独歩の独り世界・旅世界

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ハイデルべルク Heidelberg / ドイツ 2014,8,9

 前回4年ぶりのヨーロッパと記してしまったが、よく思い出してみると(年取るとこういうことが多いのだが)一昨年、いや去年か?ポルトガル・スペインを訪れているから、正確には4年ぶりの中欧といういい方が正しいことになる、、謹んで訂正させていただきます、、

 さて、8月8日夕刻に成田を発って台北経由で、時差があるのだけれどフランクフルト着は現地時間9日の朝7時頃だった、、乗り継ぎ待ちが2時間くらいでそれは比較的楽だったが、成田~ヨーロッパにトータル18~19時間はやはり長く、遠く感じられた、、それが格安ticketkの宿命なのだけれど、4ヶ月くらい前に8月のお盆時期のticketを漁っていたとき、このチャイナエアラインのフランクフルト往復11.35万円がそのときの最安値で、日ごと残席がなくなりつつあったからすぐに手配したので、それでも、ま、安く手に入れたほうではなかったか?、、しかし、思えば4年前のベトナム航空の成田~ベトナム経由フランクフルト往復は10万しなかったはずだから(8万円台だった記憶がある)いくらハイシーズン・ピーク時とはいえ格安ticketは4ヶ月前でも探すのが難しくなっいるのが実情のようだった、、と同時に未だにアメリカ便にしろヨーロッパ便にしろ日本発のLCCがなく昨今の格安は中国系あるいは台湾系の航空会社が競っているらしいこともこのときわかったが、いずれにしろ安くいくには経由便になってしまうのが現状のようであった、、

 しかし、このチャイナエアラインCI061台北~フランクフルトで予想もしなかった恩恵を与ることになった、、未だにその理由がわからないのだけれど、恐らくBoeing747は数百人の乗客を運べ、その日も満席だったが、その中でも特に安いticketで乗り込んでいる我々に、なぜか台北からビジネスクラスの座席があてがわれたのであった、、が、ひとえにその幸運を喜んだのもつかの間、悲しいかな、そのクラスに乗りなれてない我々は、その広いスペースはありがたかったが身体を水平にできる座席シートの十分な操作方法を熟知しておらず、いつものエコノミー以上の睡眠を得られたわけではなかった、、こうして、それでも多少は身体的に楽だったし、気分も上々でフランクフルトに降りたったが、そのときひとつの懸念が浮上していたのであった、、

 今回の旅はホームグラウンドではないので一応ガイドブック持参であった、、旅の計画も(ドイツ国内だけは)それを頼りにして作っていた、、で、短期間で欲張ったコース取りをしたため、できるだけ前もってホテルを予約し汽車のticketも手配しておくことにした、、ヨーロッパの宿の高いことには驚かされたが、ま、二人だしということで、ほとんど三ツ星クラスの宿を検索サイトで探して予約を入れておいた、、安いほうでは4~50ユーロ(以下€と表記)のホステルから人気観光地の宿は2ヶ月前くらいの時点で安宿はすべて売り切れており、100€もするホテルしか残っていなかった、、それでも宿に関しては1,2箇所を除いておおよそは確定できたのだけれど(ということはルートはほとんど固定された、ということたが)問題は移動のほうにあった、、そこで前に少々触れた‘旅の掲示板’なるところを参照することになったのだが、交通費を安くするにはどうするか?という問題だった、、よく知られたticketとしてユーレイルパス(今やその種類も多種多様だが)なるものがあった、、しかしそれは使い勝手が悪そうで高額なものになっていて昔ほどのメリットが感じられなかった、、で、それに変わる方法として、特にドイツの場合(オーストリアも同じシステムがあった)事前購入による割引、あるいはバイエルンticketといった、ある地域一日乗り放題のticketが簡単に取得できて、それを利用すれば驚くほど安上がりになることをその掲示板で教えてもらうことになった、、早速インターネットを使ってオンラインticketを手に入れたが、結論的にいうと、その購入額合計は二人分あわせても、ちょうどこの時期キャンペーン価格で25%割引のユーレイルパス大人一人分と同額くらいであがったから、いかにそれが賢い方法だったかがわかろうというものだ(具体的に記しておくと、今夏のユーレイルドイツパス - ジャーマンレイルパス? - 5日間が、通常価格大人2名53,400円がキャンペーンで39,400円となり、これはこれで安いと思うが、われわれが5日間で使用したドイツ鉄道DBの割引ticketだと2人合計156€:約22,000円弱、おおよそだがユーレイルパスの半額ということになる)、、ただ前売り割引の場合は購入したticketのルートや列車の変更ができなかったりする制限はあるから、旅の形態によって一概にはどちらが得といえないとしても、わたしのような貧乏旅派には断然お勧めである、、ま、ヨーロッパ旅の達人さんたちにはすでに常識のことかもしれないのだが‥??、、さて、しかしヨーロッパ初日、そのticketで少し気を揉むことになった、、つまり、わたしはフランクフルト空港~ハイデルベルグまで事前割引でICE特急を利用して約1時間、二人で29€のオンラインticketを持っていたのだが、それは時刻が決まっていた、、多少飛行機の遅延を予測して着陸後2時間半あとくらいの列車を指定していたのだが、飛行機の遅れはほとんどなかった、、しかし実際はわたしの想定とは1時間も遅い着陸だったのだ、、どうやらわたしが手にしていたフライトスケジュールにあった予定時刻は3月頃までのもので、そのときは夏時間(サマータイム、4月から?)に変わっていたことをその場になって知ることになった、、なので乗り継ぎが入国審査等の時間を差し引くと1時間もないということになり、少し焦ったということだった、、が、ドイツの入国審査はそれほど時間がかからなかったので30分前にはフランクフルト空港の長距離列車駅5番ホームにたどり着け、ま一安心ということになった、、しかししかるべき列車も多少の遅れがあり、実はその遅れも事前にネット配信されていたことを後で知るが、すでにそれを見る機会はなかったのだった、、で、10分遅れでフランクフルトを9時頃発ったICE513はノンストップ30分でマンハイムへ、そこで普通の電車に乗り換えて15分、10時にはドイツ初日の街ハイデルベルグに着いていた、、

フランクフルト空港長距離列車駅002_640x427

 実は日本人・ドイツ人ばかりでなく世界中の旅行者間できわめて人気の高い街、このハイデルベルグをわたしははじめて訪れることになったので、フランクフルトから近いということもあって最初に寄ることにしたのだけれど、すでにホテル探しを始めた時点で、おおよそのホテル、特に安宿が完売になっていたのには驚かされていた(それによって、いかにこの街の人気が高いかを知らされたわけだったが)、、で、なんとか空きのあった駅前のホテルが85€だったので、先が思いやられる気持ちでとりあえず確保した記憶がある、、基本的に今回は鉄道を主な移動手段にしていたから宿は駅前(駅近)の安宿を探していた、、確かに駅前広場から1ブロックのところにその宿はあったが、到底1万円もするホテルには見えなかった、、それでもこじんまりとした家族経営らしいホテルのオーナー?またはその家族と思われる30あるいは40代の女性はチェックインが少し早かったが、感じよく受け付けてくれた、、20時以降はこのカードがなければ中に入れないと念を押されカードキーを受け取り部屋へ、内装・調度も決して悪くはなかった、、ま、それでもハイデルベルグでなければせいぜい60€といったところ、場所代である(そういった場所がそのあともう一ヶ所でてくる、、いずれ‥)、、そういう意味ではハイデルベルグというところはさすがにそれなれの水準にある街だということをあとで知ることになるが、ま、とりあえず荷物を置いて11時頃から街の中心へ歩きで出かけた、、当初市内観光に24時間バス・トラム等の乗り放題ticket(一日券一人用5.3€、グループ用5人まで9.3€ - このデータは少し古いかもしれない - )を検討したが、少し遠かったがメインの観光スポットまでは歩けそうだったので、それを買わなかったのは正解だった、、最終的にこの街での交通費としては、帰りにバスを使って一人1.2€×2で済んだからで、もし行きもバスかトラムを使ったとしても4.8€だから、この街に限っていえば一日券の必要性はまったくなかったといっていい、、駅前辺りからバスもトラムもでていたが、旧市街までは、ま、歩いて15~30分くらい?、そしてその観光エリアはお城を含めて廻ったとしても2~3時間くらい?、、ただそれは、わたしの実感としてはこの街のよさはネッカー川という川をはさんで対岸の山の中腹?- どうやらそのあたりを‘哲学者の道というらしいが - から眺めた光景が実に絵になるということであって、そのあたりの散策の時間までは含んでないのだが、川のこちら側だけなら実にコンパクトにまとまっていたからそのくらいの時間で十分であった、、その旧市街プラス対岸からの眺めがあって人気のある観光地になっていたと思われるが、その所以は十分に納得させるものがあったということである、、何よりこの街のよさは、その落ち着き?、中心のハウプト通り、マルクト広場・聖霊教会・市庁舎界隈、ハイデルベルク城あたりは観光客が多くてあまり魅力的とはいえなかったが、一歩裏通りに入った街全体の佇まいは、観光地とは無縁のドイツ人らしい質実とした暮らしぶりが垣間見られ、その静けさと落ち着きが伝わってきた、、それは行きがけに歩いて中心部に向かったとき、少々寄り道しながら歩きまわっていたときに感じたものだったが、そこにはなんともいえぬ歴史を感じさせる雰囲気というものが漂っていたのだった、、

ハウプト通りの歩行者天国009_427x640


旧市街の中心マルクト広場から市庁舎とハイデルべルク城031_640x427

庶民の暮らす生活の場にこそこの街のよさが潜んでいるような気がする;2枚005_640x427006_640x427



 さて、わたしのツレは実は足(膝)が悪くて高いところや坂道は敬遠していた、、一方わたしの方は高いところ好きのオノボリさんだったから、必然的にある部分は別行動をとらざるをえなかった、、このときも、すでに街の中心までブラブラと3~40分も歩かせてしまったからもう機嫌は悪くなっていた、、こういうときはさっさと別行動に移るに限る、、マルクト広場の屋台でステーキサンド、ウインナーサンドとビールといったいかにもドイツ的な安くてうまい昼食をとってから、1時間後に同じ場所でということで、わたしはハイデルベルク城に一人で登っていった、、そこからの眺めは悪くなかったが、お城の入場料6€はどうしようか躊躇するものがあった、、そういった思いはその後もいく先々でよぎることになるが、観光客なら、せっかく来たのだからと躊躇いなく見学するのが普通だと思う、、が、これまでの経験から、たいしたことがなかったり、すぐに忘れてしまったりすることが多く、いかにも無駄金・どぶ金になった失敗から、その後パスしたところも多かった(見ないで失敗したり、見学して失望したケースもあり)、、それでもここの場合はわたしは使わなかったがケーブルカー代込みだったから高くはなかったかもしれない、、で、6€払って中に入り月並みな写真をとって、登り2~30分(庭園のテラスからの展望含む)下り15分、城内見学20分でちょうど1時間のお城見学となった、、お城を降りていったん広場であってから今度は対岸の‘哲学者の道’にいってくるからと、また1時間後の待ち合わせにして一人ででかけてしまった、、そんなんでともかく夕食時までは、お互いにうざく感じつつも、ま、平穏を装っていた、、この旅での最初の諍いというか、最初のわたしの失敗(ミス・ドジ・チョンボ)が起こったのは、疲れて夕刻にホテルに戻り、いざ夕食となったとき、付近には駅前のレストランしかなく、それでもそこでまぁまぁの夕食をとれて何とか一日が閉められそうになったあとのことだった、、そこでわたしは部屋で飲むビールや、おやつ・水を買って戻るからと先に帰らせた、、まだ空が明るく、そのときすでに8時を回っていたことにわたしは気づいていない、、ツレはツレで恐らく、わたしが鍵がなくては入れなくなったことに気づかなかったと思われる、、結局一時間近くわたしはツレが気づくか、誰かホテルの宿泊者がやってくるのを待つことになった、、果たしてわたしを助けてくれたのは、その夜到着したという日本人の若い女性だった、、一瞬彼女もチェックインできないのではと思ったが、その点は事前に知らされていて、指定されたところに鍵は置いてあったようで、あわせてわたしも無事にホテルに入館できたのであった、、そのあと部屋に入るとその日一日分の鬱積していたものが爆発し、最初の大揉めが始まった、、が、それと同時に疲れもたまっていたので、それはすぐに寝息に変わった、、こうしてドイツの初夜は8月だというのに決して暑さを感ぜず、だからどこもエアコンの設置はなかったと思うが、快適な眠りをもたらしてくれたのだった、、

ハイデルベルク城、及び庭園のテラスから、街を見下ろす;2枚026_640x427015_640x427_2


城内の有名なワインの大樽とその前にいる守護神?道化師ペルケオ像023_427x640024_640x427

ネッカー川を渡った対岸から;2枚
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