独歩の独り世界・旅世界

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Guatemala 生活 その5)Fin de semana ④San Antonio Aguas Calientes

 人口5万人といわれるアンティグアの街は、実際住んでみるともっと大きな町(人口が多い)のような気がする、実際世界中から人が押し寄せる中米最大のお祭りセマナサンタ(これについての報告は後日)の時などは公称200万人に膨れ上がるというから、その時は例外としても、やはりいつでも観光客が多く、それをあてにしてインディヘナが各地の特産品や手製の伝統工芸品などを持って商売に来ていたりするので、登録された人口以上の街であることは確かだと思う、またアンティグアの労働者の大半は近郊の村々に住んでいるので実際の昼間人口はちょっとした都市といってもおかしくなさそうだ、ここはサカテペケスSacatepequez県の県都でもあった‥

 さて、そんな近郊の村々のひとつにSan Antonio Aguas Calientesがある、ちなみにAntiguaから歩いていける、またはバスで15~20分以内の村として以下がある、Ciudad Viaja,San Juan de Obispo,Jocotenango,San Felipe de Jesusu(上記はいずれもわたしが訪れた村・街)、前回記したSanta Maria de Jesusuもそのひとつで、これらはその中でも大きな村々、他のもっと小さな村も含めるとその数10を越える、それぞれにパルケ・教会があるので一つの共同体として機能しているし、またアンティグアの労働力供給地帯でもある、が、その中で純粋のインディヘナ ‒ 先住民 ‒ の村(住民の90%以上)となると数はぐっと少なくなる、たぶんSanta Maria de Jesusu とこのSan Antonio Aguas Calientes(隣接するSan Lorenzo El Cubo,Santa Catarina Barabonaaもそうかもしれない)くらいではないか?そしてここはインディヘナ・カクチケルの地である、アンティグアのような都会?都市部はその住民の大半がラディノ(混血)で、もともとカクチケルの地であるが今は各地からやってきたインディヘナが混在している、それぞれ民族衣装が違うのだけれど外見だけでどこの部族かの判断はわたしにはできなかった(当のインディヘナたちも自分たちとは違うということくらいしかわからないのではないか?)、そんなグァテマラ各地・各部族の衣装を展示してある小さな博物館?がここサンアントニオアグアスカリエンテにあった(もっと大きな織物博物館Casa del Tejido Antiguoがアンティグアにあり5Qだが見る価値あり)~

 たまたま、この村のことはガイドブックに載っていたので12月26日(日)朝バスに乗って出かけてみた、3Q(30円)30分の距離であったがふた山越えたそこは別世界であった、たぶんインディヘナの村だったからだろうか?まだ素朴な共同体が生きていて、行きかう人には挨拶を交わし、女性は皆民族衣装で共同の洗濯場でおしゃべりしながら洗濯に忙しい(この光景はアンティグアはじめ各地で見られたが)、そこは織物でも有名なところであった、もちろん手織り、その実演や全国の民族衣装を先に記した中央公園の脇の建物、美術工芸博物館で見ることができる、そこには数軒のお土産屋さんが入っていたが、その時観光客はわたし一人で彼らにとっては貴重なお客さんとなった、しかしその時はわたしは何も買わなかった、街中を一回りするのに約1時間、峠から見た村の眺め、アカテナンゴ・フエゴ火山(二つ並んだこの火山はどちらもVolcan de Aguaアグア火山より高い、フエゴ火山は活火山でいつも噴煙が見えている、アンティグアからも眺められる)の眺めが素晴らしく、もう一度来てみたくなる村であった、で実際わたしはそこをもう一度訪れることになった、それは4月3日の日曜日のことだった、、、

 もう一度そこを訪れた理由は実はそのアグアスカリエンテの村の先にもうひとつ村があることを知ったからであった、その村の名をSanta Catarina Barahonaサンタカタリーナバラホナといった、それはその時通っていたスペイン語の先生から聞いてはじめて知ったのだけれど、最初に訪れたときその存在にぜんぜん気づいていなかったので疑問に思って地図を見直したら確かに隣村としてそれはあった、そうなると実際確かめないと気がすまない性質なので、前に行って近いことも知っていたし行き方もわかっていたし、ましてもう一度行ってみようとも思っていたのでいいチャンスとなった、まずバス停でバスの行き先を確かめる、SanAntonioとSantaCatarinaの表示があったので念のため車掌に確かめてバスに乗る、バス代3.5Q前より高い、やっぱりあの先に別の村があったのか?どこを通ってそこに行くのであろうか?興味は尽きなかったのだけれど、終点です、ここがサンタカタリーナバロホナです、といって降ろされたところは前来たときに下車させられたところと同じ場所だった、え?!どういうこと??どうなっているんだ??疑問を抱えたまま、せっかくだから前に来たときに行けなかった裏山の道を歩んでみた、電波塔の建つその頂上付近からの眺めもまたよかった、小一時間の散策を楽しんで前に歩いた街中に戻る、そしてパルケ脇にあるMuseo mercado de Artesaniasの建物に行く途中でそのわけが判明する、ある通りから向こうがSan Antonio Aguas Calientesになっていて、こちら側がSanta Catarina Barahonaだったのだ、両村は道ひとつ隔てて隣り合っていたのだ、それを知らずにわたしは両方合わせた一帯をSan Antonio Aguas Calientesだと思い込んでいたのだ、だから前回すでにSanta Catarina Barahonaには来ていたことになる、そう言えばこの街には大きな教会が2つあるとその時不思議に思ったことを思い出していた、全て納得了解であった、ひとつだけ残った疑問、バス代が3.5Qになっていたことは?しかし今年になってからたとえばグァテ~アンティグァ間は8Qから9Qに値上がりしていた、他の区間のバス代も軒並み値上がりしていたので、どうやらそういうことだったらしい、、このときも他に観光客は見当たらず美術工芸博物館兼土産物屋はガラガラであった、その中の一軒の店のおばさんと少し話をする、その時はスペイン語での会話が成り立っていたのだ!そのおばさんは18年前のNHKスペイン語講座の巻頭写真に載っているのは自分だといってその本を見せてくれた、まだ元気なそのおばさんの若い頃の写真だったが、たぶん彼女はこの村一番の織り手だったのだと思う、自分が織ったという作品・織物をたくさん見せてくれたが確かにそれは素晴らしく、高価なものだった、ま、そんな会話ができたことが嬉しくそこで売っていた安物の土産を少し買うことになってしまった‥

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