいっせいに動き出した、、その3時間という時間は長かったのか、あるいは3時間ですんだとみるべきか、時に車内で夜を越すこともあるとも聞いていたのでもなんとも言えなかった(そういうこともありうると覚悟はしていた)、、しばらく順調に走って車は左に大きく曲がり長いトンネルを越えた、薄もやの中高い峰々が見えてきた、、そこから1時間くらいでクルKulluに到着18時40分になっていた、、マナリはそこからさらに42km北に位置していたから、もちろんマナリに着いたときはもう真っ暗であたりの様子はまったく見当がつかなかった、それでもどこかの大きなホテルだったのか、そこがネオンのイルミネーションで彩られていたのがマナリのファーストインプレッションとなった、、結構でかいところなのか?もしくはかなり俗化しているところなのか?という印象を持ってバスを降りたとき、すでに夜の8時半に近かった、、

117_640x480_3Mandiを出てすぐあたり118_640x480_2停まってしまったバスの前方と後方;下120_640x480_2121_640x480Kullu Valley