独歩の独り世界・旅世界

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Guatemala/Antigua 6)セマナサンタ Semana Santa ①

 セマナサンタ(Semana Santa 聖週間)とは英語のイースター(復活祭)のことのようであった、というのもキリスト教徒でないわれわれには(失礼、わたしには)その辺の知識に欠ける、で、その中米最大のお祭りと謳われていたアンティグアのセマナサンタは今年は4月17日~24日と聞いていたのだけれど、てっきりセマナ(semana 週)といっているのでその1週間のことかと思っていたら、どうやらそれはとんでもない間違いで、今年の場合その祭りは実に3月のはじめの水曜日から始まっていたことをだいぶ後になって知るのであった、、その日3月9日の水曜日をMiercoles de Ceniza(Ash Wednesday聖灰水曜日?今年の復活祭4月24日から逆算して日曜を除く40日前?)といって四旬節として、この日からこのお祭りは始まっていたらしいのである、、??で、その間(4月24日までの間)毎週どこかの教会で、特に金・土・日には必ずVelacion(徹夜の祈り?)またProcesion(行列・行進)が行なわれるとのことであった、、、

 それで思い出したことがあった、この国の宗教はほとんどカトリックであるから、このお祭りはグアテマラ中(正確にいうと中南米どこでも、いや世界中のキリスト教国で)どこにおいても最大のお祭りなわけである、しかし、われわれ旅行者がお祭りとして目の当たりにするのは何といってもProcesion行列・行進である、3月11日の金曜日の夜(今思えば震災の日の夜だ!?)サンペドロでプロセション(その時、この言葉の意味はわかっていなかった)があるといわれて見にいった覚えがあった、夜7時頃教会から楽隊とともに小さなキリスト受難の山車を担いだ行列が出てきた、そして、パルケの前で祈りだか声明?あるいは説明のような演説(口上?)があって、その後その一団は荘重な音楽とともに街を練り歩き始めた、まさにあれがPrimer Viernes de Cuaresma 四旬節最初の金曜日の行進だったのだ、そしてこの日4月10日の日曜、Quinto Domingo de Cuaresma四旬節第5日曜の行進をこのアンティグアで、その規模たるやサンペドロの何十倍?これぞ本場のプロセッションというものを見ることとなった、、、

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 その行進は朝7時から行なわれていたようであった、というのも、わたしはこの日の午後市内各所に設けられたセマナサンタ用特設ブースで初めてその概要・概略・予定等を記した観光客用のパンフレット(スペイン語)を手にすることができたので、その日の朝のこともそれ以前に行なわれていた各イベントについてもまったく知らないでいた、そのパンフレットを見て初めて上に記したセマナサンタの概要やその後の予定・日程を知ったのであった、なのでその日のプロセッションを報告する前にもう少し、そこで知りえたことをその後に知ったいくつかの情報も含めて触れておこうと思う、それはセマナサンタとは直接関係のないことも含まれるかもしれないが、、??

 中米最大のお祭りといわれるアンティグアのセマナサンタには、だからたぶん通しで、つまり1週間ということでなく全期間を通じてのことだと思われるが、人口5万人の町に世界中観光客がやってきて、その数(当然全国各地からやってくるグアテマラ人も含まれる)200万人を越えるといわれている、、ところで、そのアンティグアに教会が幾つあるかといえば廃虚を含めると30を数える、しかしこの数は周辺の町村は含まれておらず、たとえばその日のプロセッションの山車を出している村?San Bartolome Becerraはアンティグア市内でなく南西に数キロ行ったところにある村であるが、そういった周辺町村を含めると、その数4~50を数えることになろう、その周辺町村の教会はその地の教会として当然機能していると同時にそれぞれの山車を所有していたが、一方アンティグアの市内にある30の教会のうち現役教会として機能しているところは5,6に過ぎないのである、あとはすべて廃墟、ほとんどが18世紀の地震で倒壊してそのまま廃墟として残されている(それはそれで今は街の趣のひとつになっている)、で、その現役で機能している教会の中で大教会が3つあって、それぞれセマナサンタの期間中その割り当て時に山車を出しているのであるが、それ以外にも周辺町村から山車が出てくる、その割り当てや日取り・順番(年単位で代わるかもしれない)等はその周辺町村を含んだ実行委員会があってそこでの決め事と思われるが、今年の場合市内の教会以外からアンティグアの街に繰り出してくる山車が5~6あった(正確にはよくわからない)、そのうちのひとつが前述したアンティグア南西の村から繰り出してきたその日の山車San Bartolome Becerraのプロセッションであったのだ、、、

 わたしがその通過を見送ったのは午後2時頃、Santa Rosa教会近くの公園からであった、朝の7時に出たプロセッションが直線距離にして5,6km、碁盤目状のアンティグア市街の街路を縦横に練り歩いているわけだから、それでも7kmくらいか?そこまでたどり着くのに7時間、つまりその行進のスピードは時速1kmくらいと思ってくれて間違いない、最大の山車(キリスト受難を乗せたAnda)の担ぎ手は約100人、その一行の総勢は1000人をくだらない、Cucuruchoと呼ばれる紫の装束を身にまとった関係者が山車の進路を守るため及び行進の護衛のために何百人もが事前に沿道にはりつく、そしてその間を香をたきながら行進するもの、あるいは聖人の肖像画や聖遺物を持った集団が行く(いわゆる露払い?)、鳴り物が聞こえてくると電線回避の長い棒を持ったものが進路を作り、その後にAndaと呼ばれるキリスト受難の山車を担いだ主役の登場となる、その後に楽隊、そしてしばらく間をおいて女性が担ぐマリア様の山車、そしてまた楽隊、‥えんえん続くその一行がわたしの前に最初に現れて通り過ぎ去るまで30分くらいはかかったか?なかなか圧巻で見ごたえのあるものであった、ま、日本の御輿を思い浮かべた(が、このお祭りに喧騒はなく荘厳とした行進であった)、いずれも年に一度の盛大な祭りは重要な宗教行事でもあった、流石にすべての沿道は見物客で埋め尽くされ身動き移動はままならないほど、だから事前にどこか待機場所を決めておいたほうがよいのかもしれない、もっともそうやって市内を一日中練り歩くのだから(ルートは事前に決まっていて、特設ブースで毎日の山車のルートおよび通過予定時刻の入ったパンフリットをくれる)時間次第でその場所場所にいって見ることもできる、そうして朝7時に出庫した山車がその教会に戻るのが夜半23時と予定されていたが、おそらくわたしが見ていた時点での遅れから察するに、その日のうちに帰り着くことはできなかったりではなかろうか、、??その日のプロセッションはそれでもまだ序の口のようであった、何せそれはSemana Santa復活祭のまだ2週間も前の話であったのだから(しかし一プロセッションの基本スタイルは変わらない)、つまり実際の1週間17日から24日の間のそれは、一日に幾つものプロセッション(複数の教会からの山車)がアンティグアの市街を練り歩くことになる、それについては、またプロセッションの行く手を飾る美しい装飾絨緞Alfombrasアルフォンブラについては次の機会ということで‥~

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