独歩の独り世界・旅世界

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セビリヤ Sevilla / スペイン

  その日の21時まで丸一日リスボンでの時間があった、、が、その日はあいにく雨だった、、今当日の模様をチェックしてみてわかったことだけれど、どうしてその前日シントラからの帰りに、そのままバスターミナルへ行かなかったかのわけがわかった、、まったくけち臭い話だが、インフォメーションでバスターミナルの場所を聞いたとき、たぶんバスの時刻も聞いていたしたし、リスボンの乗り物一日券<7colinasという>のことも確かめていて、それだと24時間有効で、明日の夜バスターミナルへ行く時間に合わせてそのticketを買えば有効利用できると思ってのことだった、、地下鉄の一回券が1.25ユーロだったから4回乗れば元が取れる計算だった、、そして次の日一日はそれを使ってリスボン中の乗り物に乗って、いろんなところへいって時間潰しをするつもりだったのであった、が、まさかの雨(といっても前日の夕方すでにポツポツきていたのだが‥)、、

 有効利用ができないまま午前中チェックアウトタイムまではホテル内でPCチェック、というのもリスボンにおいてWiFiが繋がるところが非常に少なかったので、ホテルは貴重な場所でもあったからだ、、そして午後は荷物は置かせてもらえたが雨の中を歩きまわざるを得なかった、、出かけた先は雨でなかったら素晴らしいところばかりだった、、リスボンは坂の街と前に記したが、面白いことにたくさんある坂のうち3ヶ所にケーブルカーのような路面電車が走っていた、、ほんのわずかな距離、坂の上までの一区間数分の乗車であったが、それでも1.5ユーロくらいの料金だった、、それらは2002年にNational Monumentになってるそうで、その歴史が19世紀の終わりから100年以上(120~130年)も走り続けていると聞けば、ま、納得もいくのだけれど決して安くはなかった、、が、それを含めて利用できる一日券だったから、とりあえず近場にあった二つには乗ってみた(Do LavraとDa Gloria)、、坂の上から街ブラしていくと素敵な公園があって眼下の街並みが素晴らしかった、、が、いかんせん雨である、、そのあとは地下鉄や路面電車を使ってカテドラルへ、そしてそこから歩いて坂を登っていくと開けたところがあって(サンタルシア展望台? Miradouro de Santa Luzia)そこからの見晴らしも(テージョ河方面)素晴らしかったが、そこも雨、、そこからはサンジョルジェ城址が近く、また少し登る、、リスボンの見晴らしが一番いいところである、、前に来たときもちろん寄っていてその記憶はあったが、ここは何度きても飽きないところ、、ところがいつからなんだろう??そこにはゲートができていて入場料を払わないと入れなくなっていた、、なんということだ‥!?、、少し迷う、それでも払う価値ありか??雨でなかったら、また前に来ていなかったら迷うこともなかったと思うが、冗談じゃない、と、ちょっと腹立たしかったが諦めた、、そのまま細い路地と階段を下ってセントロまで歩く、、しかしそのあたりサンジョルジョ城址&アルファ地区はぶらぶらするには味わいのある路地がたくさんあって楽しい、、そうやってセントロに出て街ブラしながら時計と両替所を探した、、それまでもその2ヶ所はずっと探していていくつかの目星はつけてあった、、時計はもっとも安いところ両替所は最も率のよいところ、、で、それぞれ7.5ユーロとT/C100ドル→74.7ユーロのところで手を打った、、時計についてはその後もう少し安いのを見つけて悔しい思いをしたが、トラベラーズチェックの両替はキャッシュだと100ドル→75ユーロだったが、ほとんどのところでT/Cは両替できなかったので、ま、仕方なかった、、それよりも次の日スペインに入ったとき、そこではT/Cの両替ができなかったばかりでなく、キャッシュでもとんでもない手数料がかかることを知って、そんなことならポルトガルでもっと大量に両替をしておくべきだったと、こちらはあとで後悔することになった、、

坂専用の路面電車;2枚010_480x640001_480x640

サンタルシア展望台から;2枚004_640x480
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サンジョルジェ城址のすぐ下の道辺りから007_640x480

サンタルシア展望台手前にあるカテドラル003_480x640_3


  それでも時間はたっぷり余ってしまった、、セントロではマクドナルドで数時間粘って(マックは数少ないWiFiポイントであると同時にトイレが使えるので各地で重宝した)、それから荷物を取ってバスターミナルへ、そこでもなすすべなく2~3時間過ごしていた、、ここは流石にポルトガルの首都のターミナルだけあって活気があり、全国各地からのバスが到着していた、、しかし国際バスはそんなに多くはなかったと思う、、21時に到着したバスは(たぶんマドリードから)21時半に出発、空席もかなりあった、、夜の街を走りぬけ高速道路を南に向かう、、夜半ファロに到着したのはわかったがまったくひと気はなくターミナルの照明はほとんど消えていた、、少しは眠れたようだが、瞬く間にセビリャ到着、朝の4時半スペイン時間5時半だった、、いや、それにしても早すぎた、こんな時間にどうすればいいの‥??

 セビリャの情報はないに等しかった、、セビリャの予約した宿の地図は印刷できなかったし、唯一の情報源はカンクンのCasa吉田にたまたまあったスペインのガイドブックに載っていた地図をコピーした一枚だけだった、、しかしそれを見ても到着したターミナルさえはっきりしなかった、、セビリャのバスターミナルもそこそこの規模であったがインフォメーションも売店もレストランもそんな時間あいてるわけがなかった、、深夜の発着は乗ってきた国際バスくらいしかないようであった、、しかし、ま、それがスペインとポルトガルの違いか、たまたまその日は土曜日で週末を夜通し楽しんでいたかのような若者たちが結構バスターミナルや街路に見受けられたのはちょっとした驚きではあった、、

  どっちの方向か?、聞こうにも適当な人が見つからない、、bestな選択はもしカフェでも開いていればそこでしばらく待つというものであったが、ターミナルの中にもその周辺にも営業していそうな店を見つけることができなかった、、ターミナルの待合室(というかロビーみたいなところ、部屋になった待合室はなかった)は吹き曝しで少し寒かった、、じっとしているのも辛い、、ならば歩いてしまおう、、ターミナルを出ると雨は小雨、大きな十字路になっていて右のほうに橋が架かっていた、、ということはその下が河ということになる、ということはその河に沿っていけばセビリャのセントロ?いわゆる歴史地区Casco Antiguoにいけることになる、ホテルはその界隈にあるはずだった、、早朝といっても深夜の面影の通りをいく、、もちろん人通りはほとんどなく車の通行もまれ、どうやら河岸は公園のようになっているようだった、、15分くらい歩いたあたりに写真で見たことのある塔が建っていてもうそのエリアが近いことがわかる、、が、それにしても期待した24時間営業の店は一軒もなく、雨は少し本降りになってきた、、雨宿りを強いられる状況になってきて仕方なく閉まったまんまのお店の軒先を借りる、、それでもまだスペイン時間6時を過ぎたころで周りの闇は変わらない、、いやーほとほと困ってしまった、、困った挙句意を決して宿を探してみることにした、、といっても住所とホテル名がわかるだけ、有名なアルカサールの裏辺りにあるという情報しか持っていない、、アルカサールらしき建物は標識が出ていたからなんとなくわかったが、さてその裏のどのへんか?おそらくその辺りを1時間は徘徊したと思う、、ただ下手に奥まで入ってしまうと出られなくなりそうだったので、いや、それほど入り組んでいてすぐにどこがどこだかわからなくなってしまう迷路のようなところだった、、だから同じところをぐるぐる回っていたに過ぎなかったかもしれない、、それに街灯はついているもののまだ夜が明けたわけでなく人通りもまばら、、やはりこの時間では無理だろうと諦めかけた、、しかし1時間たってもお店の開く気配がなかった、、ようやく7時半ころに一軒開いてるカフェを見つける、これはありがたかった、、もう疲れきっていたのだ、、いつもなら構えとか料金を気にして入るのだけれど、このときばかりは多少のことは問題外だった、、そこでいっぱいのカフェ、ついでに少々高かったが朝食セットも食べてしまった、、そこで1時間くらい休息・雨宿り・時間待ちをして、お店の人にホテルの住所をいっていきかたを聞いて再度挑戦してみた、、何でもSanta Cruz地区で最も美しいといわれるプラザ ドニャ エルヴィラ Plaza Dona Elviraに面していると書かれていたのを思い出し、その場所を尋ねるとみんな知っていて親切にその方向を教えてくれたけれども行き着けなかった、、そこは知っていれば朝食をとったところから5分くらいのところ、何とわたしは1時間かかってやっとたどり着いたというより、たまたま偶然そこに出たという感じで、そのホテルを発見することとなった、、そんなことならそれこそその歩いている間に通り過ぎたホテルが何十件~何百件(いや、このSanta Cruz地区はホテルだらけというか、まったくわけのわからない、しかし面白いところであったが、、)とあったのだから、むしろ予約なんかしていないほうがよかったかもしれなかった、、たった数十メートルしかない通り名の住所をよそ者が地図も持たずに見つけられるようなところではなかったのだ、、いや、地図を持っていたとしても同じだったかもしれないが‥??、、

 やっと荷物を置いて寛ぎ、疲れと寝不足でしばらく転寝、11時ころから活動開始、インフォメーションで地図をもらい、ようやく全体像というか概略をつかむ、、面白いことに確かここも35年前に寄っていたはずなのだけれど片鱗も記憶に残っていなかった(いや、そもそもそれさえ定かでない、寄ってないかもしれない‥??)、、なのですべてが初めて観るがごとく新鮮かつ興味深いところが多かった、、まずいった先が、今朝ほどバスターミナルから歩いてきたときに見かけた塔で、そこはTorre del Oro<黄金の塔?>と呼ばれる、その昔スペインの黄金時代を築いた新大陸への交易船や多くの外航船が出帆したところのようだった、、往時を偲ぶ絵画や写真、船の模型や貴重な資料が展示してある博物館にもなっていて、また塔の上からの眺望も素晴らしかった、、ひとつだけ残念だったのはあとからわかったことだけれど65歳以上のシニアは1.5ユーロで入れたのに知らなかったので3ユーロ払ってしまったこと、、貧乏旅行者にはこういうのが悔しくてしょうがない、、が、その分を次にいったアルカサールReal Alczarで取り戻す、、そこは通常8.5ユーロのところ、注意してみるとやはりシニア料金があって2ユーロであった、、こういうときは得した気分になるのであった、、ま、そこも古い建物(1248年建造のムデハル様式といわれるイスラム宮殿)で壁の装飾や贅を尽くした各部屋及び庭園等、当時の王宮はたいへん見ごたえのあるものであった、、そのあとは街ブラしながら少し離れたスペイン広場 Plaza de Espana (マリアルイサ公園 Parque Maria Luisa)にまで足を延ばし、帰り道ビールとサンドイッチの類を仕入れてホテルに戻って昼食、、夕方にセビリヤの最大見所というべき大聖堂Catedralとヒラルダの塔(La Giralda、この二つはくっついている)を訪れたのだけれど、どうやらわたしはいくべき順番を間違えてしまったようであった、、ガイドブックは持っていなかったけどもらった地図には開館時間も載っていたと思う、、が、そんなもの見ていなかったし、見ていたとしてそれがでていたかどうか‥??、、つまり変則的にその日だけ閉館が15時半ということで、中に入れなかったのだった、、仕方ない明日にしようと思って確認すると、何と明日は日曜で逆に開館が午後14時半からとのこと‥、、なんということか!?明日の宿は決めてしまっていて、その時間はバスで移動中だ、、そんなことってあるのか!?

黄金の塔<Torre de Oro>2枚と上からの眺め2枚;その昔このグァダルキビル川を大型船が航行していた、、当時を描いた絵や地図など多数博物館にあり、、015_640x480021_640x480
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アルカサール:4枚
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スペイン広場:上とマリアルイサ公園;下2枚
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Monumento a Colon(コロンブス記念塔?)030_480x640


  ま、予期せぬ出来事、これが旅の運・不運ということ、よくあることとして諦めざるを得なかった、、コロンブスの墓は見ることができなかったが、アルカサルの庭園の隣に位置する公園Jardines de Catalina de Riberaのコロンブン記念碑はまじかに眺めていた、それでよしとしよう、、そして残された時間をまた街ブラに、セビリャはなるほど世界遺産の街だけあって確かに見所は多く、インディアス古文書館 Archivo de Indias、救済病院 Hosptal de la Calidad、闘牛場 Plaza de Toros de la Maestranza、市庁舎前のプラザヌエバ Plaza Nueva界隈、そしてホテルのあるサンタクルス街 Barrio de Santa Cruz (有料のところは中まで入らず)、、これらがだいたいアルカサールを中心として少し遠いプラザエスパーナでさえせいぜい1kmくらい、だいたいは半径500mくらい以内に収まっているのだから、歩きやすいというかすべて歩いて回れる範囲内にあった、、それがセビリヤの特筆すべき魅力に思えた、、だから結果論だがここは一泊の予定で正解だったようだ、、いや、2~3日のんびりするのも悪くはない、、が、急いでいる人は一日で何とかなるように思えたということです、、問題は夕飯だった、、前回記さなかったがリスボンでの二日目の夜、ホテルの前の通りRua Das Portas De Santo Antaoは夜になると呼び込み合戦が繰り広げられる洒落たレストラン街となった、、ま、せめて一回だけでもと思ってそのうちの一軒でパエリャを食った、、これがまた確かにうまかった、、で、昨日夜はバスターミナル近くのスタンドでパンとセルベサ(ビール)の簡単なもので済まし、今日の昼もたいしたものは食ってなかった、、ここはなんといってもスペインだ、少し贅沢をするか‥??、泊まったホテルもレストランを併設していたがその日は団体客が入っていたようでほとんど予約席となっていた、、街のカフェ、バル、レストランはどこもいっぱい、そのにぎやかさはどこも安くてうまいものが食えそうだ、ということを語りかけている、、ほんとにこういうときは辛い、、一人ということ、言葉がいまいちということ、注文の仕方がよくわからない等々、どうしても気後れしてしまう、、それでも歩き回って入り安そうなところ(それは逆にあまりはやってなくて静かなところなのだが)を探すがそんなところはまずなかったのである、、ま、思いきればあとはどうにでもなったと思うが、結局踏み込めなかった、、で、躊躇ったり迷ったりした挙句なんとバーカーキングに入ってしまった、、ここなら値段も知れているし注文の仕方も変わらない、、セットメニューを飲み物なしで持ち帰りにしてもらって、せめてワインは地元産を昼にビールとパンを買ったところで仕入れてホテルに戻る、、ワイン一本あけたので、その夜はこれまでにない熟睡の夜となったのであった、、

カテドラルとヒラルダの塔;3枚052_640x480
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カテドラル内部
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Plaza de Sanfrancisco界隈、右が市庁舎050_640x480_2
Santa Cruz街の日本料理店(もちろんはいってはいない)031_480x640