独歩の独り世界・旅世界

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四国お遍路 第2弾 1,概略

 わたしは新聞を読まないしテレビもほとんど見ないので、マスコミ・メディア情報にうとく、世間のことをほとんど知らないのだけれど、どうやら今(ある本によると)平成期になってから?あるいは今世紀に入ったあたりから、お遍路はずっとブームの中にあるらしいことを今回第2回目の遍路行から帰ってきて知ることとなった。その中でもとくに歩き遍路が脚光を浴びているのだそうだ。そういわれてみると、最初に出かけた8月の終わりは、暑い時期なので遍路には向かないし歩きはきついといわれ、実際歩いている人、出会った人は極めて少なく感じたのだけれど(それだけに印象に残っていて、過去ログにも何人か登場しているが)、ちょうどシーズンに入ったからか10月の2日から約一週間歩いた今回のお遍路では、たしかに歩いている人が多い、という印象はあった。それだけに逆に、出会ったり、同行したりしても、それほど親しくなることがなく、ほとんど会話を交わさず挨拶だけですれ違った人の多かったことが、極めて対照的な印象として残ることになった。もうひとつの理由として、今回は土佐の高知からの順打ちになったことも挙げられるかと思うが、さらに今回は正直言うとすべて歩き通してはおらず、かなりの部分公共交通機関を使ってしまったことも、そんな印象となった要因といえるかもしれない。そして、決定的な違いとして今回の遍路行が、前回ほどの達成感・満足感を得られていないのも、もしかしたらその辺に理由があってのことではないかという気がしている。以下ごく簡単に今回の遍路行の概略を記し、次回からその実際を記憶に頼って記していこうと思う、、

 一般的に遍路をする動機・目的としては以下のような項目を挙げらるのではないかと思う。①宗教的実践行為として、、②レジャー・観光的側面、、③自分発見、自己変革を求めての思索的・哲学的要素、、④現世利益を求めて、、①は、そもそもの起源であり、そして1200年続いてきた伝統的遍路のあり方といってもいいもので、修業、先祖や死者を弔う菩提・供養、いわゆるプロ(僧侶)及び仏教信者・信徒は、ほとんどこの範疇の行為としてみてさしつかえないのではないか?、②は車を使った近代的遍路の最大の特徴といえそうだし、③はむしろ歩く行為にその哲学的時空が備わっているということを、それこそ平成あるいは新世紀以降に発見していったのではないか?、④については、昔も今も①との関わりの中、神仏祈願の最たる目的だが、かつては病人・貧困者が病気治癒または生命維持の目的で遍路していたことは、地元民の接待の慣習と合わせて成り立つ救済装置だったことが少なくとも戦前まではその存在が確認されていることを考えると、それをも現世ご利益の範疇に入れてよいのではないかという気がする‥??、、

 さて、上のように素人考えで勝手な分類をしてみたが、では、わたしの場合はどうだったのか?、少なくとも前回は②③の要素が強かったことはすでに述べており、特に旅の視点を強調したのは他ならぬ②ということであった。さすがにこの年で自己発見・自己変革は求めていなかったが③の歩くことの時空については②と絡めて、たいそう興味深い視点をもたらしてくれていた。そういう意味で結果として、今回公共交通機関を使ってしまったことによる(と思われる)不完全燃焼を味わったことはきわめて示唆的に思えた。これは今一度検討を要する課題としてわたしの中に残った。一方、ありがたいことに今は祈願したいことは持ち合わせてなかったので④の要素はなかったものの、実は今回①に関わることが多少加わっていたのであった。

 それは土佐の高知在住の大学の先輩が今年の8月に他界したことであった。わたしは彼の同期の仲間とともに、その49日の法要と納骨の儀に立ち会うことになった。それが奇しくも、第一回の遍路行から帰って一ヵ月後に再び区切りうちの続きをするきっかけとなったのであった。納骨式の翌日から、わたしは再び、しかし今度は少し趣向を変えて順打ちで土佐31番竹林寺から歩き始めた。それというのも、区切り打ちは打ち始めの場所も、打ち止めの場所も任意であるから、どこからどのように廻ってもかまわないのだけれど、一応、線は繋げていこうと思っているから、そうすると最初の思いとしては、前回終わったところまでは、まず繋げようという気になる。そこで今回は、土佐の31番から打って、まず、前回終了した41番につなげるべく順打ちで40番観自在寺を目指したのであった。予定としては今回も約一週間、一応帰りの飛行機がもっとも安かった10月8日の高松~成田のticketを6000円で取れたことが、その日程を決めていた。こうしてわたしが初めての土佐・高知に向かったのは9月30日、このticketもたしか6000円(正確には5990円+税+CCの手数料で6800円だったか?)だったと思う‥、、

わたしの四国はこのLCC<jetstar>の格安ticketが日程を決めてくれている。成田~高松または松山間が3990円~なので、四国は近くなっているのだ‥、、Img_1273_640x480