独歩の独り世界・旅世界

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奈良・京都 2) 4月30日 うす曇・晴

 大峰山1720m 山行記録 ; 洞川温泉(民宿発) 6:50 清浄大橋(登山口) 7:30 お助け水 8:40 洞辻茶屋 9:05 大峯山寺(山頂) 10:20 30分休憩 10:50発 小笹宿跡 11:20 阿弥陀ヶ森分岐 11:55 伯母谷覗 12:15 昼食休憩 12:50発 天笠平 14:10 柏木登山口 15:30 北和田口バス乗車 16:00 杉の湯バス乗り継ぎ 西河着 16:40 西河民宿 16:45 登り(登山口から大峰山山頂、休憩含む) 2.5h? 下り(大峰山~柏木、休憩含まず)3.5h?

 修験道の開祖役小角(えんのおずぬ)所縁の地として大峰山および根本道場の龍泉寺のある洞川温泉はいずれも有名で、わたしも知ってはいたが初めて訪れることができた、関東人にとって、この地に足跡をしるすことは容易なことではない、しかし当初からここをねらっていたわけではなく、今回この関西行を計画していて友人たちとの日程とわたしの休暇の折り合いを調整したところ、たまたま4月の30日を休みにすることができ29,30日がフリーになった、で折角なのでどこか関西の山をと物色してみたら、縦走でなければ大峰山が可能だということがわかった(初めて関西の山の地図を買った)、早速ルートを検討し洞川~山上ヶ岳~柏木のルートをとることにした、問題は2つあった、ひとつは柏木からのバス、もうひとつは30日どこに泊まるかであった、が今はインターネットの時代なのでそれも何とかクリアして出向いてきたわけだ、ただひとつだけ心配なことはあった、一日に2本しかないバス便柏木15:56発に間に合わせなければならないことであった、そのためには逆算して何時に洞川を出発しなければならないか?大峰山の厳しさはわからなかったが今の体力と地図のコースタイムから勘案して答えは遅くとも7時とでた、おそらく最盛期は宿泊客・観光客、登山者・修験者で賑わうであろう、この温泉街洞川も山開きを2日後に控えその日はまだどこも閑散としており、わたしの泊まった民宿もわたし一人の客であった、だからというわけでもないであろうがたいそう親切にしてくれて、朝の早いことは了解してくれ、しっかり朝食を食べて6時50分頼んでおいたお弁当を持って宿を出る

 上記は5月23日に書いたもの、途中でほったらかして1ケ月が経ってしまった、何とか続きを書いてみるが、こういったものは勢いとか流れがあって、一度中断すると尻切れトンボになりかねない、いずれにしろこの旅の記録は簡単にまとめて終わりにしよう~

 洞川の温泉街はすぐに終わり、行者の道といわている舗装された道を行くと両側にそれらしき謂れのありそうな祠や行場や寺社が現れ大峰講の登山供養碑がそこらじゅうに建ち並んでいる、舗装道を行くこと小一時間で登山口大峯大橋、この橋を渡ったところにそれはあった、大峰登山を計画して地図を見ていてほぉーと感心したことがあった、聞いたことはあったかもしれないが、今の日本の山で女人禁制は恐らくここだけのようだ、とても興味深くその女人結界門とやらを眺め写真に納めた、宗教的かつ伝統的理由によると英文で書かれた案内表示があったのもおもしろく思った

 そこから山道は始まり、所どころに茶屋跡(まだ店開きしていない)や水場があるも一回の小休止で登山口から1時間半、吉野大峰奥駈道主稜線に到着、そこの洞辻茶屋もまだオープンしていなかった、ここまで登山者とは一人にも出会わなかったが、ここで何人か先に行く人を見る、道は少し険しくなったがそれでもいわゆる修験道の行場らしきところはない、そのうちたいしたことのない鎖場を過ぎた辺りに鐘掛岩という岩場が現れ、これはまさしく行場、この岩を登る人は届け出てくださいという注意書きがあった、その脇を抜けてもうひとつの行場、西の覗きに出る、ここの断崖絶壁からの身を乗り出す修行は、やはり一人では危険、しかしそこからの眺めは最高であった、しばらく行って頂上の大峯山寺着、何人かの登山者が休んでいた、まぁ数多くの登山者を迎えるルートなので行場を除けばここまでどうということもない山道であったが、お花畑のあるなだらかな頂上から南につづくさらなる山並みを眺めて、あらためてこの山の深さ厳しさを感じないわけにはいかなかった、ましてこの日わたしが辿った洞川からの比較的楽な道でなく吉野の金峰山寺からつづく正真正銘大峯奥駈道を熊野まで辿るとしたら、それは並大抵のことではない、北アルプス1週間~10日の縦走に匹敵するだろうと感慨を深くした、そしてこの日出会った主稜線を縦走している人たちもまた、どこまでいくかは聞かなかったが、わたしのように阿弥陀が森(分岐点、ここにも女人結界門あり)から柏木に抜ける中級ルートでなく、目の前に忽然と聳え立つ大普賢岳に向かって縦走路を歩んでいった、そういう意味でこの初めての関西の山大峰山登山は少し自重気味にというか、まぁ体力相応、より楽そうな縦走でなく横断ルートを選択したわけだが、阿弥陀が森からの下りはまた一人旅となり、そこから15分伯母谷覗きに到着した、ここも断崖絶壁の上から恐る恐る下が覗けるのだけれど、ま、それもほどほどにすぐ目の前の大普賢岳、遠く大台ケ原方面の眺めが素晴らしく絶好の昼飯場所となった、宿の伯母さんが作ってくれたおにぎりが殊のほかうまかった、そこからは展望のない樹林帯の中を長い長い単調な下り、柏木の登山口着15時半、登山者数人しか乗ってないバスは16時頃来た、途中杉の湯というところで乗り換え16時半には西河というところで下車、吉野の山奥を感じさせる東熊野街道はなかなか趣のある山村風景であった、ほとんど客なんぞが来そうにない民宿はたまたまこの日に限って大学生の合宿で夜半からうるさくなるとのことだったが、その前に酒飲んで寝てしまった、しかし寝るのが早すぎたせいか、学生たちの話し声でやはり夜半に目が覚めてしまった

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