独歩の独り世界・旅世界

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バルセロナBarcelonaの回転寿司

 今これを、旅発ち(カンクンへの戻りのフライト)を明日に控えたリスボンの安宿したためている、、それというのもまったく予期せぬ台風まがいの悪天候に外にも出られずなすすべなく、しかもこの安宿はWiFiもつながっておらず、仕方なくワードを使ってとりあえず下書きという悲惨な状態である、、宿というのも当たりはずれがあって、どうも最後のめぐり合いは、はずれてしまったようだ‥、、

 それにしてもこの安宿はちとひどすぎた、、この旅の終わりにきての不運は、この旅全体を象徴するかのように、ポルトガルをいっそうみすぼらしくさせ、逆にスペインを際立たせるか、あるいは幸運だったことを物語っているような結果となった、、少なくともスペインの宿は同じく20ユーロ前後のところしか泊らなかったが、いずれも満足のゆくものだったしWiFiがつながっていないところはなかった、、が、ポルトガルに入ってからはポルトーにしてもここ最後のリスボンにしても宿には恵まれなかった(宿も水物で最初に到着したときのリスボンの宿はよかったが、どういうわけか一ヶ月もたたないうちに10ユーロも値上がりしており、貧乏旅とっての10ユーロは大きく、また30ユーロ以上の宿は対象外としていたのでそこには行かなかった)、最後だから少しはましな宿に、と思わないでもなかったが、この際そんな言い訳を潔しとはしなかった、というより、なんといっても貧乏旅の宿命、先立つものの問題であったのだけれど‥、、

 ということで、やっぱりポルトガルはスペインに比べるとずっとずっと貧しそうだった、、昔来たときはそれを憂いとして影としてポルトガルっていいんじゃない?とずっと想い続けていたが、今回は(日向の)スペインのほうがずっとずっとよかった、、たまたまポルトガルがほとんど雨続きだったせいもあるかもしれないが、そういった時の運・不運というものも旅には付きもので、宿にしても食事にしても街にしても、それが重なると印象が悪くなってしまう、、食べ物もポルトガルはいまいちだった、、その点スペインはバルセロナでお目にかかった回転寿司のおかげで、スペイン全体の印象をよくしてしまったという皮肉なめぐりあわせがあったのかもしれなかった‥??、、

 今回は何回かお伝えしているようにガイドブックを持っていないので、すべての説明が不十分になる可能性がある、、例えばこれから述べようとするタパスTapasの定義がよくわからない、、で、それを以下のように勝手に解釈してみる、、スペインの場合そこらじゅうにあるBar,Cafe Bar, Restaurante等々で、それぞれの店で工夫を凝らして廉価で提供している小皿の料理(おつまみみたいなもの?)と自己流の解釈で話を進めるが、なので店によって出されるものがまちまちだと思うが、われわれ旅行者にとって、特にわたしのような一人旅の場合、なかなか大勢の客でにぎわっている、そういうところへは入りにくいのである、、外から眺めているだけでもうまそうなものが並んでいて、どの店も地元の人たちでにぎわっていた、、何回も入ってみたくなったが、しかしその都度躊躇ってしまった、、やはり場慣れしていないし言葉も不自由だし、頼みかたや値段もわからないのだから、一人では無理だとあきらめた、、が、それではせっかくバルセロナに来た意味がないではないかと悔しさを噛みしめながら‥、、

 そんなときここでも道行く人にチラシを配っている人がいて、その渡されたチラシを見ても初め何のチラシかわからなかったのだが、よく見るとそれはレストランの案内でそこに10ユーロでタパス8皿というようなコピーが書かれてあった、、あー、これなら入りやすいしそこに並んでいる好きなものを取ればいいのかもしれない、しかも10ユーロなら値段の心配も要らないと、思い切ってその店にいってみた、、それは昼間だったので案外すいていて、多少わたしのスペイン語も通じて、やっと初めてタパスなるものを食することができたのだった(もちろん昼間だったが、ワインをもらって)、で、上記定義でそれほど間違いがなければ、それこそタパスなるものは店によって千差万別で、わたしがそのとき食べたものもその一例でしかないと思うが、そこは値段が廉価なだけあって、フランスパンの上にさまざまな魚介や調理されたものを乗せたものが多かった、、それを見て、そして食べて思ったのは、下のフランスパンをシャリにすれば発想は寿司と同じではないかということだった、、ま、いずれにしろそれはおいしかったし8皿も食べたら腹は十分に満たされたのであった、、

チラシをもらって入ったレストランのタパスの一皿
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 さて、その日午後だったか、街ブラ(このたび勝手に造語した言葉で街をぶらぶらすること、しょっちゅうやっているので自分のメモにはそう書いていて、それを使うことにした)していると、なんと日本語で書かれた‘回転寿司’なる看板が目に入った、、おいおい、ほんとかよ、、で、さっそくその店の前までいって様子を見る、表の案内はスペイン語だったが、わたしの解釈では食べ放題10,5ユーロ、ただし昼間、夜と週末は14,5ユーロとなっていた(確か子供は半額くらいだったか?)、食べ放題というのが気になった、、ほんとかよ?ともかく、それまで食に関してはまったく満足なものを食べていなかったので、ま、一度くらい試してみてもいいか、多少の予算オーバーだけど、ということで、次の日の昼にいってみることにした、4ユーロの差が大きかったので、、

 そこはもしかしたら日本人の経営かと想像していたが、入ってみると従業員はみな中国人だった、寿司を握っている人が一人いてその人は日本人だったかもしれない、前にメキシコで東京という名がついたレストランに入ったことがあるが、そこは中国人が経営者で日本人が前のオーナーだったといっていたから、その回転寿司も元のオーナーが日本人という可能性はあったが、そんなことはどうでもよかった、、スタイルはいわゆる日本の回転寿司と同じで、ベルトに乗ったいく皿もの小皿が流れていた、、規模は小さく両側20テーブル?せいぜい5,60席くらいか?そのほとんどは埋まっていて、日本人客が一人もいなかったので少しほっとした、、流れてくるものは寿司なるものは1/10くらいで、あとは餃子も含めた中華系、そしてまさにタパス・オリエンタルとでも呼べそうな魚介や様々なおつまみとしてうまそうなものが、これでもかこれでもかといった感じでわたしの脇を次々に通り過ぎていった、、わたしは欠食児童のごとく恥じらいもなくあれもこれも瞬く間に10皿は食べてしまったろうか?そして思ったことはほんとにこんなリッチな食材(えび・かに・いか・サーモン等々魚介類が豊富だった、全部は食べきれなかった)を食べ放題にしてやっていけるのだろうかという心配であった、、たぶんデザートも含めれば20皿は平らげたであろうか、、日本の回転寿司なら食べ放題はありえないから(なぜなんだろう?やはり無理か、そういえばその店では時間制限もなかった)、高級食材もずいぶん食べたので、ま、4~5千円相当分は食べて飲んだのではないか(ビール3杯にカフェ1杯)?、そこでの支払いは飲み物一杯が込みで、結局16ユーロだった、、日本円にしたら2000円くらい?ま、日本の半額で食べられたことになる、、普通にレストランで食事すると下手すると日本より高かったりするから、このバルセロナの回転寿司はわたしにとって救いの神に出会ったようなものであった、、それでなくとも初めてのバルセロナは宿も街の感じもきわめて印象がよかった、、そのときすでにこの街が気に入っていた、、その上での満腹・満足であった、、ま、これが幸運が重なった、よいめぐり合いの例であったのだ‥、、

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今回はタイミングが合わなかったけど今度いったら入ってみたい日本食レストラン
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 ところが次の日に街ブラしていたら、まったく別の場所で同じような店に遭遇し、そこはわたしが入った店よりさらに安く、しかもこちらは明らかに日本人の経営を思わせる店構えであった、、さすがにそのときは食事時でなく中には入らなかったが、もしかしたらバルセロナの回転寿司は、タパス・オリエンタルとして何気にお勧めなのかもしれないと思ったのだった、、というか、そんなのとっくにガイドブックに載っていたりして、みんな知っていることといわれかねないのだが、ともかく今回はガイドブックなしの旅でバルセロナは初めてだったのである、、‥ということでわたしにとっては新鮮なうれしい驚きだったので、こうしてトピックでここに書き記したしだい、、バルセロナはもう一回行ってもいいかなと思わせるいい街であった‥ 、、