独歩の独り世界・旅世界

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ポルトー Oporto / Porto

 そのバスは懐かしいユーロラインのバスだった、、たしか2年前の中欧の旅はEurolineの2週間だったか3週間だったかの乗り放題ticketで東ヨーロッパ(中欧?)を回っていた(その旅もたぶん書いてると思う、、もうだいぶ忘れているのでやはり書いておいてよかったと思う、、ただし読み返しはしてない、、)、、そのときいつも思っていたのは、いこうと思えばそれで(乗り放題ticketだったので)いつでもスペイン・ポルトガルまでいけるという想いであった、、ヨーロッパは狭い、それにバス網が発達していて、特に国際バスがけっこう走っていたので、その気になれば一日でどこへでもいけたことを思い出していた、、わたしが乗ったバスはどこ発かわからなかったが、どうやらリスボンまで行くバスのようだった、、つまりそのとき(2年前)リスボンまで行こうとしたらこのバスに乗っていたのかもしれなかったのだ、、サンチャゴ11時発のバスは、もっと早く到着するのかと思っていたが、到着は10:50で出発は11:05だった、、雨の北スペインの高速を走って、そこもいい街だとサンチャゴのホテルの親父がいっていたスペイン側国境の街ビゴVigoに12:15着、少々の休憩の後12:35に再びバスは高速(フリーウェイ?)に乗る、、確かにビゴは海のそばの街で入り江・河・夥しい数の係留中のヨットなどが車窓から見え風光明媚なところということはわかったが、街中はビルが立ち並ぶ大都会で、しかも最悪の天気、、ま、素通りでも悔いは残らなかった、、ポルトガルとの国境は13:00ころ越えたと思うが、そのときも2年前のバスの旅を思い出していた、、リスボン~セビリャは夜行バスだったのでまったく知らぬ間の国境通過となったが、いずれにしろ今はヨーロッパに国境線(国境チェック)というものがなく、気にしていなければいつ隣の国に入ったかはまったくわからないことになる、、それがわかっていたから逆にわたしはいつどんな形の国境を通過し、どう変化があるかを運転手の後ろの席から窺っていたのだ、、基本的には交通標識の案内があっただけ、とある河を渡るとそこからポルトガルに入ったようだった、、山の中だったのでしばらく走って街が出てくるまでは何の変化もなし、心なしかビゴをでてから車の交通量が減ったくらいであった、、ちょっと建物の感じが素朴になってきたかな、といった程度しか見た目ではわからなかった、、しばらく丘陵地帯を走って大きな街ブラガBragaというところに13:45着、ポルトガル時間12:45だった(時差1時間)、、そこで運転手が交代して12:50発、さらに雨の北ポルトガルの高速を南下して途中ポルトーの空港に13:35、ポルトーには14:00に、予定より15分早く着いた(ということはサンチャゴ~ポルトーは4時間だった??)、、

この河が国境のようだった、、281_640x480

 そこはターミナルのようでもあったが、ターミナルにしては規模がそれほど大きくなくプラットフォームが3列?10台分もなかったと思う、、ありがたかったのはそれでもそこにインフォメーションがあったのだ、、そこで地図をもらい、その場所がどこで街の中心へはどう行ったらよいか教えてもらえたからであった、、もしそうでなかったら、それこそこで路頭に迷うことになったと思う、、ここもまったくの白紙状態だったし、おまけに雨だったからである‥、、そのインフォーメーションのとても親切な親父の説明によると、今いるところはCasa da Musicaという地下鉄駅の真上とのことだった、、で、その地下の駅から電車に乗って三駅いったところにトリンダデTrindadeという駅があって、そこまで行くとその周辺にホテルがあると教えてくれた、、つまり今いる周辺にはホテルはなく、そのトリンダデ周辺がいわゆるセントロらしいところのようだった、、もちろんそのアドバイスに従ったが、いざ地下に降りるとまず切符の買い方からしてよくわからない、、モタモタしていると英語のわかる若者が助けてくれたが、ここもどうやらリスボンと同じプリペイド方式のようで1.2ユーロのほかにカード代0.5ユーロが必要のようだった、、ま、しかたない、、で、けっこう混んでいる3両連結のトラムのような電車でトリンダデにでた、、そこはどうやら何本かある路線の乗換駅だったようで乗客が行き来が多かったが、表に出るとそれほど繁華街といった感じではなかった、、たまたまその時雨が上がっていたので、歩いてホテル探しを始める、、ここはネットで調べてはいたが迷った末予約をいれなかった、、いくつかの候補の控えもとってなかった、、あとから思うにそれが失敗のようだった、、わたしは簡単にホテルは探せるものと思っていたのだけれど、そうでもなかったのだ、、もらった地図にはトリンダデ周辺にホテルは載ってなかったし地図にあるホテルはほとんどが中級以上であった、、カンを頼りに歩いて探すも一軒しか見つけられずそこは満室と断られ、近くの安宿はないかと聞いてみるとその周辺にはなく地下鉄駅をもうひとついったBolhao駅辺りならあるのではないかと教えてくれた、、もちろん一駅くらいならと思って歩き出す、、だんだん繁華街が近くなってくる、、それでもここでの安宿探しはずいぶん難儀することになった、、トータルするとトリンダデで降りてから小1時間も歩き回ったか?賑やかな一方通行の商店街R.de Santa Catarinaを下ってくると青いタイルの美しい教会があった、、それに見とれているとその反対側の角に一軒のHotelがあった、、が、そこはかなり高いことを言われる、、諦めてそこを出るとその先にhospedariaの看板を見つける、、これは安宿を意味していたから早速聞いてみると15ユーロ、もちろんバス・トイレなし日当たりも悪くひどい部屋だった、、で、15でも高いではと、交渉すると12ユーロまで下げたのでそこに決めざるを得なくなった、、早速荷物だけ置いてすぐに街ブラ出かける、、もう少しましなホテルがあるのではとの思いもあったからだった、、というのも、はっきり決めていたわけではないがそこは2泊のつもりでいたからだ、、街へ出て少し行くとそこに確かにBalhaoという駅があった、、それでだいたい場所がわかってので地図を見て次にインフォメーションにいって安宿情報と両替所を聞いてみた(どうもここはやっていることがちぐはぐで最初にトリンダテで降りたときにそこへ行けばよかったのだ)、、ここでも親切なおばさんが地図にはないホテルを2~3紹介してくれ、そのままポルトーの中心部を歩き回ることになった、、幸いにそのときは雨が上がっていて、おおまかな地理を把握する程度には方角とどの辺が中心街かを知ることができた、、で、情報をもらった一軒のホテルを訪ねてみた、、そこは少々高く18ユーロとのことだったが、バス・トイレつき、暖房もあるとのことで、とても感じのいい親切な年配夫婦が家族経営しているようなところだったので、明日朝移ってくると約束だけしておいた、、帰りにマックでハンバーガーを、そしてホテルの前にスーパーがあったのでそこでワインを仕入れて寒い部屋での食事となった、、ポルトー第一夜はそんなんでちょっと惨めな感じだった‥、、

ホテル近くの教会;Capela das Almas287_640x480
下はインフォメーションの近くにあったIgreja da Trindadeトリンダテ教会291_640x480

市庁舎<Pacos do Concelho>前から河の方角を見る、両側が通りになっていて間は公園なっている290_640x480
なかなか趣のある教会;Igreja da Sto Ildefonso283_480x640


  しかしポルトーはなかなか情緒があって、今も昔も商業が盛んなところ?酒蔵が多いところとして有名で歴史があって味わいのある街だったと思う、、ただ、このときわたしに少々ツキがなかったのといくつかのミスをしていた、、ツキがないというよりタイミングが悪かったということなのだけれど、何より時期がよくなかった、、1月はまったくのシーズンオフだったのだ、、そう、やはり真冬だったから、それでも大西洋岸で内陸よりはましだったかもしれないがかなり寒かった、、そしてこの時期はたぶんずっとそんな日が続くのかと思われたが連日天気が悪かった、、ほとんど降られっぱなし‥、、そしてわたしの失敗(ミス)はどういうわけかヨーロッパではここだけホテルを決めておかなかったことで、あとからネット検索してみたらけっこう安いホテルもあったのだけれど、そのためにホテル探しに苦労して結局はひどい宿になってしまったことと、もうひとつはインフォメーションにいったとき親切なオバサンに乗り物一日券の情報ももらい、次の日使うつもりで地下鉄・バス・トラム等が乗り放題という一日乗車券を買ってしまったことだった、、それが次の日雨だったのでほとんど使い切ることができなかったという悔しさが残ったのであった、、

 ま、天気はどうしようもないことだったが、そのためどうしても気はふさいでくるし、雨だとなおさら歩く気はしなくなる、、それでも二日目の朝はまだ降りだしてなかったので、朝一でホテルを移った、、そして空模様を気にしつつも雨具を持ってまた街ブラに出かけた、、移ったホテルも街のメインストリートAvenida dos Aliadosまでは5分くらいだったのでまずそこまで坂を下っていった、、この大通りはなんとなくリスボンのそれ(Avenida da Liberdade )と感じ似ていて、真ん中が公園になっている広い通りだった、、そこはゆるい坂になっていて右にいくとPacos do Concelho<市庁舎>・Igresja da Tridade<トリンダテ教会>へのぼり気味に続いていて、左に下っていくとRio Douro<ドゥーロ河>に続く地形、そして坂の多いこともリスボンと似ていた、、その通り界隈はポルトーの中心らしく歴史的建造物や大きな建物が多く見られた、、市庁舎あたりは前日歩いていたので、そのときは河のほうへ向かってみた、、両側が山になっているくぼみのような地形(リスボンもそうだったが)のメインストリートをいくとEstacao de San Bento<サンベント駅>があってそこが鉄道の中央駅のようだった、、河はその先にあるのはわかっていたが、道がそこから登りになっていたので、たぶん橋になってるのではないかと思われた、、で、その辺りから右方向の道を行く、、しばらく石畳の道をいくと河の見える公園のようなところに出た、、ポルトーワイン協会、ボルサ宮、ボルヘス市場といった建物のあるところだった、、そこから河縁へで、その河縁をいくトラム(市電、これもリスボンに同じ)が走っていたので、さっそく一日券を使って乗車しようとしたが、なんとここのトラムは適用外とのことで断られてしまった(ここにきてリスボンのようにはいかなくなった)、、仕方なく歩いてその界隈を散策、、少しトラムに沿って河縁をいく、、しばらくいくとAlfandega Novaという大きな建物があったが今は使われているのか不明、旧税関と地図にはでていた、、そこからさらに行くと中心からもうだいぶ離れたので帰りはバスで駅近くまで戻る、、そして今度は駅からホテルとは反対の方角の坂を登るとIgreja eTorre dos Clerigos<クレリゴス教会?>、ポルトー大学自然歴史博物館等々、大きな公園や噴水のある広々とした気持ちのよいところにでたが、その辺りからポツリポツリ降りだしてきてしまった、、しかたなくいったんホテルに戻ることにして帰りに例によってスーパーによってパンや食材を仕入れ、ホテルの部屋で雨模様を見ながらの昼食となった、、

ポルトーも坂の多い街だった、、293_480x640_2

Palacio da Bolsa;ボルサ宮前の公園から、隣にサンフランシスコ教会が見えている295_640x480_2

ボルサ宮隣のIgraja de Sanfranciscoサンフランシスコ教会の前を通るトラム(市電)297_640x480_2

サンベント駅前リベルダデ広場Placa de Liberdadeから市庁舎方面を望む285_640x480_2

上の写真と同じ辺りから左手の方向にIgreja e Torre dos Glerigosクレリゴス教会の塔が見える284_640x480

Igreja dos Carmeritas,Igreja do Carmo;2枚(上の写真の教会の裏辺り)
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  雨は降り続いていたが、部屋にいてもどんどん時間がなくなるばかり、まだ見所の半分くらいしか歩いてなかった、、意を決して雨の中をいく、、この一日券は4回乗らないと元が取れなかったので、できるだけ地下鉄を使っていけるところにいってみることにした、、初日にポルトーに着いたところ、地下鉄駅のCasa da MusicaやHeroismoといった駅までいってみたが、そうとう本降りだったので外にはでず、また戻ってTrindadeで乗り換えて、今度は川向こうにいってみることにした、、その橋はかなり高いところにかかっていて、橋を渡ったところがJardim do Morroという駅で、そこで降りる、、その辺りは公園のようになっていて、そこから川向こう、つまりポルトーの街全体と河縁の歴史地区の辺りの眺めのよいところであった、、まさに天気がよかったならば‥の話だったが、それでもポルトーの、ま、世界遺産の街としてのいわれが納得できるような場所だった、、普段なら、あるいは観光シーズンなら観光客でにぎわっているであろうその辺りに人影はなく、そこは川面から数十mの高さにあって、河縁まで降りると、その一帯はワイン工場?酒蔵がひしめいているところだったが、まったく下まで降りていく気になれない天気だったのである、、それでも帰りは電車は使わずに歩いて対岸に戻り、その先のカテドラル<Catedral>界隈をぶらつき、ま、不十分ながらそれでポルトー徘徊を終わりにした、、帰りがけ両替のためサンベント駅によってみると(そこに両替所があると聞いていた)、その構内の装飾タイルの素晴らしさに目を見張らされた、、案外こんなところにこの街のよさがさりげなく出ているのかも知れなかった、、もうひとつ宿の近くにあったIgreja Santo Ildefonso <イルデフォンソ教会>も美しかった、、この三つ、最初の日の宿の近くのCapela das Almas<チャペルアルマス>の青、サンベント駅構内の装飾タイルの青、そしてイルデフォンソ教会の青い壁が、わたしにとってのポルトーだったといってよさそうであった、、駅から坂を登っていったあたりにバスターミナルがあるとインフォメーションで教えてもらっていたので帰り道に寄ってみた、、そこで明日のコインブラ行きのバスの時間を聞く、、けっこうバスはあるようだったが9時半のticketを買っておいた、、そこからホテルは5~10分くらいだった、、雨の中適当な飯屋を物色しながらホテルに戻る、、雨はやまなかった、、夕食はどうするか迷ったが、やはりホテルの部屋でビールかワインを飲みながらが一番わたしに向いてるように思えた、、そこで帰り道に目を付けておいたレストランに出向いて持ち帰りができるか聞いてみるとOKだったので、メニュウを見て魚料理を頼んでみた、、そしてパンとビールをスーパーで買って帰る、、その魚料理は日本でいうとタラの煮付け(甘さのないもっとさらっとしたスープの煮魚?)のような感じで、付け合せの野菜・ポテトがついてとってもうまかった(メニュウ名を控えなかったが、ポルトガルの家庭料理か?)、、この宿といいその飯屋といい、そして親切にしてくれたインフォローションのおじさん・おばさん、このホテルのご夫婦等に接すると、ポルトガルはなんともその庶民的なのがいいとあらためて思うのであった、、

電車で川向こうに渡ったところに展望台のようなところあり、そこから4枚306_640x480307_640x480309_640x480308_640x480

サンベント駅Estacao de S Bento;2枚、下;駅構内の装飾タイル312_640x480313_640x480

ホテル近くのイルデフォンソ教会 Igreja de Sto Ildefonsoも素敵な教会だった、、292_640x480