独歩の独り世界・旅世界

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山レポート 12)三方分山 1422m パノラマ台 1328m

2009_1231013jpg_blog 2009_1231017jpg_blog 2009_1231021jpg_blog 2010_0101010jpg_blog 2010_0101021jpg_blog 2010_0101027jpg_blog  ここ5年ほど年越しは山で迎えている、ほとんどブログに書いているので重複になるが、ちょっと振返ってみると2005年の暮は雁坂峠の小屋に泊まって2006年の新年秩父に下り、2006年の暮れは茅ヶ岳のふもとの駐車場で年を越し2007年元旦早朝に登山してご来光を拝んだ、このときの初日の出の印象が強烈だったので、その年の暮れはダイヤモンド富士で有名な本栖湖湖畔で車中ビバーク、2008年元旦に竜ヶ岳山頂からダイヤモンド富士のご来光を写真に納めた、そして去年いやもう一昨年になる2008年の暮れはたまたま仲間を得て12月30日夜叉人峠でキャンプ、翌31日は鳳凰三山南御室小屋にテントを張った、翌2009年1月1日早朝単独で砂払岳まで登り、このときも富士山の左方から登るご来光を拝むことができた、そして今年というか一昨日2009年の大晦日は場所を本栖湖精進湖の間にあるパノラマ台をその場所に選んでみた、選択理由は以下1)これまで初日の出&富士山を結果としてねらってきたので、それが満たされる地であること、2)できれば山の上から写したいこと、3)車中泊もテント泊もこの時期はそれなりに厳しいものがあり、できたら民宿泊まりで可能な場所はないかと探して上記3条件を満たすのがここだった、簡単に場所の説明をすると精進湖湖畔近くに民宿村というのがあって大晦日・元旦も1泊6000円だったので1ケ月位前に予約した、その民宿から精進湖湖畔にある登山口までは車で5分、パノラマ台までは約1時間の登坂ということが地図からは読めていた、ということは朝5時に宿を出れば充分ご来光に間にあう予測はついていた、以下はその記録‥

山行記録 ; 2009年12月31日 千葉発 7:10 車 中央高速 上の原 8:30 で下道に、精進湖湖畔着10:10  登山口 10:30 女坂峠 11:05 三方分山頂上 11:45 昼食・休憩 12:05発 精進峠 12:40 根子峠 13:15 パノラマ台 13:25 写真・休憩 13:55発 駐車場 14:35  2010年1月1日 駐車場発 5:25 パノラマ台着 6:15 日の出 7:00 下山 7:10 駐車場 7:50  宿発 8:50 千葉着 11:00

 31日7時10分に車で家を出た、31日の高速道路の割引がなかったせいか道路はすきすき、高速道路本来のスピードつまり渋滞一切なしの快適なドライブで上の原まで1時間半、普段の半分の時間しかかかっていなかったので倹約のため高速を降りる、そのあと下道でコンビニなんかに寄りながらも精進湖湖畔まで3時間とは驚きである、天気はいまひとつ富士山の頂上は雲に隠れていて厳しい北風が吹いていた、登山口から少し入ったところでここに移り住んでいるのか外人さんから‘上は寒いよ、気をつけて’と日本語で声をかけられ、これまたびっくり、集落を抜けて何回か堰堤を乗っこして女坂峠まで1ピッチ35分はコースタイム50分だったからいいペース、そのあと頂上までも1ピッチここも50分のところ35分できた、まぁまぁ順調、冷たい吹きっさらしも思ったほど強くなく頂上から富士山側だけ刈り取られた木立の間から頭に雲を被った富士山と真下の精進湖を見下ろしながら昼食、ここまでに出会ったのは男性一人とこの頂上でカップルの二人っきりだった、そのあとも一組の熟年カップルとパノラマ台であった男性一人、非常に静かな登山が楽しめた、さて頂上からの下りはけっこう急勾配であったが危険なところは1ケ所もなく、また残雪も凍ったところもなかったので一応用意していった軽アイゼンはまったく必要としなかった、精進峠までの下り35分はコースタイムどおり、これは下りの苦手なわたしの特徴、精進峠から2,3登り下りしてこれもコースタイムどおり35分で根子峠、ここまでポイントポイントがちょうどいい按配に配置されているのに驚きというか感心していた、が、わたしはここまでの間富士山ビュウポイントを明日のご来光ポイントという観点から探していたのだが、精進峠を過ぎて1ケ所あったくらいで、あとは富士山も精進湖の見えているのだがほとんど全区間木立に邪魔されていてカメラスポットになるところはなかった、ま、しかしここまでわりと楽な山歩きが楽しめるコースのように思われた、そこから15分パノラマ台と名乗るほどの見晴らしが期待できるところがあるのか?少し登ると簡易トイレが2つあった、つまりこれはよほど人で賑わうところを物語るものだ、そして少し下って先の開けたところの展望はまさにパノラマ台だった、先客が一人いてカメラを構えて富士山の移り変わる表情をねらっているようだった、目の前にしかしこのときは頭を雲に覆われていたがどーんと富士山と青木が原の樹海、左手は遠く河口湖とその後ろの三ッ峠あたりからずっとここまで続いている御坂山塊が一望のもと、ちょっと三角形の王岳、そして今日歩いてきた三方分山、その真下このパノラマ台のふもとにかけて精進湖がまるで箱庭のよう、右手は本栖湖から竜ヶ岳・雨ヶ岳・毛無山へとつづく山並みが逆光で黒く連なり真下の本栖湖は湖面が黒光りしている、これで富士山の頭の雲が取れたら文句なし・言うことなし100点満点の場所だ、ネーミングに偽りなしだった、そこに観客たった二人もったいないくらいの気持ちよい空間だった、もう明日の場所は他にない、きっと明日の朝は満席になるだろうが、まこの場所ではそれも仕方のないことであろう、と思い定めて山を降りる、湖畔まで40分、これなら1時間もあれば湖畔から登りつける、時間と場所が定まったところで宿に向かう、湖畔から5分そこはまたこれまでに経験したことのないおかしな空間・地域だった、民宿村?地図にはそう出ていたが実際行ってみるとたぶん作られた区画(新興住宅地のような)に何十件と民宿が並んでいた、その中のひとつ予約した宿に入る、これだけ民宿があればきっと競争が激しいと思われる、わたしの泊まった宿は(もちろんどこも程度は同じと思うが)とっても親切で人のよいご夫婦一家が切り盛りしていて特に食事がよかった、うまい食事だと酒が進んでビール1本と日本酒2本、これが大体のパターン、そしていい気持ちになって8時には床についた‥

 2010年元旦の昨日、最初に目覚めたのは12時頃トイレに行ってまた眠りにつき、次の目覚めは4時頃だった、用意した目覚ましは必要なかった、それでも早すぎるくらい、もっとも普段だって6,7時間の睡眠だから、かえって寝すぎたくらいだ、適当に時間を潰して5時に宿を出て、駐車場でまた少し時間を潰して(早く登って上で待つほうがつらいので)5時25分ヘッドランプ頼りに上りだす、4年前の茅ヶ岳のときはまったく道がわからなかったり途中でヘッドランプの電池が切れたりして非常に難儀した記憶があるのだけれど、昨日は前日に通っていて危険箇所はないことがわかっていたので、夜間登山も苦にならなかった、防寒体制もばっちりとった、予定より少し早く6時15分パノラマ台着、しかしわたしは遅いほうであったようだ、そこには30人近い観客がすで今か今かと日の出を待っていた、しかし30人では決して満席とはいえなかった、2年前の竜ヶ岳の満席状態(何百人、数百人はいたであろう)に比べればまだまだ余裕は充分あったし予想より少なかった、やはりそれだけダイアモンド富士(竜ヶ岳)の力は大きいということか?他の人たちはいざ知らずわたしはダイアモンド富士が見られる竜ヶ岳(すぐ隣の山、今年も大勢で賑わったことだろう)の場所からここまでの距離を予測してある程度富士山のどの辺から太陽が昇るかを計算していた、早い話左裾野あたり、もうすでにちょうどその辺は赤みを通り越して黄色みがかっていた、そして今年はそれをねらっていたわけだ、いやむしろ真っ赤な太陽、4年前初めて拝んだ茅ヶ岳からの日の出、それをもう一度見たかったのだけれど(ダイヤモンド富士の場合はもう白色光になってでてくる)そしてその一点を凝視し続けること30分、出ない、6時50分になっても出ない、そろそろいらいらしてくる、55分、出ない、えー予想より遅い、ということは出る場所が少し高いからか、7時やっと一条が射す、うーんやっぱり凄い、なんとも形容できない神々しさ、ワレを忘れてシャッターを切る、しばらく放心状態に近い、そして寒さでわれにかえり下山を開始し、ほとんどの人はまだそこに立ち尽くしていた、40分で山を下り宿に戻る、もう朝食は終えてるかと思いきやまだ始まったばかりのようだった、特別料金を取ってるわけでないのに正月料理が出ていた、このときばかりは車で来たことを悔やんだ・呪った、うわーこんな料理が出ているのに酒が飲めないなんて、今後選ぶべきポイントは電車バスで行けるところ、これはわたしにとって最も重要な選択肢であることを改めて思い知らされた、それでも1月1日の高速道は昨日にも増してすきすきで、たぶん祭日割引があるのではないかと河口湖から乗ったら、なんと千葉には11時に着いてしまった、精進湖から千葉まで2時間なんて考えられない‥