独歩の独り世界・旅世界

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山の記録 10)針ノ木・蓮華・北葛岳

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 ネタがなくなると山の記録に戻ってしまう、過去の記録を綴ってみても誰の役にも立ちそうにないが、ま自分の足跡確認?それでも2年前となるとそろそろ記憶が怪しくなってきている、写真が残ってる2005年までは辿ってみるつもりでいるが、今回の北アルプス、針ノ木・蓮華・北葛岳は2006年夏のことだった

山行記録 : 2006年8月17日 扇沢発 5:25  大沢小屋着 6:25  針ノ木雪渓 7:30 雪渓を登る 9:15 雪渓を出る 針ノ木小屋着 11:00  針ノ木岳(2820m)往復 休憩入れて2時間 8月18日 針ノ木小屋発 6:05 蓮華岳(2798m) 7:00 北葛乗越 8:40 北葛岳(2551m) 10:00 七倉乗越 11:00 七倉岳(2509m) 12:15 船窪小屋着 12:40  8月19日 船窪小屋発 7:00 鼻突八丁 8:05  唐沢ノゾキ 9:20 登山口 七倉山荘着 11:00  

 すでに1584年に富山城主佐々成政が冬季に越えたという伝承が残されている針ノ木峠は日本3大峠(これについては別のところで述べることになると思う)の一つでもあり、またそこへ至る針ノ木雪渓も北アルプス3大雪渓のひとつと言われている、新宿発22時30分の夜行バスは5時に扇沢に着いた、このときも単独行、準備を整えて一人歩き出す、黒部・立山方面、爺ヶ岳鹿島槍方面に比べれば、こちらの道はやはり少ない、大沢小屋までは順調・快調、ただ小屋に着くころガスってきてポツリポツリ、幸い本降りにはならずに7時半4本歯をつけて雪渓を登りだす、だんだん勾配がましてくると4本歯では怖くなってくる、きつい登りに何度も休憩し9時15分やっと雪渓を抜け出す、がその後の登りがまたきつい、ま北アルプスはどこでもそうだが2000mから2500mあたりまでがほんとにきつい、峠の小屋に着いたときはへとへとだった、が疲れきって着いた針ノ木小屋はわたしに特別の印象をもたらした、まずやっと着いた安心感、そして峠から向こうの眺め、だいぶ雲がかかっていたが北葛・七倉・船窪岳が針ノ木谷を挟んでぐるっと回り込むように続いている、その景色を眺めながら昼飯食べてチェックイン、何故こんな言葉を使ったかといえばこれまで山小屋でこんなに素敵な受付嬢に出会ったことがなかったからだ、もの腰の柔らかい山小屋らしからぬ応対にほとほと参ってしまった、もしかしたら小屋のオーナー百瀬さんのお嬢さんだったのかしら??そしてその小屋がまだ建替えたばかりのように新しくてきれいだった、山小屋再発見の思いを強くしながら小屋に荷物を置いて針ノ木岳を往復、晴れてれば絶景を楽しめただろう頂上はあいにくガスがかかっていて頂上の標識を確認しただけ、小屋に戻ってまもなく猛烈な雷雨が吹き荒れ山の天気の恐ろしさと小屋のありがたさを改めて実感、夕食も悪くなかった、夜は羽毛布団でぐっすり睡眠を取ることができた

 翌18日、昨夜の雨がうそのように晴れ渡り6時5分小屋を出る、ここから蓮華岳経由で船窪小屋へ向かう人はほとんどいなかった、途中逆コースをたどってくる人も2,3人しか会わなかった、蓮華岳までの登りは順調約1時間、頂上からは南は槍の穂先から立山・剣に至る北アルプスの全貌、北に地続きの後ろ立山の山稜が鹿島槍まで続く、その絶景にしばし見とれ写真を撮り、そして一気に蓮華の大下りを下った、北葛乗越から北葛岳そして七倉乗越から七倉岳はさほど人気のコースではないが、やはりそこは北アルプス厳しい昇り降りが続いた、七倉岳まで来て一安心していると突然ケータイがなった、なんと山に来ていることを知らない奥さんからだった、つまりそこは圏外でなかったのだ、ゆっくり休んでのんびり船窪小屋に向かった、この船窪小屋がまたまたそこらの山小屋とはちょっと違っていた、小屋の前に翻ってるチベットのチョルテン?鐘の音とともに山小屋の人全員(4~5人)で出迎えてくれるそのアットホームさは、おそらくそのリピーターの多さが証明しているように知る人ぞ知る有名な小屋なのだ(ま、わたしもいつぞやテレビで見てそれは知っていたのだが)ただ、だからといってそう簡単に来られるところではない、どこからアプローチしようと最低5~6時間は歩き・登らなければ着かないところがミソだ、しかしその苦労は報われるのだ、その小屋のアットホームなもてなしとともにそこには他の小屋では味わえない北アルプスを一望に見渡せるの展望があるのだった、すっかり疲れを癒し気を良くしたわたしは持ってきたウィスキーを飲み干し酔っ払って大失態をしでかしてしまった、それについてはあるところに寄せた文に詳しいのでそれを添付することにする、真夏だというのにたった4,5人の宿泊客を(純粋な客はわたしと松本から来た若い絵の先生〈女性〉の二人だけだった?)それはそれは豪勢な夕食で歓待してくれ、ひもじく食べ過ぎたわたしは夜半何回もトイレに起きることになる、そのとき見た満天の星空、夜陰に連なる北アルプスのシルエット‥

 しかし翌朝のご来光・朝日に輝く北アルプスの峰々を前日のアクシデントでカメラに収めることはできなかった、7時に小屋を出長い降りにかかる、天狗の庭の絶景もカメラに収められずそのあとはひたすら降る、決して登りには使いたくない道だった、やはり出会ったのは数人、下りの弱いわたしにはつらくて長い4時間であった、登山口にある七倉山荘で風呂に浸かって汗を流しビールを飲みながら大町まで行くタクシーの相乗り客を待つ、待つことわずか30分?一台のタクシーが止まった、相客は大町温泉までだが良いかと運転手、異存はない、先客は手前の高瀬ダムから乗られたようでタクシーのトランクルームにはわたしの2倍はあるかと思われる大きなザックが一つ入っていた、車に乗り込んでびっくり、なんとそこにはうら若き女性が一人座っていたからだ、聞けばなんと新穂高温泉から入り三俣蓮華岳鷲羽岳野口五郎岳烏帽子岳と一人でしかもテント縦走、そして今日烏帽子から降ってきたところで、大町温泉で休憩して食料の補給?また針ノ木へ入って北上とか、ま、あのザックのでかさは納得したけど、エッエッエッの3連続位の驚き、そして大町温泉でこともなげにそのザックを背負う彼女を見送った、返す返すも残念だったというか後で悔やんだのは、わたしもその時点でそれほど急いでいたわけでなかった、ならなんで彼女が風呂から出てくるまで待ってビールをご馳走してもっと詳しい話を聞かなかったのか、もしかしたら日本を代表する女性の登山家だったかもしれなかったのだから、それにしても目の大きいかわいい女性だった‥

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