独歩の独り世界・旅世界

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ケールシュタインハウスKehlsteinhaus~フュッセンFüssen,ホーエンシュヴァンガウHohenschwangau 8,19

 このベルヒテスガーデンを基点として、いくつかの観光スポットがあることは、その朝8時半にオープンした駅前のインフォメーションでもらった地図やパンフレットを見る前から、うろ覚えのガイドブックの記述である程度はわかっていたし、駅前のバスターミナルにもその案内はでていて、しかも、日本語の解説もあったからだった、、それを前の日にバスの時間を確認したときにみていたが、我々の行き先は日本でガイドブックを見ていたときに決めてあった、、その場所についてもわたしはそのガイドブックをみるまでは知らなかったのだが、恐らくそこがあることでこのベルヒテスガーデンを有名にしているのではないかと思われた、、なので是非この際足を延ばしてみようと思ったわけだが、それは標高1834mの山の上にあるケールシュタインハウスKehlsteinhausと呼ばれているヒットラーの別荘だった、、

 初めてそれを知ったときはちょっとした驚きだった、、そんなところがあったとは‥!?、しかも今は、それが観光スポットに生まれ変わっている‥??、、1939-40年にヒットラーのためにつくられたというその別荘へはバス専用道路で1700m辺りまでいって、そこから何と山の中を掘ってつくったというエレベーターに乗って、そこまで行く‥??、、そしてそこからはアルプスの絶景がパノラマとなって展望できる‥??、、ま、早い話、いってみるしかなかったのだ、、しかもほとんど歩かずにいけそうだったので、そのバスの時間を前日に調べていたのだった、、それにはわけがあった、、わたしはそこまでの往復にどのくらいの時間がかかるのかわかっていなかったので、それをインフォメーションで聞こうとしたがそのときはすでに閉まっていてのでバスターミナルに行ってみたのだった、、というのも我々はその日の夜はフュッセンの近くホーエンシュヴァンガウというところの宿を予約してあったので、ともかくその日のうちにそこまで行きつかなければならなかった、、で、そのためには何時の列車に乗ればよいかは調べてあった、、それはベルヒテスガーデン発12:20か次の13:20だったが、それに間にあうように行って帰れるかを知りたかったのだ、、で、バスターミナルで時刻を確認したときに、どのくらいの時間がかかるかはわからなかったが、けっこう朝早くからバスが出ていることと、そこへ行くためにはいったんDokumentation Obersalzbergというところまでいって、そこでバスを乗り換えなければならないことを知ることになった、、そしてその日の朝、食事のあとに宿から1分のところにあったインフォメーションに出向いて、そこへの行き方、時間を再確認して、地図やパンフレットをもらったのであった、、

 しかし、そのとき少し迷いがあった、、それは天気がいまいちで、今にも降ってきそうだったからである、、雨具はないし山の上に行くのに防寒具もない、、上にいって降られて何も見えなかったら何しに行ったかわからなくなる‥、、ツレは別に行かなくても‥といっている、、ま、それでも行くだけいってみようと、ともかく宿をチェックアウトして例によって荷を預かってもらってバスターミナルへ、、9時のバスに間にあいそうだった、、この9時のバスというのも意味があった、、我々はその日フッセンまではバイエルンticketが利用できそうだったので、事前にそれをonlineで取得してあった、、バイエルンticketというのは前にも書いたかもしれないが、バイエルン州内のDB乗り放題平日ticketで、ただし特急は乗れない、午前9時から使用可という条件があった、、それでも一人23€、二人だと27€というまことにお得なticketだった、、そしてこのticketは何とバスにも乗れると聞いていたからだった、、で、一応ドライバーに確認すると彼は時計を見てOKしてくれ、とりあえずObersalzburgというところまではそのticketでいけたのだった、、といってもそこまでは15分、、そこからはケールシュタインハウスへのバスとエレベーター通しの(ま、入場料を含めた)ticketが別に必要で、それは一人16.1€だった、、そこには専用道路を行く専用バスが5台ほど待機していて、9:20のバスはそのとき2台が上に向かった、、その道は、よくまぁ、こんなところに、と思わせる断崖絶壁を穿ってつくった道で、それゆえにその展望もまた素晴らしいものがあった、、着いたところからの眺望も180度くらいだったが、観るべきものがあり、雨こそなかったが曇天が悔やまれた、、そこからトンネルを歩いてエレベーター乗り場に向かうのだが、その前に帰りのバスの希望時間を選択し申告していく必要があった(バスの調整のため?)、、124mのトンネルを行くとエレベータ乗り場で、人数が集まり次第登ったり降りたりしていた、、聞いてはいたがそのエレベータのつくりは、ま、金張りではなかったが金ぴか?目を見張らせるものであった、、着いたところが今はレストランになっているケールシュタインハウスのなかのエレベータ乗り場で、1834m地点だった、、

ベルヒテスガーデン駅と駅前のバスターミナル363_640x427

Dokumentation Obersalzburgにあった案内標示板(エリアマップ)404_640x427

Dokumentation Obersalzburgのケールシュタインハウス行きのバス乗り場403_640x427

専用道路(一般車通行禁止)と人数にあわせて増発されるバス399_640x427401_640x427

バスの終点とその付近からの眺め(トンネルの真上に見えているのがケールシュタインハウス)368_640x427_2372_640x427393_427x640


トンネルの内とエレベーター乗り場前373_640x427374_640x427

この写真は大失敗でエレベーター内を撮ったのだが、鏡張りだったので本人も写ってしまった、、カットしたかったが、他になかったので恥ずかしながら載せてしまった、、375_640x427



 山の上で天気はいまいちで、寒いから外には出たくないというツレはその辺りをぶらついてあとはレストランにいるといってそれより上へは行かなかったが、ほとんどの観光客は、もう少し上まで、しっかりと整備された山道をたどった、、そこから数十mも登ると本格的な山道になって、登山目的の人以外はちょっと厳しい道になった、、わたしもその辺りで引き返すことになったが、その先はHoher Göll 2522mという岩峰の頂きに至る岩稜が続いていた、、いや、まさによくこんなところに、というところに別荘はつくられていた、、そこからの眺めは登ってきたベルヒテスガーデンはじめ、遥か彼方まで、いわゆるドイツ・オーストリアアルプスの山々が見渡せたのだが、それほど高い山の連なりは目にしなかったことと季節がら白い峰々も見当たらなかった、、そしてやはり天気が今ひとつだったのが惜しまれた、、それでもその別荘が鷹の巣 Eagles Nestと呼ばれた謂れは十分納得させられるものがあった、、そこには3~40分もいたであろうか?まだ下りのバスの時間には早かったが、エレベーターやバスに乗るのに行列待ちになるのを嫌って早めにエレベータでバス乗り場まで下る、、バスは20分おきくらいにでていたであろうか?予定のバスより早いが?とドライバーに聞くと、もちろんまだ乗客が少なかったので、一台?あるいは二台前だったか、早いバスに乗れてObersalzburgまで降りた、、が、そこから駅までの公共のバスは40分ほど待たされることになった、、ベルヒテスガーデンの駅には11:40に着いたので12:20の汽車には乗れそうだった、、

ケールシュタインハウスから少し登ったところから撮っている388_640x427

十字架のある辺りまで10~15分、その辺までは誰もが登っていた
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少し上は雲に覆われて、山の全貌はつかめなかったが岩稜が続いていた、この先は素人のいけそうな道ではなかった;3枚381_640x427379_640x427382_640x427

鷹の巣はいまやカラス?の巣;2枚(この嘴の黄色いカラスのような鳥の名前は不明)385_640x427386_640x427

山からの展望;3枚(天気がいまいち、途中のバス乗り場辺りからの写真も含む)389_640x427
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 駅から1分のホテルによって荷物を引き取り、ちょっとレストランで昼食には時間が足りなさそうだったので、そのあとドイツの駅ではよく目にすることになる、もしかしたら有名なパン屋さん?でサンドイッチを仕入れ、他の店でワインとビールを買って車中食としたが、このときのフレッツェルというドイツパンのサンドイッチは後々クセになるうまさだった、、12:20発のローカル列車はFreilassingという駅に13:13着、そこでザルツブルグから来る列車に乗り換えて(Freilassing発13:24)ミュンヘンには15:05に着いた、、そこからフュッセンまで行く列車は15:52までなかったが、ま、それは待つしかなかった、、それにあのバカでかいミュンヘン駅の移動には多少の時間も必要であった、、到着10番ホームからトイレによって、また水や食料を少し買い足して29番ホームまで(この駅は何と36番ホームまであった!)15~20分くらいかかったのでは?、、さすがに大きな街の大きな駅であった、、が、そのミュンヘンを今回はパスすることにしていた、、理由は単純で日数がなかったからで、ここはどうしても寄りたい、あるいは行っておきたいというところが、ミュンヘンの場合他に比べてインパクトが弱かったということ?、もうひとつは、これは35年も前のことで、まったく記憶はないのだけれど一度ここを訪れていたこと、さらにここはその日と次の日にもう一度通ることになっていて、当初はここを宿泊予定地に入れていたけれど、駅近の安宿が見つけられなかったことなどがあって素通りとなったのであった、、で、駅前の様子と駅構内の賑わいを垣間見ただけで列車に乗り込む、、そのローカル列車はフュッセンへの分岐Buchloeあたりまでは、ほとんど満席だったが、そのあとはがらがらになって南ドイツの沃野を行く、遠くに山が見えだすとしばらくしてフュッセンに着いた、、18時少し前だった、、ローカル線でミュンヘンから2時間、ベルヒテスガーデンからだと乗っている時間だけでおおよそ5時間、それで二人分27€だったのでバイエルンticketがいかにお得かを物語ってくれた、、おまけにベルヒテスガーデンのバスに乗れただけでなく、ここでもそのフュッセン駅からホーエンシュヴァンガウという村まで行くバスにも乗ることができたのだった、、が、それがためにといってよいか?その後大失敗を演ずることになった、、

ミュンヘン駅;2枚412_640x427414_640x427

ミュンヘンフュッセンの車窓から;3枚417_640x427418_640x427419_640x427



 いうまでもなく、そのホーエンシュバンガウという村は、もしかしたら世界で5指に入る?少なくともドイツでは最も人気の高い、あのノイシュバンシュタイン城のある村である、、当初はその城に行くためにフュッセンで宿を探していた、、が、恐らくこの城の知名度は世界レベルだったからか、宿探しを始めた一ヶ月前くらいにはすでに空いている安宿はなかった、、というより、この一大観光地の宿は軒並み他と比べると高めだったのかもしれない‥??、、それとは知らず、しかしここの一泊はどうしても必要と思われたので、高いのはしようがないかと諦めて一軒の宿に予約を入れておいた、、それはそれまでに予約した中で一番高く、唯一100€を越えていた、、まず宿を確保した上でプランニングにかかったのだが、その過程でいくつかのことがわかってきた、、まずノイシュバインシュタイン城は、このフュッセンという街ではなく、先のホーエンシュバンガウという村までバスで行かなければならないこと、そしてその城の入場のためにはticketを前もってその村にあるticketセンターで取得する必要があること、相当の混雑が予想されるから、午前中の入場にはticketセンターの販売開始時間8:00(~17:00)には行ってたほうがよさそうだということ等々、、それらを総合するとどう考えてもホーエンシュバンガウ村に宿を取ったほうがよさそうだということがわかった、、で、早速その村に宿があるか調べると、数はずっと少ないが何軒かあった、、が、いずれもフュッセンと同じかむしろ高いくらいの宿しか残っていなかった、、何回か、いくつかのサイトで検索をかけていたとき、ある日たまたま一軒、そのticketセンターから歩いて10分くらいのところの宿に空きが出ていた、、価格はかろうじて100€を割って99€という表示、、しかしともかくシュバンガウ村で、少しだがフュッセンより安かったので、すぐにそちらに予約を変更した、、たまたま同じサイトだったのと先のホテルはキャンセル料が無料だったので、その変更には何も問題は生じなかった、、こうして我々はその日シュバンガウ村の宿に行くべく、18:05くらいのバス(もしかしたら18:00のバス?)に乗れたのであった、、村までは駅からバスで10~15分?まだ明るかったが、すでにインフォメーションセンターは閉まっていたし、すでにガイドブックも地図ももっておらず、そこから宿まではまったく不案内の状態だった、、タクシードライバーに聞いて、その方向に歩くもどうにも見つけられず、また地元の人と思われる人に聞くと、何とその聞いた場所の目の前の家がそうだった、、そこは普通の民家といった感じで、いわゆる民宿のようだった、、宿のオーナーはドイツの貴婦人の雰囲気をたたえた気品のある中年女性だったが英語があまり通じなくて少し苦労する、、しかし通された部屋からは、宿の紹介にあったとおりノイヴアインシュタイン城がわずかに見えて、それだけでも高いなりのことはあったかと納得したのだった、、荷を置いてさっそくticketセンター辺りまで下見と夕食に出かけたが、その道沿いに適当な(安そうな)レストランは見つけられなかった、、そこで閃いたのが、ならばバスが無料なのだから、フュッセンまで出ればいいではないか、ということだった、、フュッセンまでのバスはまだありそうだった、、が、あとでわかったことだが、そのとき乗った19時頃のバスがどうやらフュッセン行きの最後のバスだったようだ、、フュッセンに着いて帰りのバスの時刻を見る、、確かにそこには23時頃まで1時間1本くらいでバスがあるような表示があった、、一応それで安心して、先ほど通ったときにみていたフュッセンの目抜き通りを食べ物屋を探して歩いた、、ここはずっと大きな街でレストランやカフェ、みやげ物屋、ホテルが建ち並び、観光地らしい活気があった、、我々の諍いの原因は食べ物にまつわることが多かったが、このときもアワヤという事態になったが、とりあえず爆発はなかった、、わたしは昨日の中華が安くてうまかったので、この日も中華を主張、ツレはそれに乗り気でなかったが、かといって何がいいともいわなかった、、なのでこのときも半分強引にわたしの主張を通してしまった、、その街にも中華やさんは何軒かあって、前日ほどの満足感は得られなかったが、それでもわたしは一応腹を満たして店をでる、、そのときは8時半頃で9時のバスがありそうだった、、駅前のバス停前の広場にはそのバスを待っている風な人が何人もいた、、しかしそのバスは9時になっても来なかった、、同じバスを待っていたヨーロッパ人の夫婦にバスは来るかと聞いてみると、確かに来るという返事だったが、もし来なかったらタクシーをシェアしないかと持ちかけたら、そのときは歩いて帰るからと断られてしまった、、タクシーは時々戻ってきたが、なんだか予約のようで、しかるべき人を乗せて去っていった、、とうとう一時間待っても来そうになく、かといってタクシーもつかまえられそうになかった、、歩くと1時間半から2時間くらいかかりそうだったが、先の夫婦がいったように歩くよりなさそうだった、、ツレの機嫌は最悪になっていたが、どうすることもできず、とりあえず歩きだす、、そこに更に追い討ちをかけるように雨が降り出してきた、、いやー最悪、このときくらい困ったことも珍しく、悔やんでも始まらなかったが、フュッセンに出てきたことを呪うよりなかった、、そのときふと考えが浮かんだ、、目の前に中級のホテルがあった、、わたしは必死の形相でそこに駆け込んで、幸いにフロントに女性がいたので、彼女にお願いしてみた、、タクシーを呼んでもらえないかと‥、、彼女はすぐに了解してくれ、嫌な顔もせずにタクシー会社に電話してくれたのだった、、20分で来るという返事をもらって、丁重に礼をいってそのホテルの玄関でタクシーを待つことになった、、タクシー代は10€で、われわれがバイエルンticketを使って無料で乗せてもらった2回分のバス代と変らない料金だった、、次の日、ホーエンシュバンガウのバス停にあった張り紙を見て、その時刻表の謎が解けることになった、、そこには英語で次のように記されていたのだった、、即ち、たぶん20時以降毎時一本のバスがあるように記されていたが、そのバスに乗りたい人は、(そこに書かれていた)タクシー会社に電話すれば、1時間以内にタクシーで迎えにいき、ホーエンシュバンガウまでバス代と同じ料金で送ります(バイエルンticketも可)、というものだった、、だからバス停にいた人たちはそのタクシーを待っている人たちだったのだ、、それに気づかなかったのと、気づいたとしても電話する手段を持っていなかった我々には、いずれにしろなすすべはなかったのだが、その10€は欲をかいた罰が当たったということか?手痛い授業料だった‥、、

われわれの泊まったペンションとお城425_640x427

部屋からも城が見えた424_640x427

宿の前から見えたホーエンシュヴァンガウ城とticketセンター辺りから見えた同城426_640x427429_640x427

ticketセンター辺りからのノイシュヴァインシュタイン城428_640x427

フュッセン駅と駅前のバスターミナル、このときは7時半頃?まだ明るく、タクシーは停まっていたが、すでにバスは終わっていたのかもしれない、、430_640x427

フュッセンの目抜き通り431_640x427

次の日にみたシュヴァンガウのバス停の時刻表と注意書き436_640x427