独歩の独り世界・旅世界

他のサイトに書いていた'独歩の独り世界・旅世界'を移転しました

サフィSafi~マラケシュ

 サフィ Safi というところに寄ってみようと思ったのはほんの気まぐれだった、、その日は1月の8日で、そこ(Essaouira)からもうひとつの世界遺産の街アルジャディーダ El Jadidaというところへ寄ってマラケシュも、ちょっと無理してカサブランカに寄ってマラケシュも十分可能なところにいた、、もちろんもう一泊そこにいて直接マラケシュも、もしかしたらそれがもっとも楽な選択だったかもしれない、、しかし、ま、せっかく来たモロッコ、もう少し知らない街に寄ってみるのもいいかなと思って消去法を使ってみた、、まず、ここエッサウィラはいい街だったが、異例の3泊だったのでもういいかな、という思いはあった、、アルジャディーダは少し遠回りで、結局行かなかったのだけれどひとつには世界遺産ももういいかな(説明は難しいのだけれど)と思っていた、、カサブランカはまったく記憶がなかったけれど一度訪れていたし、聞くところによるとそうとうデカイ街になっているようで行ってもあたふたするばかりが目に見えていた、、で、残ったのはエッサウイラとアルジャディーダの中間くらいにあったやはり海沿いの街サフィというところで、その街名の響き(音?タンタンもそうだったが、サウンドで決めたりすることあり)が気に入ったのでそこにいってみようと思ったのだった、、そこなら一泊してマラケシュに向かうにはちょうどよい距離にも思えたからだった、、で、ホテル前のすでになじみになった茶屋で例によってミントティとモロッコ風パンケーキで朝食(8Dh)をとってチェックアウトした、、この街では言葉が通じなくて気持ちが通じないことがしばしはあったが、この茶店のマスターもホテルの若いオーナーもそこの手伝いのオバサンも、みんな気持ちが通じたように思う、、いい人たちだった‥、、

 バスターミナルまで歩いていくとターミナル近辺はごった返していたが、ひとつには人と乗り物と馬車がごちゃごちゃに行き来しているがためのようであった、、その馬車はすでに二日目には城壁の外で待機しているのを目にしていた、、どうやら城壁内(メディナ内)は乗り入れ禁止のようだったが、それでもメディナの外の公共の乗り物として十分活躍しているのようだったのでとてもうれしかった、、というのも、わたしはキューバ以来馬車が健在の街を無条件でわたしのお気に入りの街としていたからで、その時点でエッサウィラは地球上のわたしのお気に入りの街のひとつに加わったのだった、、だからエッサウィラはいいところだ、と前回書いたのはそんなことも含んでのことだったのだ、、そのごちゃごちゃしたターミナルでサフィに行くバスを探す、、サフィ?サフィ?と聞いて回っていると、このバスだと教えてくれる人がいて、あまり客が乗っていなかったが9:45発とのことで乗車して待つこととなった、、が、その時間になるとそのバスは故障しているとのことで次のバスにまわされた、、ま、乗客はわたしだけでなかったから、しぶしぶ他の乗客に倣っておとなしく次のバスを待つ、、次のバスは10時半発だったが、どうやら各駅停車のものすごく遅いバスだった、、距離的に2時間くらいかと思っていたが、何とサフィ着は14時近くになった(予想の倍の時間がかかったことになる、料金は40Dhだった)、、で、ここも着いたはいいがどうすればよいかまったくわからない、、ただ、そこのターミナルはオフィスビルがあって、バス会社が何社か入っていた、、それでも言葉の問題で情報はほとんど得られなかった、、仕方なくカンを頼りに歩き出す、、まず、ターミナルの近辺にホテルはなかった、、さてどっちにいけばいいか‥??、、このターミナルの前の大通りはゆるい傾斜になっていてその下方に海が見えていた、、とりあえず海のほうへ向かって歩き出すも中心街に向かっているかどうかは定かでなかった、、途中でピーナッツ売りにこの辺にホテルはないかと聞いてみる、、どうやらその道をさらにいけばあるような話、で、2Dh分ピーナッツをわけてもらった、、殻つきのピーナッツはわたしの好物でみかけるとだいたい1~5Dhの範囲で適当に買っていたが、そこのは殻が大きくてうまかった、、それを食べながらさらに行くと市場のような通りがあった、、要するに車は進入禁止の露天市の通りといった感じで、生鮮食料や衣類等ありとあらゆる商品がそろったまことに活気のある通りだった、、たぶんサフィの中心部のように思われた、、しかし目を凝らしていたがホテルは見つけられなかった、、市を冷やかしている余裕はなくさらに先までいってみる、、すでに30分以上歩き続けていた、、ちょっとした広場のようなところにでてホテルはあった、、が、見るからに中~高級の部類、明らかに高そうなのがわかったから聞くこともせず別の道を来た方向に引き返した、、その道もやはり歩行者天国風の市場通りになっていて露店が並んでいた、、しばらくいくとホテルの案内看板があり、やっとの思いでそこを訪ねる、、部屋はあってバストイレつきで135Dh、中級ホテルといった感じだったからその価格は仕方なかったと思う、、いや、もっと安ホテルはあったと思うがもう1時間くらいうろついて見つけられなかったのだから、そこに決めるしかなかったのだ、、そして荷を置いて、今度はいったいサフィとはどんな街かを本気で探りに出かけた、、

Essaouiraのバスターミナル付近061_640x480

途中の分岐の街、街名わからず、しかしここも馬車が健在だった、、 063_640x480

Safiのターミナル前の大通り、遠くに海が見えその方向に向かった、、067_640x480

大通りを行くと市場通り?にでた、、露店が並びそこの魚屋
064_480x640


 まず、海の見えるところまでいってみる、、そこは少し公園のようになっていてベンチなんかもある見晴らしのよいところだった、、そこから下が断崖になっていて大西洋の荒波が寄せていた、、沖合いに停泊中の船も見えた、、海岸線を追っていくと大きな工場のような建物がみえ、その近くが港のようだった、、そしてその手前に城壁の一部が見えていた、、その城壁は海辺から少し高い丘の上へと続いていた、、そこから見ただけでもなんかここも面白そうな街であった、、で、早速そちらへ向かって歩き出す、、港までは15分くらいであったか?すでにそのとき夕方近かったが、エッサウィラと違った活気がまだ残っていた、、その港は防波堤の内側にあって、膨大な数の釣り船(小船?漁船?)が寄り添うように停泊していて桟橋では路上でまた商いされていて市民の数も多い、が、エッサウイラと違ってここは観光客らしい人の姿はゼロだった、、それから丘に登り始めた、、城壁が近かったのともしかしたら、日没を見られるかと思って‥、、少し高みに登るとその下に港が、山のほうには立派な王宮のような建物が見えたが、そこまではいけそうになかった、、わたしがいたところは城壁の外で、つまりその壁の向こうがメディナであることがわかる、、日没はいまいちだったが、日が落ちたあとでそのメディナ内を歩く、、やはりスークがあってメインの通りは両側に商店が並んでアーケードのようになっていた、、規模・奥行きともそれほど大きなものではなかったが、市民の行き来する数の多さで、そこがこの街の繁華街・中心であることがわかる、、いったん奥までいって同じ道を戻ると広場のようなところにでた、、その周りに実は安宿がたくさんあったのであった、、最初に宿探しをしていて引き返したところをもう少し進んでいたら、そこに出ていたはずだった、、そんなところが地図をもたない悲しさで若干悔しい思いをすることとなった、、が、そうやってだいたいの街の感じ、地理をつかんでいた、、帰り道に最初に通った市場通りを行く、、そこの一画に安食堂街があって、ここでも魚フライが店頭にならんでいた、、それを持ち帰りにしてもらってフランスパンとコーラとゆで卵を買ってホテルに戻り、その日の夕食となった、、ま、そんなんで世界遺産エッサウイラほどの魅力はなかったものの、一港町サフィは城壁があってメディナがあってスークもあるモロッコらしい面白さのある街だったといえなくもなかった、、ホテルは中心部に近かったので夜はまたコーラとケーキを求めて少しさまよい歩く、、が、どこにでもありそうなそんな店がなかなか見当たらなかった、、そういえばみやげ物屋の類もほとんどない街だった‥、、

Safiの海岸縁にあった公園から、向こうに見える大きな建物の前あたりに港があった065_640x480

港の様子;2枚071_640x480
072_640x480

港の手前の城壁;上の写真は城壁の外から、下は内側(スークの出口付近)
070_640x480
069_640x480_2

丘からの眺め;4枚、一番上と一番下は海方向、中2枚は城壁越しの王宮?
073_640x480
074_640x480
078_640x480
077_640x480


市場で買った魚フライ(イカ・タコを含む)、それとパンとゆで卵とオレンジとコーラの夕食
068_640x480


 半日の滞在だったが、それ以上いても仕方なさそうだったのでマラケシュに向かうことにした、、朝カフェでコーヒーをもらってからチェックアウトしてバスターミナルまで歩く、、9時半ころターミナルについたのだけれど次のバスは10:20までなかった、、それでも距離的にはエッサウィラマラケシュと同じくらいだったから3~4時間?バス会社もけっこうあって便数も多そうだった、、サフィをでるとその辺りは流石に緑の沃野で、アップダウンもほとんどない道をいく、、14時着マラケシュまで3.5時間・40Dhだった、、そこはもうなじみのドゥカラ門の近くだったから、わたしの好きなRue de Bab Doukkalaドゥカラ門通りを通って、途中タンタンに行くときに寄った串焼き肉を売る店で昼食、そしてスークを通ってジャマエルフナ広場に出た、、前回泊まっていた安宿に戻るもシングルに空きがなく、仕方なくとなりのホテルに行く、、ほんとに間口の接した隣のホテル(数mしか離れてない、同じようなホテルがたくさんあり)は造りも値段も一緒で、そこもシングルがなかったがダブルのベッドを80DhでOKとのことだったので(シングルベッドは70Dh)そこに決めて結局2泊することになった、、

バスターミナルの前のロータリー辺りから、向こうに見えるのがドゥカラ門089_640x480

 ま、あとから思うに、帰りのマラケシュは一泊で十分だったのだけれど、予算的に厳しい状況にあったのでアルジャディーダやカサブランカまで足を延ばさなかったが、マラケシュも物価がそれほど安いわけではなかったからこの選択はどうだったか‥??、結果論だが、もしかしたらサフィよりもアルジャディーダ経由で10日にマラケシュに戻るほうが正解だったかもしれなかった、、で、次の日は、ちょうどそのホテルで会った日本人男性からマラケシュの鉄道駅が立派だったと聞いたのでそこまでいってみたり、前回いったアルマンスールモスク辺りをもう一度ぶらついたり、スークでみやげ物屋を冷やかしたりで時間潰しをしていた、、もっとも同宿となったその日本男性とはホテルの屋上テラスでであったのだけれど、-彼もマラケシュは2度目でそのホテルが気に入っていたので今回は彼女(奥さん?)を連れてきたとのことだった- 確かにそのテラスからの眺めはよく、気持ちのよいところで、まったくそんなのを期待していたわけでなかったから、そこでのんびりできたのはありがたいことだった、、モロッコ最後の夕食はなじみになったところでタジンを食べた、、12月末にマラケシュで両替したDh(モロッコ通貨ディルハム、ダーハム?)は最後の日に尽きかけていて仕方なく30ドルほど両替しなければならなかった、、そしていつものことだが、それ以後は他では使えないDhを残さないように支出に気を遣うことになった、、空港税等は考えに入れておらず、ただ空港までのバス代だけ残しておくことに留意していた、、で、最終日1月11日は早めに空港に向かった、ひとつの気がかりがあったからであった‥、、

マラケシュ鉄道駅とその下は、鉄道駅近くにあったスプラトゥールのオフィス088_640x480_2085_640x480_2

再度出かけたアルマンスールモスク近辺098_480x640
ホテルのテラスから;4枚、午前中と夕方096_640x480_2097_640x480101_640x480100_640x480