独歩の独り世界・旅世界

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Guatemala 国内の旅 3)シェラ、パナ、チチ その3)チチ~ソロラ~パナ~サンタカタリーナパロポ

 雨がぱらついていた、昨日からぽつぽつ降りはじめていたが、思えばグアテに来て初めての雨だった、今まで使うことのなかった100均の合羽を着てホテルをチェックアウトした、雨の中昨日は何もなかった路上に簡単な雨よけをしただけの露店が所狭しと店開きの準備に忙しい、そんな路地をうろつきながらコーヒーの飲めそうなところを探す、教会前の広場の一画を中心にそれぞれ二筋くらいの通りはさまざまなものを扱う露店で埋め尽くされていた、これが噂に聞いていたチチの市か!?流石に凄いもんだと感心させられる、ここの特徴はすでに有名になってしまったからか、外国人ツーリスト向けの民芸品、装飾品、仮面、衣装・衣類・織物がやたら多かったこと、しかしまだ時間が早かったからか肝心のツーリストはぜんぜんおらず、たいていの店は暇そうであった、だからわたしのような一見してわかる旅行者に対してはその呼び込みが執拗であった、そう言えばここチチとパナを組み合わせたツアー企画はアンティグアの旅行代理店で(学校のアクティビダでもあった)しょっちゅう見ていた、だいたい1泊2泊だったように記憶しているが日帰りもあったかもしれない、それぞれで料金が異なるが、いずれにしろパナ~チチの組み合わせは、距離的に近かったから旅行者にとっても旅行代理店にとっても手頃な観光コースとなっていた、が、詳細を聞いたことがなかったので、実際のところはわからないのだけれど1泊2泊の場合、宿泊地はパナハッチェルだったのではないだろうか、ホテルもたくさんあったしなんといっても風光明媚な地であったから‥、ということは外国人のツーリストはあまりここチチには泊まらないということ?朝方チチの市場にツーリストが少なかったわけはそういうことだったのかもしれない、、、

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 しかし、ツーリスト慣れしているところがちょっと引っかかったが、それでもここの市は見る価値ありかな、とは思った、品揃えが少々他と違っていたというより、ここのオリジナルがたくさんあったということかもしれない、もちろん民芸品ばかりでなく生鮮食料品(主に野菜・果実・生花)の類、鶏やブタの動物の競り市の風景など見応えは多かった、だからといって土産をたくさん仕入れたわけではなかった、昨日一軒の店で少し多めに買ってしまったこともあって、その朝は2,3にとどまった、昨日の店もそうであったが、どうもここはそんなに安いという印象がなかったからだ、確かにモノは本物だったかもしれないが、ずいぶんとせこく吹っかけてくるし、そんなにまけるわけでもなかった、ここの交渉は結構骨が折れた、見るにはいいが買うところではないかもしれないと思って、ま、そんな市巡りも楽しいことは楽しかったのだけれど早々にチチを引き上げることにした、それでも路地裏にあったカフェでコーヒーを飲んだあと1,2時間はぶらぶらしてしまったかもしれない、来たときに降ろされたところからまたワゴン車でロスエンクエントロスに向かった~

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 ロスエンクエントロスで迷っていた、まさかの雨がまだ降り止んでいなかった、だいぶ寒い、そこから3~40分の地パナハッチェルに行くつもりだったが、行ったとしても雨だったらせっかくの世界一美しい湖もたいしたことなくてがっかりしてしまうのではないか、天気の良いときに出直したほうがよいのではないか、チャンスはいくらでもあるのだから‥??その時はまだ時間が早かった(10時半頃だったと思う)、ロスエンクエントロスというところはパンアメリカンハイウェイCA1の幹線上にあって交通の要衝の地、といってもエルキチェ県の県都サンタクルスデキチェおよびチチカステナンゴ方面に行く分岐点にすぎないのだが、バス網しか交通の手段しかないグアテマラにあっては大きな乗換え駅(場)であった、その三差路周辺はバス・ワゴン車の発着場となっていて、その乗換えの人々のための食べ物屋・露店がたくさん出ている、どこにでもあるフライドチキン&フライドポテト屋のオヤジにあの黄色いバスはソロラ(Solola、そこから2,30分のところにあるソロラ県の県都、パナハチェルに行くにはそこでまた乗り換える)まで行くのかと聞いてみた、そうだ、という、いくら?2.5Qとの返事だった、2.5Q?(25円)ただみたいなものではないか !ダメもとでも決して大きな出費とはならない、ならば行ってみるか、、、迷いが消えて乗ったバスで奇跡を見ることになる、たった10分か15分走っただけでみるみるうちに空模様が変わってきた、30分くらい走ってソロラに着いたとき、そこは信じられないくらいの晴天、快晴の空だったのだ ! ! ありか ! ? そういうとき気分はどんどんハイになっていく、当然ソロラの印象がよくなる、バスが着いた教会前パルケセントロを少し下ったところからアティトゥラン湖(ラゴアティトランLago de Atitlun)が見わたせた、おー !! 言葉にならない、そこはちょっとした展望台のようになっていたのだが、どういうわけか旅行者も地元の人も誰もいない、ラゴアティトゥランを独り占め ! !、風が強いのと逆光だったことだけが悔やまれた‥

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 せっかくソロラの街に降りたのだから、少し歩き回ってみた、この明るい陽射しとアトゥティラン湖の眺め、もうそれだけで住んでもいいかなぁ、と思ってしまった、たまたま昼飯を食べようと思い立ち入ったレストランもよかった、そこの若い女性たち(もちろんインディヘナ)が親切だったし頼んだ定食は安くて旨かった、そうだこれで15Qなのだ、昨日のチチの市場の15Qはなんだったんだ!!やっぱりぼられたとしか思えない‥ 確実にここは定住の候補地としてインプットされ、大きな収穫に気をよくしてパナ行きのバスに乗った、パナハッチェルまで3Q、バスは15分おきくらいに出ているようだった、その道のりがまた素晴らしかった、かなりきわどい崖っぷちを下っていくのだが、下るに従って湖の表情も変わっていった、ソロラからパナハッチェルは20分くらい?もちろんパナも晴天で暑いくらいだった、、パナのメインストリートは土産物屋が軒を連ねている、ともかく湖岸に立ってみたかったので土産物屋は一切無視して、しかしきょろきょろしながら湖岸まで歩く、やはりツーリストは多い、ほとんど欧米系で日本人を見ることはなかった、湖岸から見るアティトゥラン湖ももちろんよかったし湖岸に咲く花々も美しかった、湖岸一帯が公園のようになっていて地元の子供たちが水浴び・海水浴をして遊んでいる、物売りの大人・子供も節度を持っていてしつこさがない、おまけにゴミも散らかっていない、流石に世界的観光地、気を使っていることがわかる、しばらく休みながら佇んでいて飽きることはなかった、、

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 その日の宿は決めていなかった、ここパナにも日本人の方が経営されている宿があることは知っていた、しかし、その日はそこに行くつもりはなかった、ちょっと高そうだったし場所もはっきり調べてはいなかった、で、どこに宿を探すかで迷っていた、パナには安宿がたくさんあることはわかっていた、しかしこの湖の周辺にはいくつもの村があってそれぞれ個性的で美しいところと聞いていたのでパナで泊まる必要もなかったのだ、だからどこの宿にするかではなくどこの村にするかで迷っていたのだ、もちろん短日時で全て(湖の周辺に10ヶ所くらい先住民の村があった)に行ってみることはできない、しかしどこの村へもボート(orピックアップ小型トラック)で30分~1時間くらいで行くことができた、そんな候補のひとつにサンタカタリーナパロポという村があった、もちろん純粋(100%)のインディヘナ・カクチケルの村だ、民族衣装がことのほか美しいと聞いていた、パナハッチェルからピックアップ(小型トラック)で2,30分、安宿があるかは知らなかったが行ってみたいところであった、もし宿がなければまたパナに戻ってくればいい、そのピックアップが停まっているという場所を探した、INGUAT(観光案内所)がガイドブックに記されたところになく、詳しい地図もバス・ピックアップの乗り場の情報も手に入らず、結局そのいい加減なガイドブックの地図を頼り歩き回ってみるしかなかった、が、そのピックアップ乗り場はその地図の記載に間違いはなかった、しかし初めてのことで確かに小型トラックは停まっていたが、客もドライバーも乗っていない、もうひとつサンタカタリーナパロポの先にあるサンアントニオパロポへも同じところからピックアップが出ていたので、そのどちらかもわからない、しばし躊躇っていると若いお兄ちゃんが気がついてくれサンタカタリーナパロポはこっちだと言って、そのトラックを教えてくれた、彼がその車のドライバーだったのだ、しばらくして客が集まると(4,5人だったか?)客が集まったからか、時間になったからかはわからなかったがトラックは出発した、簡易舗装の道をパナハッチェルから東方向(湖を背にすると右手方向、または時計回りというのか?)に行く、トラックの荷台に立って、たぶんそのために設えてある(あるいは雨のときにシートをかぶせるため?)骨組みにつかまって風を切る、その後何度も利用することになるこのピックアップという交通手段は、それは立ったままなのだがほとんど近距離用だったため安くて便利で気持ちの良い乗り物となった、、走り出してまもなく道沿いの建物に大きな看板、なんとそこに寿司の絵(写真?)が描かれているではないか!!目を疑う、何でこんなところに寿司の看板が!?そこが日本人の村岡さん一家が経営されている宿‘エル・ソルEL Sol’だということをはじめて知った瞬間だった、そのまま車は崖沿いの道を行く、色鮮やかな花(たぶんブーゲンビリア)が美しい、その向こうアティトゥラン湖が広がっている、坂を下ってまもなくサンタカタリーナパロポに着いた、崖沿いに張り付くようにして上へ上へと延びている、こじんまりとしたその村は実際美しいところだった、教会の前で降りて湖岸に行ってみる、そこからの湖の眺めもまた素晴らしい、ボートが何艘も舫ってあったが、どうやらそれは村民のプライベートボートのようだった、立派な桟橋が作られているところには大きなボート(船?)が止まっていたが、それは乗り合いボートではなく湖一周のボートとのことだった、そこへの道筋の路上に民族衣装に身を包んだ女性たちがその手織りの民族衣装・民芸織物を広げて店開きしている、とっても純朴な感じ、教会のある中心に戻って、そこから崖っぷちにしがみつくように建つ家々の間の路地に入ってみた、まるで迷路のよう、人一人がやっと通れそうな細い路地が上へ上へと続いている、よそ者のわたしにも挨拶してくれる、そうやってしばらく村を歩き回ってみたが、普通なら目にするはずの安宿の看板がない、大きなホテルは村に入る手前あたりに一軒あった、が、それ以上の情報はもってなく、村人に聞いてみたがはっきりしなかった、そこで初めて今日の宿は‘エル・ソル’しかないかな、と思うのであった‥

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