独歩の独り世界・旅世界

他のサイトに書いていた'独歩の独り世界・旅世界'を移転しました

弾丸ヨーロッパ

 

 それほど時間をかけずに、駆け足のように登って(あまり上でのんびりせず)降りてきてしまう登山のことを弾丸登山というらしいことを最近知った、、別にそれはそれでかまわないが、そんな登り方ができる人は、よほど体力がある人、若い人しかできないのではないかと、山から遠のいてしまった年寄りは思うのである、、

 が、山登りは引退したが、平地の旅ならまだそこそこやれるのではないかと、現役を気取っているわたしは、弾丸旅を計画してしまった、、その名も‘ヨーロッパ弾丸旅’である、、山の場合は、ゆっくり登ろうと、できる人が弾丸で登ろうと山登りという行為とその結果において、それほどの違いはなさそうに思われるが、これが旅となると、ゆっくり回るのと駆け足では得るものがずいぶんと違ってくるので、わたしは、できるものならゆっくり旅したほうがいいのでは?という立場にあった、、つまりせっかくの大金を投じて、めったにいけない地を旅するなら、金はかけずとも時間をかけて、できるだけのんびりした旅のほうが賢明だろう‥その価値はまったく異なるといってきたし、そうしてきたつもりだった、、特にヨーロッパの旅は、初めてならともかく、リピーターは最初に駆け足で回ったところを次にゆっくりと回るのが定石のように思われていた、、そういう意味では4度目のヨーロッパ、しかも今や時間はいやというほど有り余っている年金生活、で、何で弾丸をやらなければならなくなったか?である‥、、しかし、それに特別の理由があったわけではなかった、、

 実は今回これはわたしの旅ではない、、わたしは単なる引率者、旅の主体は別にいた、、まだ現役で働いているわたしのツレである、、この人との旅は過去にも何度かしているが面白かったためしが一度もない、、むしろこれはわたしにとってはひとつの義務・修練のようなものである、、ということで休みの日数が限られている中で、彼女の希望をできるだけ入れるとこんな旅になってしまった、というのが今回の弾丸ヨーロッパとなった、、プランニングの出来ない本人に代わって金はだすが口は出さないという条件で、わたしが作ったルートは以下のようになった、、もちろんそれでもツアーで行くよりは安く、面白みはあるだろうと一応は自負している、、そしてその旅は一週間後となった‥、、

 全体の日数は2週間である、、安い航空券を探したら台湾経由になってしまったが、いわゆるピーク時(お盆の時期)だから、それでも11万円台で手に入れられたのは、ま、探した時期が早かったからともいえた、、もっとも悩んだのは周遊に当たって、いわゆる周遊券(ユーレイルパス?)を利用するか、都度買い(その場その場で求めていく)をするかにあった、、これについての詳細を以下説明したいと思うが、結論からすると移動に関してはその中間となった、、わたしはヨーロッパは初めてではなく、何十年か前若い頃に回ったときはユーレイルパスを使ったことを覚えている、、その頃このパスは今ほど高くはなく、かなり使い勝手もよく十分にペイしたと記憶しているが、今のそれはずいぶんと割高であって、果たして元が取れるのかと疑いたくなる価格となっていた、、もうひとつは4,5年前に中欧を回ったときの経験で、そのときはユーロラインというバスの周遊券をもっていて、それはけっこう安かったので何とか元は取れたと思うが、実際は乗車できなかったケースが多くて、その場合その都度その都度、バスまたは鉄道のticketを買い求めなければならなかった、、しかしそれがそんなに高くはなかったという記憶があった、、それで、では今回はどうするか悩んでいたのだが、そんな時、某有名ガイドブックを発行しているところが、そんな旅相談を受け付けていて、旅の達人や経験者たちがアドバイスする掲示板があることを知った‥、、

 わたしも実際どうしたものかとシュミレーションをしていたときに、よほどそこでアドバイスを受けようかと何度も閲覧しているうちに、たいへん多くのことを学ばせてもらった、、つまり同じようなエリア・事例をみていると、答えはすべてそこに書かれていたので、結局直接問いかける必要がなくなったのであるが、そのなかでも特にそのヨーロッパの回りかたとしてのパス推進派とアンチパス派(そういう潮流があることもそこで知る)の質問者を差しおいてのバトルは、前代未聞、ネット社会ならではの激しい攻防というものを十分に楽しませてもらった、、そこでは大雑把にいってこんな攻防(スレ?)が繰り広げられていたのであった、、まず、たいていヨーロッパ初心者が、わたしが最初に抱いた質問、つまりどうやって回るのがbest?あるいは経済的?といった質問をしてくると百戦錬磨の旅の達人たちが、すぐに事例や経験にもとずいた回答をしてくれるのだけれど、その常連回答者たちはわたしのみるところ数十人いることがわかったと同時に、いつの間にかそこに派閥のようなものができてしまったようなのであった、、いずれの回答者たちの知識・経験、そして適切なアドバイスはとても参考になり、それはその辺の旅行代理店なんかよりはるかに情報が広く深く信頼のおけるものであったが、問題は前述のようにパス派とアンチパス派が分かれて、それぞれの主張をするものだから、わたしのような自称ベテランはそれらの回答に惑わされることはなかったが、こと初心者にとっては、そうとは知らずにそれらの回答に振り回されることになる‥、、それはひとつひとつに礼をもって返信するのがそこの礼儀らしく(ま、それは一般的な常識としても)、どちらに対してもそれなりの返礼文を書かねばならず、そこに戸惑いのような形で現れていた、、きっとそんな質問するんじゃなかったとの想いもあったのではないか‥??、一方回答者のほうはそんな質問者への配慮なんかそっちのけで、このときとばかり、特にパス派の御仁に食ってかかっていたのだ(ま、部外者としてはその辺を楽しんでいたのだけれど‥)、、

 さて、この問題はこういうことであった、、実はわたしはここで学べたので、今回はパスを使わないことにしたのだけれど、それは数の上では多数を占めたアンチパス派の方々が、特にドイツなどの場合の安いticketとその取得方法、そのアクセス先をそこに示してくれていたおかげであった、、で、実際自分で、それまでに経験のあったスペインのLCC Vuelingやインドの航空券と同じ方法でon-line ticketを取得してみると、それは確かにユーレイルパス等を使った場合に比べて半額以下であがることがわかったのである、、だから、今回(もちろん今後も)パスは使わないが、かといって、その都度買いではなく、きっちりスケジュールを決めて事前に何月何日のどこからどこまで、といった指定をすることによって、半額またはそれ以下になる早割りticketとバイエルンticketのような一日乗り放題券を併用するということにしたから、先にその中間となった、と記したのであった、、それだけではなく、ここでは多方面にわたる情報を、先の何十人もの常連回答者から得ることができたのだった、、その中でも特に幅広く、経験豊富なパス派の一回答者の情報は、初心者やわたしのようなヨーロッパ経験の浅いものには役に立つものがあった、、にもかかわらず、このパス推進派の御仁は人気がなく不興をかっていたのだ、、で、どうしてそうなのかよくよく両派の意見を聞いているとわたしもアンチパス派に与したくなる点が確かにでてくるのであった、、というのもこの人は恐らくわたしの同年齢かもう少し上か?豊富な旅経験はあるのだけれど、この人は立場上?ほとんどナントカノひとつ覚え的にパスを勧める回答しかしてなくて(場合によって、人によってそのほうがいい場合はあるが)、どうもそれを聞いてるとわたしだって反論したくなってしまうほどだったのだ、、恐らくサイトの主催者にパス推進の意図があってか、そこのまわしもの的な誹謗もあったのだが、そういう意味ではその場は非常に健全なものになっているといえた、、今回は覗いただけでコミットはしなかったが、もとよりのんびり旅派?貧乏旅派?としては、安い方法を知ってしまえば、もちろんパスにこだわることはないし、持論としても自分でいろいろ調べることによって、それぞれがオリジナルな旅を想像・創造できるようになるという考えがもとにあるから、アンチパス派の意見に賛成できるところが多かった、、いずれにしろそこには旅情報が豊富で旅について考えさせてくれる面白い掲示板であったばかりでなく、世の旅の達人の多いことに-たぶんに嫌味な存在でもあるが(ワレも?) - 恐れ入ったしだいであった、、

 ということで、ヨーロッパ旅の常連さん・達人さんたちが見たらあきれることになるだろう今回の弾丸旅は次のようなものになった、、即ち2週間で訪れる国は5カ国<ドイツ、チェコポーランドハンガリーオーストリア>、、都市としてはハイデルブルグ、ニュルンベルグプラハ、クラコウ、ブダペスト、ウィーン、ザルツブルグ、フッセン、アウグスブルグ、ローテンブルグ、フランクフルト、、観光地としては上記都市以外にアウシュビッツ、ヴァッハウ渓谷、ベルヒテスガーデン・ケールシュタインハウス、ノイシュヴァンシュタイン城、ロマンティック街道‥、果たしてどんな旅になるかは、戻ってからの報告までお待ちください‥、、