独歩の独り世界・旅世界

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山レポート 5) 鼻曲山 1655m

鼻曲山はほとんど知られてない山(わたしも今回計画を立てて知った)、むしろ一般的には霧積温泉のほうが有名で、霧積温泉の裏山といったほうが適当かもしれない、軽井沢の北北東に位置し軽井沢から最も近い山でもある

山行記録 ; 2008年11月2日 霧積温泉金湯館発 8:45 角落山・剣ノ峰分岐 9:25 天狗坂下 10:15 鼻曲山山頂 11:00 留夫山 12:20 昼食・休憩 12:55 熊野神社 14:15  歩行 4時間半 昼食・休憩 1時間 

  この奇妙な名の鼻曲山だが、宿を発って約1時間、角落山・剣ノ峰への分岐を越えしばらく平坦な尾根を行くと突然樹林の間からひょっこり顔を出したその山頂、その姿を見て思わず納得&微笑みたくなるようなその形がまさに鼻曲がり、まったく誰がつけたかうまいネーミングだと感心させられた、すっかり色づいてる紅葉とすでに葉を落としている木々の間から、その山頂、その稜線をたどって目の前に浅間隠山、後ろにでこぼこの剣ノ峰・角落山、はるか遠くにすでに雪化粧しているのは谷川連峰か?快晴・真っ青の空、澄んだ空気、これほどすがすがしい山歩きも久しぶりだ、昨夜泊った霧積みの谷の向こうにはぎざぎざの妙義がはるか下のほうに霞んでいる、一ヶ所きつい登り降りがあっただけで順調に天狗の坂下、ここから傾斜が急になるもそれでも30分くらいで頂上着雄大な浅間が噴煙をたなびかせている、展望はほぼ360度、北側・東側は前述の山々、西に浅間、南に留夫山、はるか遠くは秩父の山々、その右手に八つの峰々、富士山を捜す、それらしき姿を認めるもあまりに低い、結局富士山は特定できなかったが、充分展望を楽しんで留夫山に向かう、結構な登山者でにぎわっていた鼻曲山の山頂とはうってかわって、静かな留夫山山頂で有名な金湯館の包み紙にくるまれたおにぎりをぱくつく、その後はひたすら下り1時間20分で信州上州の県境(昔でいえば国境クニザカイ)熊野神社のある旧碓氷峠に着いた、昼食・休憩入れて全行程(金湯館~鼻曲山~熊野神社)5時間半、天候に恵まれ暑くもなく寒くもなく、きつい登りもほとんどない誠に快適な山歩きだった、展望も悪くなかったし紅葉もきれい、特に黄色に色づいた唐松の林は特に印象に残った、こういう気持ちのよい山歩きは滅多にできるものではない、まだ余力を残し熊野神社前の茶店で力餅をほおばってタクシーで軽井沢駅に下った

 さて、今回の山歩きはいつもの単独行でなく仲間が5人、皆わたしと同世代いわずと知れた中高年のグループで、それも今年還暦になるものが二人いて今回は還暦登山と銘打って企画したものだった、前にもこのブログに添付したことがあるが、この仲間はあるサークル(山歩きのサークルではない)で知り合って、その有志で山歩きを始めもう10年以上毎年春と秋に温泉&:軽登山を楽しんできた、わたし以外は中高年から山歩きを始めた人たちなので、この企画は比較的軽い山&温泉を必須条件とした、普通の人が歩ける行程かどうかが勝負で、それによって参加人数が変わってくる、がそうそう一泊二日の温泉&軽い山があるわけでない(すでに10年近く春秋と実施してきたので)、今までは埼玉・秩父や箱根、山梨の山々、奥鬼怒、南会津等々を訪れたが、企画担当のわたしはネタ切れ気味で今回の場所の選択には頭を悩まされた、で選んだ先がこの霧積温泉金湯館&鼻曲山だった

 知る人ぞ知る霧積温泉金湯館、なかにはネットで調べてはじめて知って是非行きたいと参加してくれた人もいた、何故ここが有名か?わたしはネットで調べたわけでないから(もちろんやろうと思えばできるけど)思いつくまま記してみると、①もう何十年か前確か映画化もされたあの‘人間の証明’(森村誠一)の舞台となったところ(すみません、原作も映画も見てません)②その元になった西条八十の詩‘帽子’に出てくる霧積みの谷③その他多くの文人・墨客の訪れた地(句碑等あり)④今や少し寂れたが山のなかの一軒宿(正確には同族の経営する霧積館というのがもう一軒あるが)いわゆる秘湯⑤残された自然の美しさ四季折々の変化が楽しめる、特に紅葉よし‥等々、ということで一度は訪れたいと前から思っていたのだけど、なかなか一人で泊まるには気が引けるところだった、で今回は還暦登山と銘打っているから、ちょうどよいかなと9月中旬には予約を入れた、11月の紅葉シーズンはきっと早くから満室になってしまうと思ったからだ

 11月1日、千葉から電車を乗り継いで(3回乗り換え)今は終点となっているあの峠の釜飯で有名な信越線の横川へ、ありがたいことに宿の送迎があり、40分くらい車に揺られどん詰まりの金湯館には14時半頃着、水車の背景に明治に立てられた木造2階建ての建物は風情のあるもので、その1階3室をわれわれは使わせてもらえた、風呂はぬるめでしばらくじっと浸かっていないと湯冷めしそうな感じであったが、しかし後からあったまってくる、素朴な食材ながら取立ての山菜のてんぷら、池からすくったばかりのニジマス?他、部屋に運ばれた料理は逸品ぞろい、食事も充分堪能できた、もちろん紅葉もよかった、温かいもてなしの、ほんとは隠しておきたいところだがおススメの宿だ(今日そのサークル仲間に会い聞いて見たら、あれはニジマスでなくここの温泉で養殖している外国の魚だとか?名称不明だがニジマスによく似ている魚だった)

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