独歩の独り世界・旅世界

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アメリカ・メキシコ・キューバの旅 8) トルーカ(Toluca) テオテナンゴ

  当時の記録によると、わたしが泊まったシティの宿代は素泊まり70ペソ?食事つきで120ペソ(当時1ペソ10~12円くらい?)いかに日本の物価に比べれば安いかがわかる、朝食つきで1ヶ月260ドルとの記述もあった、トルーカへのバス代が36ペソであった、11時発のバスは約1時間でトルーカ着、バスを乗り換えてテオテナンゴ(Teotenango)の遺跡に向かう、がどうしたことか乗客はほとんどおらず、そのうち終点に着いた、聞けばまったく違う路線に乗っていたようだ、近かったからよかったもののまた同じバスで引き返し、バスターミナルで再度確認してテオテナンゴの遺跡に向かう、といってもバスの客もまばらで観光客はわたし一人、小さな田舎町は小高い丘の上にある遺跡がすぐに目に付く、バスを降りて今度はそこへ向かって歩き出す、途中でピーナッツを買ったり飲み物を飲んだりしながら歩いて登って小一時間、目の前に繰り広げられた広大な遺跡群、ティオティワカン風のテラスが何段も構築された大城址跡、背後に4590mのNevado de Toluca、おまけに高度があるからすばらしい眺め、そして誰もいない、広大な遺跡にわたし一人、おもわず感嘆、絵心のないわたしがおもわずスケッチなんぞをはじめてしまった、兵どもの夢の跡・ありし日の栄華を偲んでしばし時を忘れる、すばらしくのどかな最上の昼下がり、と地元のインディオの子供が寄ってきてわたしのスケッチを覗き込む、見せられる代物でないのでなんか片言の会話で話を逸らす、そんな信じられないような至福の時間がそこに流れていた、何時間そこでボーっとしていただろう、ふとわれに返りバスの時間に間にあうよう山を降りる、満足してまたローカルバスに乗ってトルーカに戻りバスターミナルからけっこう離れているソカロ(中心部)までは珍しくタクシーを使う、めったなことではタクシーは使わないのだけれど、少し遠かったのと疲れてもいて特にホテル捜しも兼ねようと思ったのでこういう場合はタクシーが楽、ま日本円換算で4~500円だったが、安宿(120ペソ)まで連れて行ってくれたので元は取ってるかもしれない、おまけに夕食はビフテキとビールで30ペソ約300円であがったのは上々、この街この遺跡を大変印象のよいものとした、ただ一点夜は寒くて寝られなかった、あとからわかったことだがここは高度2660mであった