独歩の独り世界・旅世界

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Guatemala国内の旅 1)アンティグア Antigua

  あくる11日、快適に目覚めたわたしは情報収集&Guatemalaの地図を貰おうと思ってまず国営の観光案内所INGUATに行ってみることにした、そこは宿から2,30分で行けるはずだった、朝の散歩と街見物にちょうど良い距離だった、朝方はちょっと冷え込んだがこの日も天高く、澄み切った青空が気持ちよかった、もちろん迷うことなくオフィスアワー(8:00~16:00、月~金)オープンの8時には着いたのだけれど、そこは開いていなかった、その時初めてその日12月11日が土曜日であったことを知る、仕方ない、ではどうするか、ちょうど目の前にマクドナルドがあったので朝食をとりながら考えることにした、手持ちの情報源は日本から持ってきたガイドブックだけであった、今後の予定をどうするか大雑把に考えてみた、まず①どこに落ち着くか?②スペイン語学校はどこにあるか(アンティグアにたくさんあるらしいことはそのガイドブックに載っていたが他にはないのか)?③ホンデュラスのコパン遺跡に行ってみたかったが、どのタイミングで行くか?等々の問題があったが、その糸口を見つけるためのtourist informationが閉まっていたのでことが運ばなくなったしまった、では今日どうするか、ガイドブックを見ていてわかったのはいずれ行くことになる世界遺産の街アンティグアが意外に近いということ(バスで1時間くらい)一日で十分往復できそうだった、こうしてわたしはそのバス乗り場を目指してまた歩き出した、、

 後に知り合った多くの日本人旅行者(日本人に限らずだが)のGuatemalaでの足取りは大きく分けて二つ、ひとつはメキシコ・サンクリストバルラスカサス(通称サンクリ)から陸路で入国、ウエウエテナンゴやシェラ(ケツェルテナンゴ)、Lago Atitlanを経由してアンティグアへ、もうひとつは空路でGuatemalaに飛んできた場合、その人たちは大体空港から直接アンティグアへシャトルバスを使って向かう、というのが一般的のようだった、危険情報満載のグアテマラシティに寄る人は少ない&世界遺産都市アンティグアに寄らない旅行者もいない、そうアンティグアはこの国の三大観光スポットのひとつであった、因みにその三つとは①世界遺産の街、古都アンティグア②世界一美しい湖と歌われているLago de Atitlan③世界遺産に指定されているマヤ遺跡ティカル、以上がこの国の観光資源の最大ポイントであろう‥、さて、30分ほど歩いて見つけたアンティグア行きのバスターミナル(といってもバスが1,2台停まれる倉庫のようなところだった)に、しかし乗客はほとんどいなかった、その後わたしが愛用した、いわゆる地元の人しか乗らないこの通称チキンバスはわたしを含めてわずか2、3人の乗客しかいないのに時間通りに出発した(たぶん15分に1本くらいの間隔?)、走り出してわかったことは、そのターミナルがある場所は大変不便なところにあって(わたしも歩いて30分くらいかかってたどり着いた、つまり街の中心から遠かった)しばらく走ったところで今度は15~20分も停車して客待ちをしていたこと(そこはちょうど多くのバスが通過する乗り換え地点だった)そしてグアテマラ市街は何時でもどこでも客が乗れるようにノロノロ走行して客を集め、街を外れるや否や(その頃には満席に近かった)今度は一転して猛スピードで、そこまで飛ばすかと恐れ入るほどのスピードで山道を駆け抜けるのであった、実に面白いスリリングな初体験のバス旅がわたしを虜にした、しかも1時間乗って8Q(80円)それもわたしを魅了した理由のひとつであったのかもしれない、しかし着いた先はここが世界遺産の街アンティグア?と疑ってしまうようなところであった、昼下がりになっていて結構暑かった、砂ぼこり舞うバスターミナル(といっても、そこは広い広い広場?-ただの空き地といったほうが適切か?-のようなところ)と隣接する市場は活気に溢れていた、と、その瞬間突然目に飛び込んできた、その時初めて気がついたのだ、目の前に高い山Volcan Agua(3800m)があった、富士山に似た形状、その雄姿は美しかった、その後歩き回って知ることになる石畳と廃墟の教会とともに、まさにそれはAntigua のシンボルだった、そしてその温暖な気候や人情溢れる先住民の人々の住む古都が何故世界遺産に登録されているのかだんだん納得させられていくたのであった、そしてその数日後からわたしはここに都合4ヶ月ほど住むこととなった(だからアンティグアを国内旅行先とするのはおかしな話なのだが、ま、初めての小旅行ということで)‥

 しかし、その日は午後の数時間街を歩き回るにとどまった、そしてその数時間でこの町の主だったところは見て回れたのだ、パルケセントラル(中央公園)とそれを囲むようにしてカテドラル、市庁舎、総督府跡、そこから北に有名な時計台、メルセー教会、そして石畳の通りをそぞろ歩いてカルメン教会前の路上マーケットをひやかし(素晴らしい民芸品が並んでいて早くも値切って買い物をしてしまった)カプチナス修道院からサンタクララ修道院(いずれも廃墟)そしてサンフランシスコ教会まで歩いて2時間くらい?そう、アンティグアは決して大きな街でなく、どこへも歩いて行ける程よい大きさの街であった、この街に信号というものがなかった、街中の通りは全て石畳になっていたので、結構車は多かったが車のギアをセコンド以上に入れるのは無理に思われた、なのでほとんどの車は事故が起こり得ない速度しか出せなかった、他にも世界遺産を意識してか看板の規制?あのマクドナルドでさえ、それとはわからない程度の看板しか出していなかったし観光客の安全のため?観光パトロールがしきりに巡回していた、洒落たカフェやレストラン・土産物屋が数多く軒を連ねていた、そしてところどころに、いやそこらじゅうに1773年の大地震で廃墟になった教会・修道院がそのままの状態で残されていた、だから確かに大変趣のある街といえた、そんな一画にぽつんぽつんとスペイン語学校があった、いや注意していると結構な数だった、しかしいずれもその門は閉ざされており少し情報を聞きたかったがちょっと入りにくい感じであった、そうしてほとんどの学校の前を素通りしたのだがサンフランシスコ教会の近くに開いている学校があって、わたしより年配のおじさんがわたしを招き入れてくれた(今気がついたのだが、その日は土曜日で通常学校は月~金だったので他の学校は休みで閉まっていたのだ)何故そこが開いていたのか今となっては不明だが(たふん特別に一人か二人授業を受けていたのかもしれない)まったく人の良い、そしてとってもフレンドリー&親切なそのおじさんに導かれてわたしはオフィスでその学校のシステム・料金体系を聞いていた、それによると通常1日4時間の授業で週5日、料金は90ドル、もしホームステイするとなると3食付で週75ドルということだった、そのときは何も知らない状態・はじめて聞いた直接情報だったから、それが相場として高いのか安いのかわからない、むしろそのときは結構安いなと感じていた、その場では何も決めず礼を言ってその場を立ち去り、すぐ目の前のサンフランシスコ教会に寄ってみた、この教会はメルセー教会と並んでアンティグアの現役かつ代表的な教会のひとつだが裏手は廃墟になっていてその見学は有料であった、しかし他の廃墟と化した教会の見学料結構高かったのに比べてそこは5Q(50円くらい)だったので覗いてみることにした、このサンフランシスコ教会は中米のカトリックの歴史の中でかなり有名らしいエルマーノ・ペドロの墓があることで知られておりGuatemala中からの参詣者が絶えないところなのだが、その廃墟のほうにはほとんど見学者がおらず、それはそれは静かでゆったりとした気分にさせられるところであった、そこからのVolcan Aguaの眺めも素晴らしかった、しばらくそこで疲れを癒す、うん、ここは確かにいい感じのところだなぁ、と思いながら‥

 もう何年もそこに住んでいる人のように、その近くのバス停からグアテマラシティ行きのバスに乗った、猛スピードのバスに揺られて小一時間、案外アンティグアは近くて簡単に行けることがわかっただけでも収穫だった(それは後にアンティグアに住むようになったときに首都グアテマラシティにたいする感じとなった)、しかしまだよく街(グアテシティ)のことがわかってなかったその時は、朝乗ったバスターミナルまで戻ってそこからまた宿まで30分も歩かなければならなかった(もちろんタクシーはあったのだけれど、またその後はアンティグアからグアテシティに出たときに、どこでどのバスに乗り換えればZona1に行けるかも学んだが)、その夜は近くの安食堂に行ってみた、どうもそのあたりはエルサルやホンデュラス方面の人が多く住んでいるところなのか、そちら方面の料理ピンチョという肉と野菜の串焼き料理を食べることができた、肉と野菜の串焼き・ライス・サラダにビールを頼んで35Q(350円?)、なんて安いんだ、ここは !!

 適度な疲れと物価の安さの満足感に浸りながら心地よい睡眠を期待したのだが、その夜の寒さも厳しかった、しかしその日は毛布を一枚余計に貰っていた‥

(アンティグアからのグアテマラシティ行きのバスの呼び込みや、一般の人たちが言うところの首都グアテマラシティは略してグアテ、グアテとみんな呼んでいる、本文中にあるグアテシティまたは単にグアテとある表記はグアテマラシティのことです‥)

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(写真は上からバスターミナル・市場のあるところから見たVolcan Agua 3800m、中Antiguaのシンボル時計塔、下サンフランシスコ教会)