独歩の独り世界・旅世界

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最後のパスポート?

 もしかしたら最後になるかもしれないと思って10年前につくったパスポートの有効期限が近づいてきた。そのころはまだ仕事をしていて、リタイア後は羽を伸ばすつもりだったから10年用にしたのだけれど、それが切れるのは2016年9月だった、そのときはもう69になっている、ま、体力も衰えているだろうからわたしの旅もそのころには打ち止めになるであろう、もしかしたら最後のパスポートになるかもしれない、なんて想いで申請した記憶があった。そしてそのパスポートはそれまでにもっていたどのパスポートよりも、十分に元を取ったというか、使いこなし使い切ったといえるものになった。おそらくこの10年の間の出国回数は、数十回、数十か国に及んだであろうと思うからである(調べればわかるが正確には数えていない)。いったい、いつから5年用・,10年用というのが出現したのであったろうか?、また、きちんと整理してしかるべきところに保管しているわけでないから、いままでに何冊のパスポートを作ったのかも定かではないが、最初のものは1970年で、この時はおよそ20ヶ国一年半の旅だったが、当時のパスポートは確か一回きり、その後に数次旅券というものが出現して、毎回毎回取得する必要がなくなって、それからしばらくして、5年用、10年用という形のものになって現在に至っている、と記憶している?、、そうだとすると、数次が2回くらい?あるいは今の10年用が2回くらい?、いずれにしろ30代の10年間くらいはほとんど出かけなかったから、その期間はパスポートなし、それ以外、ということは40年間くらいは手元にあったとなると、これまで4冊、あるいは5冊だったかもしれない‥??、、

  と、まあ、おかげさま(&パスポートのおかげ)で約50年の間に70ヶ国?数十回の渡航をしてきたが、直近の10年前には(繰り返しになるが)もはや70代は身体がいうことを利かなくなっているであろう、、あるいはすでに生命を終えているかもしれない、たとえ元気だったとしても旅はもう卒業になるのでは、なんて思っていた。逆にいうと、この10年間に行けるところは行ってしまって打ち止めにしようと思っていた節があって、そのあとは国内に落ち着いて国内の旅、そしてできたら、何回かここにも書いてきたguest houseでもやれたら、なんて思っていた。そしたら出かける暇もなくなるであろうと‥、、ところが、ことほど左様にわたしの人生はすべからく甘い見通しで来てしまっているのだけれど、ま、甘かったがゆえに、guest house業を始められたものの、そんなに忙しくはならなかったのであった。つまり、毎日毎日お客さん<guest>が来てくれるわけではないことがわかってきたのである。そうなると、おかげさまで身体はまだ動きそうだったこともあって、もう尻が座らなくなってきた(正しくは尻を据えるで、座るという表現はないかもしれない??)。やはりどこかへ‥ 、、こうしてまた次の旅プランが浮かんできてしまうのであったが、それにはまた新たなパスポートの取得が必要となってきたのである。

 さて、これもいつごろからのことだったのだろうか?渡航先のビザ不要という国が、ある時期から増えてきたような気がする(たぶん先のパスポートの変遷とか、海外渡航条件の変遷などといったことを調べている人がいるのではないかと思っている。できたら正確な情報が知りたいのだが‥??)。それは一般の旅行者にとっては歓迎すべきことであったが、それとともに(同時期ではないかもしれないが)渡航先の入国条件にパスポートの有効期間3ヶ月以上なんていう、わけのわからないルールが一般化してきているのを、知ってはいたけどあまり気にはしていなかった。たまたま今回先の旅プランとは別に異常にお得そうなticket<台湾2泊3日16800円>をみつけてその気になったのだけれど、わたしのパスポートは残存期間3ヶ月を切っていた。で、問い合わせてみると、やはり要3ヶ月以上で、新たなパスポートの取得が必要といわれてしまったのだった。ま、そんなことがあって、先の旅プランと合わせて、どうも旅からの卒業は時機尚早だったという結論に達し、漸く新たなパスポート取得に動きだしたのだった。

 ところが、その残存期間3ヶ月以上という、よくわからない取り決めのほかに、もう一つ腑に落ちないことを聞かされる。それは常識の範囲だったのかもしれないが、その場合わたしはてっきり、いわゆる更新手続きというのがあって、パスポートの有効期間はそのまま継続されると思っていたのだが、あくまで新規の申請となって、残っていた期間は切り捨てとなるような説明だった。ただし、新規取得に必要な書類等は必要なく写真一枚でいいとのこと、手続きは簡単そうだった。で、一週間前に、写真は以前に撮ってあったものがあったので、それをもって申請に出かけた。ところがそう簡単ではなかったのだった。まず、写真に写っている顔の大きさ、そして眼鏡を通した目の色が少し変とかいわれて撮り直しを命じられてしまった。それがクリアすると、昔ほどの混雑はなかったといえ、書類の受付に3~40分待ちでようやく受理される。10年用は16000円とのこと、安くはない。もっともそれが海外での身分保証となるのだから、これは安い・高いの問題ではないかもしれない、しかし、それならば例えば、先にいったようにいわゆる更新手続きというような制度ができて、期間もそのまま継続、なんていうサービス(もちろんそれなりの費用はかかるとして)があってもいいのではないかと、多少の不満が残るのであった。というのもまたまたセコイことをいうと、実質的にパスポートの最後の3ヶ月というものは、用をなさなくなり、そのためには3ヶ月余しての新規申請をしなければならなくなる、しかも以前のパスポートの残存期間は切り捨て?これでは二重にカットされる、つまり実質半年分が用をなさなくなるではないか、という不満であった。ま、お役所仕事だからこのへんはどうにもならないことだが、その何冊目かになる新たなパスポートを今日手にすることになる。おそらく今度こそ最後のパスポートになるはずだ、、