独歩の独り世界・旅世界

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2014の旅 6 , koibana 粗筋

  :結局、ホームスティ先での恋愛ドラマは粗筋だけにとどめることにした、、理由はこれはあくまでわたしの見た目であって、当事者たちは決してバトルなどとは思っていなかったかもしれないから‥、、それと、できるだけ事実を伝えたくともわたしの描写力に自信がなかったからで、残念ながらリュビア宅の出来事の詳細はわたしの記憶の中に、とくにわたしにとっては数十年ぶりに抱くことになった恋心みたいなものは嫉妬心ともに消え去ったことのみ伝えておくことにとどめます‥、、

 さて、われわれがリュビア宅に移った当初、そこにはすでに2ヶ月も前から滞在していて、そこからカノに通ってスペイン語を勉強していたT君とK君の二人日本人の若者がおりました(もう一人中年の男性Kさんがおられたが、暫くしてそこを去り、話す機会はほとんどなかった)、、この二人は一緒に行動していたわけではないけれど、たまたまグアテマラ到着の時期、滞在目的、そして年齢等が近く、たぶんそれ故に意気投合しており、とても仲がよかった、、リュビア宅のしきたり(過ごし方といったもの?)や他の居住者のこと、そしてAntiguaの最新事情といったものを親切に教えてくれ、二人とも最初からわれわれを暖かく迎えてくれたので、もう最初の日の夜から2Fのフリースペースはわれわれの宴会場になっていました、、

 そんな好青年二人が年も近くてかわいいMさんを意識しなかったといったらうそになるでしょう、、また、Mさんのほうでも毎晩一緒に飲み明かすようになった彼らを、見知らぬ土地での頼りになる存在として、わたしからシフトしていったのも、これまた自然な成り行きというものでしょう、、実際にある晩、新たにやってきたもう一人の日本人の若者Sさんも参加しての宴会(グアテマラはビールが安く、スーパーホデゴナで、350mlのbrava×12が36Q、即ち一缶が40円くらいだったので、たいていの場合そのビール他安酒のロンや乾きモノを買ってきて、夕食後テラスで飲み会が始まる、といった感じ)のとき、どうも話がシビアな方面(男の好きな抽象論)に移っていき、哲学的な話をそれぞれが口角泡を飛ばして激論するといった場になってしまった、、もうそっち方面も現役でなかったのでわたしはその様子をただ眺めていただけだったが、その光景が、そこにいたMさんを意識しての男の戦いのように見えたというわけだった、、それはわれわれがそこへ移って5日目くらいのときだったが、そのころからMさんは彼らの一人を意識しだしたように見えた、、ただ、その彼はそのときの議論の勝者ではなかったのだ‥、、が、同時にその頃から仲がよかった好青年二人の関係が少しギクシャクしだしたようにも思われた、、それでも当初予定した3週間は、われわれ4人(新しく加わったSさんはそれほど長居しなかった)は、みんな大人の振る舞いができていた、、毎回食卓で顔を合わせるだけでなく、それぞれ時間は少しずれてはいたが4人とも午前中カノに通っていたし、夜はときどき飲み会も開いて見かけ上は和気藹々であったのだ(しかし、実際彼らはよく勉強もしていた、、というのは彼らは二人とも旅行者ではなく、スペイン語を身につけ、いくいくはメキシコあたりで職を探すという動機で、つまりスペイン語の勉強を目的に来ていたのだから)、、

 わたしはといえば、その日(宴会バトルがあった夜)までの一週間が、何十年振りかのときめきを感じた絶頂期であったようだ、、リュビア宅に移った二日目、まだ彼らとの馴染みも薄い頃、Mさんを連れて十字架の丘からサンフェリペ<SanFelipe>へとAntigua巡りをした頃(そのときの模様はプログにあり)から年甲斐もなく意識しだしてしまって、あとから苦い思いをすることになるのだが、しかし、それは同時にわたしの独り旅がいかに寂しく虚しいものだったかを知らされた時期でもあったといっていい、、わたしを支えていた独りよがりを彼女はいとも簡単に崩してくれたのだった、、つまり、そんな彼女を連れての旅ができたのなら、いつでも(即座に)独歩の独り世界・旅世界は終わりになるだろうと、つくづく思わされたからだった、、しかし結果的にそれは終わることはなかったのだけれど‥??、、

ま、女は恐いのか?男(or onlyわたし?)が弱いのか?、、わたしは彼女にいってしまった、、‘Mさん、あなたに決して罪はない、、しかし(若くて魅力的な女性は)罪作りだ’と‥、、それくらいそのとき彼女は容姿も感性も、わたしには輝いてみえていたのでした、、